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2月25日(月)雨
フランクフルトからワイマールへ 仕度をして6:30ちょうどにレストランへ下りる。シックな内装のレストランに2名分の席が2ヶ所準備してあった。ということは、今日の宿泊は2組だけということだろう。 シーズンオフのためか、どうりで閑散としているはずだ。中央のテーブルに数種類ずつのパン、ハム、チーズ、ジャム類、フルーツ、ヨーグルト、ゆで卵などが並 べてあり、好きなものを好きなだけ取り合わせていただく。昨日に続いて、今朝もリッチな朝食だった。 7:17分、ホテルを出てまもなく、登校途中の小・中・高生の一団とすれ違う。みなさわやかな表情で、おしゃべりしながら楽しそうだ。6分ほどで駅に着くと、駅前広場に 数台のスクールバスが停車し、まだ続々と到着している。どのバスにも子ども達がいっぱい。多分、周辺の地域からアールスフェルトの学校へ通っているのだろう。 そういえば昨日間違って新街区まで行った時、立派なグラウンドがあったがあのあたりが学校なのだろう。 ローカル線で1時間ほど移動し、8:49フルダ発フランクフルト行ICEに乗る。予約した11号車の11,13の席は、もうビジネスマン氏が二人座っていて、パソコンをいじったり、 新聞を読んで悠然としている。席の上部にあるはずの予約カード入れには何の表示もない。確かに予約したのに、そしてICEは全部予約席のはずなのに、なぜ?? ゆったりした1等席はほぼ満席。本来なら予約切符を見せて、席を立ってもらいたいのだけれど、何となく言いづらい雰囲気・・・。ちゃんと予約しているのにと、娘はムッ とした顔をしている。仕方なく荷物が大きいのでドアの外側、つまり連結部分に二人して立っていた。 まもなく車掌さんが来て検札があった。チャンスとばかり、席番号を見せると、「1等席ね〜、空いている席にドーゾ!」という素振りをして私に切符を返すと、さっさと 行ってしまった。もー、頼りにならないんだから! と、私と娘はますます気分を悪くした。 じゃあ、探せばいいんでしょと、スーツケースを押して10号車まで行ったが全然空いていない。荷物を置いて、今度は私だけ9号車8号車と見てまわったが、各1席ずつ 空いているだけ。乗客のほどんどは通勤のビジネスマンのオジマサ方。まさしく大金融都市フランクフルト行の通勤列車だ。コンパートメントも見たが、あのゆったり した6人掛けの部屋が、太めのオジサンたちでギュウギュウ詰めの感じだ。1つ空いていたって、とてもそこに入っていって座る気持にはなれない。第一暑苦し そーだ。 とうとう諦めて、フランクフルトに着くまで55分間、立って過ごした。予約でしか乗れないはずのICEも、通勤時間帯は席はフリーになっているのかもしれないと思ったが、 それならそうと、予約の時に言ってくれればいいのだ。予約料だって払ったのに。ドイツの国鉄だからと信用していたのに、とってもアバウトなんだから!(とは言っても、 私達はドイツ語が全然わからないから説明のしようがなかったのだろうけど・・) 9:44フランクフルト着。荷物を預けて、K先生に教わったお店へ楽譜を買いに。ドラッグをやった人などがウロウロしていてぶっそうだと注意を受けたメインストリートは 避けて、雨の中を約30分、地図を頼りに歩いて到着。 買いたかった本の在庫を調べてもらうと、あいにくないとのこと。注文して明日届くとのことだったが、明日はもうこれないので、諦めて他の楽譜を見せてもらう。 さすがに楽譜店の老舗とあって、どんな楽器の楽譜も揃っている。見ているだけで時間を忘れそうだけど、いろいろ見てパイプオルガンの初心者用の楽譜を 2冊買った。再び来た道をひき返して駅に戻り、駅地下のスタンドで昼食。水とチョコレートを買う。 フランクフルトはゲーテの生誕地で、ゲーテハウスもあるけれど、今回は予定に組めなかった。残念だけど、きっとまた来たいと思う。荷物を受け取って、 12:07発のIRでワイマールへ向け出発。今度はちゃんとテーブルのついた予約席に座れた。こうでなくちゃ。向かい側の優しそうなおじ様と相席だ。これから 約3時間の列車の旅だ。 14:56ワイマール着。駅の表側に出て、駅前広場からまっすぐに出ている下り坂がある。そこから約100メートルの所にYH(ユースホステル)があるはず。駅から徒歩で いけるYHはほとんどないので、ここは期待してきた。まずそこをめざして歩き始めると、街の景色がずい分すっきりしているのにまず気づいた。 道路は片側2車線で普通だけど、歩道の横に広い空間をおいている。つまり歩道からさらに5メートルほどセットバックして建物が建っている。そのスペースはゆとりの 空間と なっている。車道、その両脇に街路樹が並び、3メートル幅ほどの歩道。そしてさらに緑地帯を挟んで建物が建つ。しか も建物と建物はパリやローマのように壁のように連なっているのではなく、1棟が独立して建ち、庭や駐車スペースを挟んで隣の建物がある。都市計画に基づいた、見 事な街なみだ。
YHのすぐそばに「Pension SAVINA」の看板を見つける。角を曲がってすぐのところにあった。ドアに「空室あり」のプレートが下がっていたので、さっそく娘が行く。 朝食つきで60ユ―ロとのことで、決める。部屋はとても広いツインの部屋で、何とキッチンまでついている。戸棚の中には鍋や食器などの什器ももひと通り揃っていた。 長期滞在もできるということで、何だかアパートを借りたような気分。もちろんトイレ・シャワー付だ。 さっそく受付の女性にワイマールの地図を貰って、町にでる。ひとまずバウハウス大学の校舎を目指す。15分くらい歩いたところで、バウハウス博物館があった。10:00 開館と書いてあるが、今日は月曜日なので休館日だ。さらに10分歩くと、バウハウスの校舎があった。バウハウスは20世紀 のデザインに大きな影響を与えたといわれる芸術造形学校、と娘の説明。1919年にヴァルター・グロピウスを学長にワイマール国立バウハウスとして創設されたらしい。 構内へ入り、いくつかの記念的な建物を写す。80年くらい前の建築ということになるが、今でも大学の建物の一部として使われていた。再び道路に出ると、道を隔てて向 かいには「リストの家」があったので、それも写した。
たった半日足らず歩いただけだけど、私はこのワイマールがとても気に入ってしまった。人口6万人くらいの小都市だけれど、車も少なく、緑が多く、落ち着いていて、 文化の町という感じだ。ここは世界ではじめて民主的な憲法といわれたワイマール憲法ができた所だ。 テレビ付きだったのでいろいろチャンネルを回すと、「クイズ・ミリオネア」をやっていた。娘が「日本と全く同じじゃん!」と驚きの声をあげる。何でもスタジオの雰囲気も クイズの形式も、日本の番組と全く同じシチュエーションだという。「パクリかな?」と娘。 でも、私にはミリオネアという題名から考えても、日本がオリジナルだとはどうも 思えないが、真相はわからない。夜8時台にはアニメの「ドラゴン・ポール」をやっていた。 テレビはケーブルテレビらしく、40チャンネルくらいあって、スポーツ番組で日本の大相撲初場所の幕内の全取り組みを、解説付きで詳しくやっていた。ドイツにも相撲 ファンが多いのだろうか? それとも定住している日本人が多いのかもしれないと思った。
今日の会計:合計 102.64ユーロ ※帰国後知ったところでは「クイズ・ミリオネア」は、イギリスの放送局がライセンスを持っているそうです。 |