純正律とは、 完全五度、長三度、短三度をなす二音の周波数比を それぞれ 2:3, 4:5, 5:6 と決める音律である。 (完全八度はどの音律でも 1:2 である。)
よって、「純正律では C と D の周波数比はいくらですか?」 という質問は意味をなさない。 C は最初にとる基準の音とし、その周波数を 1 とすると、 D がこの C の完全五度上の G を根音とする長三和音の第五音なら、 G は 3/2, D は (3/2)*(3/2) = 9/4 となり、 一オクターブさげて 9/8 となるが、 C から完全五度さがった F を第三音とする短三和音の根音なら、 F は 2/3, D は (2/3)*(5/6) = 5/9 となり、 一オクターブあげて 10/9 となる。 ここに現れた二つの D の周波数比は 9/8 : 10/9 = 81 : 80 である。
純正律の原理はこれだけであるから、 これだけを知れば自分で純正律の体系を構築することができる。 私が試みに行なったものを、以下に載せた。
実際に midi で純正律(に近いもの)を聞けるのは以下のページである。