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雨宮20tCタンク(貝島タイプ)の組み立て その2

動力部です。これまでの小型機とあまり違いはないようなので、簡単なメモです。

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下廻り

モーターベース

モーターベースは2枚を貼り合わせ、あとでモーターを留めるM1.4ネジを切りました。

フレーム

左右の車輪座と車輪押さえを折り曲げて組み立て、車輪座の要所にM1.4ネジを切ります。

車輪押さえを留めるためのネジ穴と、シリンダーブロックを留めるネジ穴、そしてモーターベースを留めるネジ穴があります。

シリンダーブロック

シリンダーブロックを組み立てました。

ロスト製のシリンダーブロックの上部にある突起は削り取っておきました。
スライドバーの根元もハンダ補強しました。

塗装準備

これで部品が全部そろったので、洗浄して黒塗装しました。
1週間乾かします。

組み立て

上廻り仕上げ

組み立ての前に、上廻りを仕上げておきました。

1. 安全弁、汽笛を金色に塗りました。

2. ライト内部を銀色に塗り、レンズを貼り付け。レンズは少量の木工用ボンドで点付けしています。

3. 適当な透明プラスチック板を切り取り、ゴム系接着剤で窓ガラスを貼り付け。

4. ナンバープレート類を磨き出して貼り付け。後部にもあります。

5. 前後のカプラーを取り付け。

ギヤの取り付け

車輪座にギヤを取り付けました。写真では車輪押さえもいったん取り付けてあります。

1. 車輪座との間に各々スペーサー(H1-7,H1-8)を挟んで、小ギヤを取り付け。小ギヤ軸の頭のバリは削り取っておきます。

2. 大ギヤを取り付け。ギヤが軽く回ることを確認。

モーターベース固定

モーターベースに左右の車輪座をネジ留めしました。写真は絶縁側です。

1. 車輪座とモーターベースの間に、絶縁ワッシャーを挟みます。

2. 絶縁ブッシュを通して上下をネジ留め。

3. 左右の車輪座を固定したら、軸受けの塗装をヤスリではがしておきました。

軸受けは、2.5mm丸ヤスリと目の細かい耐水ペーパーで整えました。このあと車輪押さえは一度外します。

動輪取り付け

動輪をギヤ軸に圧入し、輪心をはめてから軸受けに入れ、車輪押さえを再び取り付けました。

輪心やギヤ軸は少しゆるかったので、位相を目分量で合わせてから中央を瞬間接着剤で固定しました。

モーターの固定と配線る

1. モーターを固定し、ウォームをエポキシ系接着剤で接着しました。ウォームとモーターの間隔が非常に狭いので、接着剤のはみ出しが怖いです。

2. 黒いリード線は、前側を通して下側に曲げ、絶縁側車輪座の下側にハンダ付けしました。
白いリード線はモーターベースの上面にハンダ付けしました。いずれも電気配線なので金属用フラックスは使わず、ヤニ入りハンダを使いました。

この状態で通電を確認し、上廻りを仮に取り付けて試運転しました。幸い特に問題はありませんでした。

ロッドの取り付け

1. シリンダーブロックをネジ留め。スライドバーはあらかじめ磨いておきました。

2. サイドロッドを第3動輪に留めました。サイドロッドは第2・第3ピンで留める簡易型を使いました。

3. ピストン棒は根元から折り曲げて、1mmぐらい内側に寄せないと、シリンダーの穴に入りません。
説明書には特に記載はありませんが、説明書2/3の右上の写真で見て取れます。

4. メインロッドを第二動輪に取り付け。
この機関車はクロスヘッドが結構外側にあるので、メインロッドは若干内側に曲げました。第1動輪とは十分クリアランスがあるので、サイドロッドとクロスヘッドの干渉は起きにくいと思います。

これで下廻りも終わりなので、3箇所のネジで上廻りと合体して完成です。

完成

部品点数が少なく、難しい調整が必要な箇所も特になかったので、あまりくたびれずに組み立てることができました。
走りも普通で楽しく遊べますが、集電車輪の軸距離が短いので、私が使っている固定式線路のポイントではフログの無電区間を通過するたびにドキドキします。

雨宮20tCタンク

雨宮20tCタンク

雨宮20tCタンク

最近は小型の機関車キットが珍しくもなくなりましたが、同じCタンクでも、C11に比べるとかなり小さいです。

C11と雨宮20tCタンク

ワールド工芸が初めて発売した、超小型モーターで自走するCタンクは、2004年頃の南薩鉄道5号機かと思います。それからわずか10数年で、ずいぶんキットの構造が進歩し、組み立てやすくなったと思います。
メーカーの努力の結果と思いますが、ワールド工芸は自社でも完成品を発売してきましたから、組み立てやすさや耐久性に関する改良のペースは速かったのかもしれません。


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