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KATOのC11を切り詰める(2)

2008.4.25

KATOのC11で気になる部分は、大きさ(特に長さ)のほかに、キャブ妻板の段差とデフ下部の傾斜部の段差がありますので、ついでに改造します。

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キャブ妻板の加工

未加工品 未加工品
一体成型されているキャブ妻板に、横一直線の段差があります。前後ともそうですが、特に前側は目立ちます。
加工品 加工後
妻板を平らなものに交換し、屋根のフチや窓のひさしを表現します。
妻板をくりぬく

まず妻板を切り取ります。
ピンバイスを使って、前方から1.5mmドリルでいくつか穴をあけ、それをニッパーでかじり取る用にしてつなぎ、ヤスリとカッターで少しずつ広げていきました。

他の部分を壊さないように気合を入れていたのですが、不注意で暖房安全弁と発電機の排気管を折ってしまいました。

実物の屋根はとても薄く見えるので、妻板を切り取ったあとの屋根の断面も裏側から削って少し薄くしておきます。

妻板

妻板はこのような形に作りました。幅はすぐ決まりますが、丸みの形がうまく決まらないかもしれません。
まずは四角く切ってから、鉛筆である程度屋根の形を写し取り、角を落としては屋根に合わせてみて、少しずつ現物合わせで削っていきました。

アクセントに丸窓もあけてみました。丸窓には少し直径の大きい円定規を当て、針先でケガキして軽く縁取りを表現します。

ひさしを作る

ひさしは1.0mmプラ板を小さく切り、デザインナイフの先でそれらしい形に削りました。
薄い真鍮板を切って作ったり、薄手のハガキくらいのケント紙などで簡単に作ってもよいと思います。

プラ板を張る

完成した妻板とひさしを取り付けたところです。壊したディテールもここで修理しました。

なお、後ろ側の妻板は無加工で、ただひさしを取り付けて段差を隠しただけです。本当は前側も、妻板をわざわざ交換しなくても、窓にひさしを取り付けるだけで段差はある程度隠れてくれます。

デフ下の段差の修正

ランボードはデフの下で斜めになっていますが、KATOのC11は水平部との段差が大きいので、削って修正しました。

未加工 加工の要領 加工後
手を加えていない製品です。矢印の段差がやや目立ちます。 修正後の境界線にナイフでスジを入れ、下側も削って形を整えます。 デッキやデフを付け直したわけではありませんが、それらしく見えるようになります。
未加工 手を加えていない製品です。矢印の段差がやや目立ちます。
加工の要領 修正後の境界線にナイフでスジを入れ、下側も削って形を整えます。
加工後 デッキやデフを付け直したわけではありませんが、それらしく見えるようになります。
連結器の加工

蛇足ですが、前部のダミーカプラーを削って少し開き、KATOカプラーやマグネ・マティックカプラーと連結できるようにしておきました。

あまり性能のよいものにはなりませんが、単純な線形でちょっとバック運転する程度なら結構使えます。

完成

完成

長さを切り詰め、キャブ妻板とデフ下を修正しましたので、あとは前方に少々のディテールを追加するのみとしました。
もとのスケールが大きいので、最新のC62と並べたりしないで、C57やD51など一世代前のKATOの蒸機と一緒に使ったほうが似合います。


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