島風は、戦艦大和どころじゃない、帝国海軍一の、スペック厨狂喜の性能を持つ、スーパー駆逐艦です。
酸素魚雷15射線のこのクラスが四隻で駆逐隊を編成して、夜中に40ノット近くで突撃しながら60射線の魚雷網をアメリカ艦隊にぶちまけるとか、想像するだけで濡れます!
大和級の46センチ砲など霞んでしまう華々しさです。
現実は、やっとこ一隻作ったら、もう水雷戦隊の見せ場の戦局は終わっていたという悲劇の女王です。しかも、建造中に姉妹の必要はないと一隻で建造打ち切り、しかも、スペック的に他の駆逐艦と組めないのでぼっち決定という寂しい女の子なのです。
艦これとかやったことないけど、島風ちゃんを見ると勝手に寂しそうで可愛そうとか思ってしまうのです。戦局とかどうでもいいから、きょうだい作ってあげたかったなぁ・・・
1/700の船は、前に三笠を作って以来、とちゅうで神風とか作りましたが、それでも四年ぶりくらいの完成です。並べると、三笠より長い!
一番下が神風ね。
宇宙戦艦ヤマトアングルで撮ってみた。
このクラスは条約にとらわれずに作った陽炎型をさらに伸ばして作ったので、一層のびのびとした余裕を感じられます。
とはいうものの、速力に目をつぶって、秋月型と同じ船体で、雷装を15射線にしたタイプでも良かったんではとか思います。秋月で一本にまとまった煙突を二本に分けて、前のは艦橋と一体にするくらいしちゃって、次発装填なしの5連管三基装備で、5インチ連装砲三基は前1後ろ2でとかのデザインも見たかった。でもって秋月は雷装無しで水雷戦隊と艦隊防空を完全分業するのね。
予備魚雷なしっていうのも潔くて好きです。
我が海軍は61センチ口径と予備魚雷+酸素式というスペック厨的な命題にこだわったがためにトップヘビー化に悩まされ続けますが、533ミリで予備魚雷なしならば、特型も初春型もあんな苦労はしないで高性能艦として活躍できたでしょう。魚雷の射線数もアメリカ駆逐艦並みにできたはずで、肉薄して撃つから命中率も高くなったでしょう。
遠距離雷撃が成功したことなんてほぼないし、予備魚雷が役に立ったのなんか敵のミスのおかげで旗艦が囮になって沈んだクラ湾とコロンバンガラくらいで、あとは常に被弾による誘爆ポイントが多いリスクのみが目立ってしまってます。
基本レイアウトは特型で完成しちゃってるので、安心感があります。
でも、子供の頃はこのせいで白露型以外は見分けがつかなかった。
タミヤの島風は小学生の時にダイキャスト艦艇に惹かれて買ったことがあります。小学生時代は超合金とかのスペックに弱かったのよ。
斜め後ろから。砲塔と発射管と射撃指揮装置と25ミリ機銃と測距儀と探照灯は旋回できるようにしました。あとは素組。
お風呂で遊ぶんで、手すりとかマスト金属線化とか空中線は無視!
ひたすら船体やら上部構造物の内側を薄く削って軽量化に努めます。
一生懸命すぎて写真撮らなかった・・・しかも浮くには浮くけどトップヘビーでひっくり返るorz・・・
薄く削るぶんには新しいタミヤの島風の船体構成のほうがありがたくて好きです。でもあそこのは1/700でフルハル出さないから一生買うことはないでしょう。
ピットロードのキットは、出てすぐに買ってたちまち積んだのですが、急に作りたくなったの。積みプラのいいところは、急に作りたくなったらオンデマンドで作り始められるところなのです(なんてね、掘り出せないともってるのに新しく買ってきたりするのだ・・・orz)
艦橋には浮き輪(救命浮標っていうの?)がモールドされてて素敵です。キットは最終時って書いてあるんで艦橋前の対空機銃が13ミリ連装じゃなく25ミリ連装です。なんで最初から25ミリじゃないんだって書いてあったの読みましたが、トップヘビーの呪いでしょうね。
船にはやっぱり船底とスクリューがないとね。ウォーターラインとか絶対作らない。船底はハンブロールの100番です。この塗料はしぶとくて、2011年にミラージュの1/400ドイツ水雷艇作ったとき(正月っていうと船作ってるのかな)の残りですが、まだ使えます。色によっては開封後1週間で固まっちゃうのもあるのにね。
ここからは、数年前に作ったけどしょぼすぎて公開してなかった神風級駆逐艦の何か・・・
命中精度にこだわってか、すべての主砲を船首楼上の一番砲塔と同じ高さに嵩上げしてるのが素敵。
船首楼の上って、滑り落ちそうで怖いです。
この時代の艦橋の天井ってカンバスのが多いのです。素敵です。
艦橋前のへっこんでる部分がこの時代の駆逐艦の魅力です。
神風は戦争を生き延びて、復員船としても活躍しますが、クライマックスは重巡羽黒がイギリス艦隊になぶり殺しにあったときですね。
逃げるの辛かったと思います。