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8100形 原型タイプ(ワールド工芸)の組み立て

8100原型

現在の8100形の仕様に合わせ、以前発売された原型タイプもリニューアルされました。

2021.5.29


構造は現状の8100形各製品と同様のため、組み立て方も同様です。相変わらず失敗はしますが難しいところはありませんでした。
自分の過去の組み立てメモを参考にしつつ進めました。→8100(新)の組み立て

各ブロックにつき1箇所ずつ程度留意点があったので、そこだけ自分メモとして書きます。今後また原型を組み立てることがあるかは、わからないんですけども。

ボイラー部

逆転棒

逆転棒C-10をランボードに沿わせて付けておきました。
これは説明書に記載がありません(取り付け穴は開いていました)。

動力ユニット

大ギヤとワッシャー

別に要らないかもしれませんが、回転中の大ギヤが小ギヤ軸に触れそうな感じもあったため(赤線で囲った部分)、予防のため余ったワッシャーを大ギヤの下に入れておきました(青い矢印の位置)。

以前の組み立てメモを見ると、8100のリニューアル品(前述リンク)でもやっていたので、悪くはならないはず…。

走行には特に調整は要らず、一度でうまく走りました。

上下合体

キャブ下とモーターベースの干渉

動力ユニットのモーターベース(D-6)を、キャブ下にネジ留めする際、キャブ下に付いているA-12に当たってしまい、うまく合体できないようでした。

モーターベースを削る

D-6のほうを削りました。先に真空シリンダーを付けてしまうとD-6を削りにくいので、真空シリンダーはあとで付けました。

取り付け後

取り付け穴のそばギリギリまで削ってしまいましたが、うまく収まりました。
旧キットでは上下の取り付け方法が異なり、この位置に板が重なることはなかったので、干渉もなかったものです。

テンダー台車

今回の8100のキット

組立説明書の一部を引用させていただきました。

テンダーの後部台車に部品番号「B-11」というのがありますが、私が買ったキットのB板にはB-11がなく番号が飛んでいました。
同じ形に見えるB-9という部品はあったので、選択の余地なくそれを使ったのですが、

取れる

しかし、ネジの頭よりもB-9の穴が大きくて、スッポ抜けてしまいます。

本当は説明書どおりB-11という部品が存在して、そちらは抜けないようになっているのでしょうか…でもそんな部品、何度見ても入っていません。

ワッシャーを入れた

手持ちのワッシャーを1枚入れて、取れないようにしました。

ひょっとして、もう少し頭の大きいネジが付属しているのではと思って探しましたが、それもないようです。普通のM1.4×2.5mmコナベが指定されていました。まあ、留まったからいいや(笑)。

取り付け完了

これでだいじょうぶ。

完成

ワールド工芸の公式サイトを参考に、同じように塗りました。いつものアクリジョンを使い、つや消しですが微妙なツヤを加えました。この側面と後ろのナンバープレート、フチがないんですね。
特に難しいところがないため、5日くらいでできました。走りも今のところ好調です。

8100原型 完成

8100原型 完成

写真などを見ていると、「原型」といってもそれぞれによって細かい違いが色々あります。初期の切り抜きナンバーやライニングで装飾された姿も格好良さそうですが、私にはそれをきれいに作る腕が残念ながらありません。

煙室が延長された晩年の姿ばかり見ていると、原型は煙室がブツッと短く見えて、なんだかバランスがイマイチだなぁ〜と思うことがありましたが、原型のほうを見慣れると逆に晩年の姿がちょっぴり野暮ったく感じたりします。 そうして両方を見慣れていくと、それぞれ何も違和感を覚えなくなるのでありました(笑)。

余談

3D CADによる組み立て

今回はハンダ付けの前に、3D CADで全部品を作図し、画面上で仮組みを行いました(それ自体に意味はないと思いますが好きでやりました)。組み合わせに関係ないディテール表現には他のデータも流用しています。

部品寸法を実際に測っていくと、メーカー製品の設計の巧みさに恐れ入るばかりでした。 立体構造を考えるだけで大変でしょうに、エッチング板の折り曲げや重ね合わせで構成しなくてはならないので、常に重なった先を透視しながら設計するようなものかと思います。それが曲げのズレなどを考慮しても、コンマミリ単位でぴたりと合うようにできています。 部品に応じて材質を分けつつ、限られた大きさの板に収まるように部品の展開形状や配置が工夫されており、どうやって作ったのかを考えただけで気が遠くなります。

しかも、自分用にひとつだけ作るのも大変なのに、他の人が組み立てられるような構造で作られているのですよね。プロだからと言ってしまえばそれまでかもしれませんが、うまい言葉が見つかりません。

組み立てイメージ(前)

当初は、多少自分でも手を入れようと考えていたため、製品とやや異なる姿で作図してみたところもありました(このデータの動輪輪心は3軸すべて異なります)。
しかし、今更ながらキットの設計製造の緻密さに感じ入り、気持ちが変わってそのまま組み立てた次第です。


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