2002年12月21日出国〜2003年1月5日帰国
メンバー:島津好男、現地の登山ガイド
チンボラソはエクアドルの最高峰である。
15km四方にわたって裾野を広げる火山であり、
西から東へ向かってベインテミリャ(6,267m)、ウィンパー(6,310m)、
ポリテクニカ(5,820m)、ニコラス・マルティネス(5,570m)の4つの峰が連なっている。
登山口は南西面のカレル小屋(4,800m)で、ここから徒歩45分のウィンパー小屋(5,000m)に泊まれば、
翌日には西稜上のエル・カスティーリョルートを経てベインテミリャ峰、さらにはウィンパー峰を日帰りで往復できる。
エル・カスティーリョルートは標高5,300m以上が氷河に覆われており、
そのうち標高6,150m〜5,800mにある幅300mの大斜面と、
標高5,800m〜5,500mにある幅10mの尾根はスキーで滑ることができる。
傾斜は30度〜40度で恐ろしく急なわけではないが、
所々にクレバスがあるので頻繁に立ち止まって安全な滑降ルートを探さなければならない。
また、標高5,800m〜5,500mの所で勢い良く転んだら、あっという間に尾根の両側の崖から落ちて命取りになる。
山頂付近と標高5,500m〜氷河末端はシュカブラやクレバスのため凹凸が激しくてスキー向きではなかったが、
雪がたくさん積もれば滑降可能になるかもしれない。
今回はベインテミリャ峰に登頂した後、標高5,800m〜5,500mをスキーで滑った。
標高5,800m以上までスキーを持ち上げる余力が無かったため上部の大斜面を滑ることができなかったのは残念だ。