この飛行機の主脚は、折り畳み回転軸をエンジンナセルフェアリングの下ぎりぎりの位置にもつので意外に短いのですが、なぜか折り畳みストラットが垂直方向にあって、トータルな主脚の占める垂直方向への寸法は長いという、おもしろい構造になっています。これは、ストラットのマウントに使う主翼後桁の位置と、三輪車式なので機体の重心のちょい後に位置したい主脚柱との関係でしょうか。

主脚柱は後に三角形のフレームの張り出しをもち、ストラットグループ（図中ピンクと水色で表示）はその頂点に結合されています。

ピンクで示した下部ストラットにはたぶん電磁石で作動すると思われるカンヌキがあり、脚折り畳み動作の最初にこれがなんらかの形で関節部のダウンロックを外すのだと思われますが詳細はよくわかりませんでした。図は推測です。

ダウンロックが外れると赤で示した油圧ジャッキが縮むことで主脚柱と水色で示した上部ストラットの回転軸を引っ張って回転させ、脚が引っ込みます。上部ストラットの上には、バネと解放用電磁石のついたフック（白色で表示）があって、これが主脚のトルクリンク上についた、図中黄色で示したアームの先にあるシャフトを捕まえてアップロックします。このとき電磁石はたぶん動きません。黄色のアームは上下にわずかに動けるようで、バネにより位置を決められているようです。

脚を出すときには、電磁石で白のフックを回すことでロックが外れるみたいです。

図で紫で示したシャフトと、それによって回転すると思われる、ベルクランク様のダウンロック用と思われる部品の機能と取り付けられかたは、よくわかりませんでした。