中学校の入学式に何を持っていくか



小学校に上がるまでに身につけておかなければならないことは、以下の四つである。(小学校の入学式に何を持って行くか

@ 自然の中でよく遊べること
A 睡眠を中心として規則正しい生活習慣を有していること
B 好き嫌いなく食べることができること
C 価値の高い何かのために別の何かを我慢することができること

◎小学校1年生からは学習習慣を身につけさせる。
小学校1年生で心配しなければならないこと

◎そして6年生までに「人のせいにしない」、つまりある程度の「精神自立」を果たした子どもを育てる。自立するということ

 
そしてそれらを終えたら、かなり安心して中学校へ送り出すことができる。
 ただし、中学校というものがどんなところか知って、それへの十分な対応は考えておく必要があるだろう。

 私は長く、「中学校は、勉強・部活・生徒会が三本柱だ」と言ってきたが、ふと振り返ると、結局、中学校の生活は柱が三本しかないともいえる。
 小学生だったら休み時間に庭や教室で遊んだり、放課後や休日も一緒に遊ぶ仲間や遊びがあった。しかし中学校の風景を見れば、休み時間に庭に出て走り回る子も、休日に公園で遊ぶ子もいない。皆、勉強や部活や生徒会活動で忙しいのだ。

 勉強・部活・生徒会のどこにも活躍の場のない子は苦しくなる。

 想像してみるがいい。
 勉強はまるでダメ、
 音楽・美術といった芸術や運動もダメだから部活でも活躍できない、楽しくもない、
 生徒会で期待されることもない、
 そうした子は、どこに活路を見出せばよいのか。

 もちろんそんな不遇にもじっと我慢できる子も多い。しかしそうでない子の中から、別の評価(普通の生徒がしない服装ができる・持ち物を持っている、教師に反抗できる、外で堂々と煙草を吸えるなど)を求めて、ある種のグループに近づく子どもも出てくる。

 中学校の入学式に何を持っていくか。
 
 人より飛びぬけてできる必要はないが、勉強が分からなくなっている子にはそれなりの手当てをしておかなければならない。
 人生そのものを左右しかねない時期である以上、塾や家庭教師といった金をかける方法も考えなくてはならない。

 生徒会は、どんな委員会に入ろうとも、親として興味を示し、支えていかなければならない。

 しかし何と言っても、中学校に進学させる際には、真剣に部活のことを考えておかなければならないだろう。

 野球をしたことがない子が野球部に入ると言ったら、3年間ベンチを暖めて終わる可能性についても話しておかなければならない。しかし、それが不幸ではないことも教えておかなければならない。
 どんな競技にも優劣があり勝者と敗者がいるが、競技の楽しみは別のところにあることを教えておかなければならない。

 勉強・部活・生徒会、中学校の内部ではそれを通してしか友だち関係はない。そしてそのどれかひとつにでも足がかりのある子は、無事、3年間の中学校過程を過ごしていくはずだ。