ハセガワのウイリスMBは、ハセガワ製じゃないとも聞きますが、2003年のキットにしてはこだわりがあまりないキットです。アスカモデルのバンタムを組んだあとだと、一層物足りなさを感じてしまいます。組むのは楽だろうけれど。
買ってから十年ちょっと経って発掘できたので作ってみました。
バンタムと並べてみたくなったんだよね。
キットのまま組むと本当につまらないので、ステアリング可動、ボンネット可動、ヘッドランプ可動、リアシート折りたたみ可動、幌骨可動、ピントル可動、バックミラー可動、ウインドシールド跳ね上げ可能にしてみました。
オリーブドラブは前回バンタムBRC用に作ったものに、更にハルレッドを追加しました。
あと、キットのヒギュアは非常につまらないポーズなので、おねえちゃんフィギュアをフルスクラッチして乗っけてみました。細いのと、ポーズを工夫したんで乗せたりおろしたりできるよ。
マーキングは第五軍の第34歩兵師団のなんかインチキなの。イタリア戦線です・・・たぶん・・・
キットのデカールのバリエーションのなさも悲しいです。
タイヤとスペアタイヤがゴムなのは○。ジェリカンを留めるバンドの表現は、キットのままだとあまりに平面的なので(2003年だったらバンドは別パーツでもいいんじゃねえの?)、鉛板でバンドを、真鍮線潰してバックルを作って付けました。ジェリカンはラックと別パーツでもよかったよね・・・
エンジンルームはいい感じです。でもレギュレータは作りなおしました。
ボンネット裏にはグリースガンラックとグリスアップガイドケースがついてます。つーかなかったけどつけた。グリースガンラックは1944年3月以降装備らしい。グリースガンはなんか寸法もわからないし作る気がしなかったのでパスです。
グリスアップガイドをイラストレータで復刻してみました。インクジェットプリンタの光沢紙でこの出来です。
ダウンロードできるようにしたんで、よかったら
使ってみてね。(一番下にある)
ランプ類はヘッドライト以外クリアパーツじゃないんで、反射板は穴開けて別売りのレンズパーツを裏返しにはめました。裏にアルミ板を貼ったのでギラギラしてかっこいい。テールランプは諦めた。
リアシートは畳めるようにしました。
バンタムと同じく座面を跳ね上げると背もたれが沈む構造を、バンタムより単純に実現してます。さすが改良型。
座面裏には空気入れがあるので自作。
後部座席の後ろには非常用のクランクスターターが収まってます。作った。外れるよ。
左側面の工兵工具は取り外し可能にしてみました。
ストラップは鉛板。バックルは真鍮線を潰して作ったよ。
斧の先っぽはプラ材を付け足して研いで再現。写真撮り忘れた。
幌骨はこうやって展開可能です。幌はつくろうと思ったけど、参考にしたいイタレリの1/24を発掘できなかったんで今回はパス。
当時の車はみんな風防を上に跳ね上げられるようになってますが、この車もそうなんで可動で再現しました。
ミラーは動いて伸び縮みもできるようにしてみた。
このキットの数少ない美点はタイヤが回ること。でもブレーキドラムごと回るようになってんで、ブレーキドラムはシャーシ側に移動させて、そこにホイールをさして可動に直しました。ポリキャップは刻んで薄くしたんで緩くなっちゃった・・・
ステアリング固定なのは許せないので可動に!先っぽに丸く削ったプラのタマを真鍮パイプを軸に埋め込んでアクスル?に差し込んでガッチリ固定してからキングピン用の穴を開けます。
タイロッドのベルクランクはこんなかんじにハンダ付けで作りました。
真鍮パイプの輪切りに真鍮線を挿してはんだづけしたあとパイプ内をドリルでえぐったやつをセットして、タイロッドは真鍮パイプを使って長さを調整してから瞬間接着剤で止めます。キットのナックルアームを流用したんで、ステアリング切った時に内側の開き方が小さくなっちゃった・・・自作するんだった・・・
ピントルはアルミ缶で可動部を自作してぱくぱくします。
リアシートはこうやって真鍮パイプのハンダ付けで骨を作って・・・
座面と背もたれにプラバン貼り付けます。裏にはリブと空気入れ取り付けラグ。
プラ棒と真鍮パイプと真鍮線とビーズ用ゴム糸で空気入れを自作。伸び縮みはするけど空気は入りません。
背もたれは、その垂直方向のフレームを、ボディうしろ壁の写真のような金具を巻きつけて軽く支えられてるだけです。写真ではまだ巻きつけてない。
後席便乗者用の足掛けは、1/24だとさすがにパイプで再現しないといけないと思った。ので、自作しました。
タイヤハウス後ろの物入れの出っ張りも、21世紀のキットなのに再現されてないので、ため息つきつつプラ板で再現。
前席左右の壁にはこのような補強フレームがついてます。ブロンコの1/35キットでは再現されてますな。
エンジンルームは別に不満無いです。
ヘッドランプはひっくり返せるので再現しました。
夜間にエンジンいじれるためらしい。でも夜は働かずに眠りたいです。
ボンネットは、真鍮板と真鍮パイプをはんだづけして交互にリュータで削ったピアノヒンジを再現して可動に。ヒンジの数は、合計で11が基本で、初期のGPWは9個、フランスはオチキスで生産されたジープでは13個らしい。今回は11個です。
ウインドシールドは跳ね上げ部を再現したかったので、強度を考えて上のフレームは真鍮パイプに置き換えました。幌を留めるホックの再現は伸ばしランナー。
小銃ラックの付け根をアルミ缶切って再現。
同じスケールのポルシェと並べると、さすがに車高は高いですね。
ここからおねえちゃんスクラッチ。頭はプラ棒から削りだし。胴体は頭のプラ棒周りにポリパテを。手足はプラ棒から削り出しです。髪の毛はポリパテなすってたらいい感じになったんでそのまま。
あまり近寄らないほうがいいかもね。
肉眼だとこんなに見えないし。
右足でアクセル踏んでます。左足は床に置いてる。ハイヒールやわらじ履きで運転できないけど、裸足ならやりやすいんじゃないかな・・・
さすがに全裸はまずいのでビキニを着てもらいます。
ニトリルゴム手袋を切って作った布部分にビーズ用のゴム糸の紐を瞬間接着剤でくっつけて作ったビキニです。
紐縛るの難しくて死ぬかと思った。
そんなわけでやっとこ結べた紐が緩いので、パンツはずり落ちそうです。
紐切れば全裸に戻ります。
ニトリルゴム手袋ももっといろんな色があればいいのにと思った。