C57の加工

C57加工前後

2005.7.3

C56と同じ方法で、C57 177(北海道タイプ)の車高を下げています。削る部分が多いので、C56よりは少し時間がかかります。


加工の様子

工作経験のある方向けということで、大雑把に書いていますがご容赦ください。

C57加工前 これは未加工のC57 180を使った説明図です。
  1. 動力ユニットとシリンダーブロックを削って、ボディ全体を約1mm下げます。
  2. ランボードからボイラーを切り離し、ボイラーの下面を約1.3mm切り取って付け直します。
  3. デフ上端を切り取り、ステーを付け直します。
  4. ボイラー後端の上部に穴を空け、キャブを切り欠いてモーターを逃がします。
  5. キャブ下端を切り取り、分配弁などを付け直します。その後キャブ窓の下端に0.5mmプラ板を張って、少し窓を小さくしました。
C57加工後

加工後はこのようになります。なお、空気溜めの側面が平面だったので、上部を少し削りこんで丸みをつけています。

C57は第一動輪の上にギアがないので、動力ユニットに穴をあけて向こう側が見えるようにすることもできます。しかしちょうど邪魔な位置にビスがあり、その裏には左右のブロックを挟むスペーサがあるので、あまり開口部を大きくはできません。

C57前面加工前 C57前面加工後

ボイラーの太さには手をつけず、できるだけ感じを変えるようにします。

  1. ボイラーが下がるので、煙室下部とデッキを削り合わせます。
  2. ライトとナンバープレートは、市販の大きいパーツに交換して、太いボイラーとのバランスをとります。
  3. 最終的に、前面のみ外周を0.5mm削り、直径を約1mm小さくしました。

加工後は右の写真のようになります。

C56と要領は同じなので、ほとんど製作中の写真は撮っていません。

ランボード切断 ボディ全体の1mmの車高下げが終わり、ランボードを付け直すために全体をバラバラに切り離したところです。今回は治具を作らなかったので、ちょっとランボードが曲がってしまいました。また、ボイラーを切りすぎてしまって継ぎ足しました。
扉の切り離し

C57はC56と違い、煙室扉がデッキと一体になっています(接着かもしれません)。裏側からデザインナイフで何度も切り込みを入れて切り離しました。

デザインナイフはカッターナイフよりも段違いに切れ味がよく、カッターナイフではあきらめざるを得ないような工作も楽々できるので、今回の工作には必須アイテムです。
反面、使い方を誤ると余計なところに深い切り込みが入ってしまいますし、自分の指もざっくり切れるという怖さもあります。

再組立中

デフやキャブの切り詰めも終わり、再度組み立てているところです。下側に転がっているのはデフのステーとキャブ下のパーツです。あとで新しい位置に付け直します。

各部はまず透明ゴム系接着剤で位置決めし、そのあと瞬間接着剤でゴム系もろとも固めています。付けすぎると固まる前に、ゴム系接着剤の接着力が失われます。
塗装はC56もそうですが、加工した箇所のみ薄いつや消し黒を筆塗りしています。火室の赤や空気作用管、やや小さい動輪のタイヤは黒で塗りつぶしました。

組み上げてみると、テンダーの上端がキャブひさしの下端よりも高くなってしまったので、床下の梁を少し削って下げました。するとドローバーにテンダー前端が持ち上げられてしまうので、ドローバーも無理に曲げています。

完成

シルエットはほぼスケールどおりになるので、遠目にはマイクロエース製品だとわからなくなります。
この状態からディテール工作を始めると結構映えるかもしれませんが、野蛮な工作としてはこれでおしまいです。

C57完成

ワールド工芸・天賞堂との比較

ワールド工芸と天賞堂に挟まれても、加工前のような違和感はなくなります。


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