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C53流線型(新)の組み立て

C55流線型と一緒にリニューアル発売されたC53流線型です。
動力機構を除き、外見は旧製品と大きくは変わりません。組み立て方はC55流線型と似ている部分も多いのですが、先頭部がロストの塊なのでその周辺が違います。

2010.8.21

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下廻りはC55流線型とほとんど同じ組み立て要領なので、上廻りのみ記録しました。C55流線型の組み立てをテンプレートとして書いています。

機関部上廻り

大きい失敗はありませんでしたが、不注意であまりきれいにできなかった箇所はありました。
決していい加減に工作しているつもりはないのですが、あとで気付くとがっかりします。

キットの様子

基本的なパーツ構成は初代製品と同じで、完成後の様子もそれほど変わりません(もともと印象のよかった製品です)。
屋根やボイラーカバーなどはプレス曲げされています。つぶしてしまわないよう注意して扱います。
↑C55流線型と一字一句同じだこりゃ。

C55と違ってフチの磨き出しがないため、外板には洋白ではなく真鍮が使われています。

キャブ後妻の固定

キャブ後妻はあらかじめ直角に折り曲げられています。
ぴったり合わせて屋根の中央あたりを仮付けし、それから側板との合わせ目を内側から留めます。

ランボードの調整

キャブ前妻を固定する前に、左右のランボードの土台が、側板から直角に曲げられているか確認して修正しておきます。
ここが曲がったままキャブ前妻を固定してしまうと、あとで困るかもしれません(ボイラーカバーで覆い隠されるので、なんともないかもしれません)。

キャブ前妻の固定

妻板をキャブ前方に固定しますが、仮に合わせてみて車体全体のゆがみがないか確認し、寸法に難があれば削って調整します。

仮付けが終わって問題なければ、内側から合わせ目にきちんとハンダを流しておきます(あとで表から削り合わせるので)。

車体前方を閉じる

長い車体がバタバタしているので、破損しないようにこのへんで前側を接続して閉じておきました。

屋根の削り合わせ

固定したキャブ前妻の周囲を、側板や屋根板と削り合わせて平らにします。

天窓の折り曲げ

キャブ天窓は後ろ側を180度折り返し、3箇所の足を下側に直角に曲げます。
若干C55流線型とは折り曲げ位置が違います。

曲げたらキャブの屋根に差し込んで裏からハンダ付けします。

シリンダー空気弁

シリンダー空気弁のあたりは小さい別の板になっているので、これを側板に貼り合わせます。
位置がずれないように、細く切ったマスキングテープで留めて、裏の穴からハンダ付けしました。

前カバーを曲げる

実物の側面カバーの下部(先台車のあたり)は、内側に丸みがついて絞られています。
土台になる車体側はあらかじめ曲げ加工されていますが、その上に貼り重ねる側板は平面なので、軽く丸みを付けておきました。

側板の重ね合わせ

側板を重ね合わせます。
下端のラインがずれていないか、キャブの手すりの穴がずれていないかを確認してクリップで留めます。

側板のハンダ付け

そのまま、裏側の穴にハンダを流して留めました。
前後2箇所にある大きい四角い穴はここではハンダ付けしません。あとで下廻り固定板を取り付けます。

同時発売のC55流線型では、車体幅が途中で狭くなっている様子が作られていましたが、こちらはストレートのままです。 図面によってはC53流線型も、第1動輪のあたりで幅が狭くなっているように描かれているものがありました。でもNゲージなら何にしても、あまり大げさに表現しなくても大丈夫だと思います。

側板取り付け終了

側板を取り付けた状態で、平らなところに置いてガタガタするようなら、キャブの屋根や妻板の取り付けに歪みがあるかもしれません。

この上に、ボイラーカバーと煙室ブロックを取り付けます。

ボイラーカバーの仮留め

プレス曲げされているボイラーカバーにゆがみがないか確認し、修正しておきます。真上から見て平行四辺形にズレているとあとで厄介です。

前方の取り付け部を90度起こして、そのてっぺんのピンにボイラーカバーの穴を差し込んで仮留めします。

ボイラーカバーの固定

ボイラーカバーは左右の側板の間にぴったりはまり込みます。
ずれないように全体を確認しながら、ランボード土台の裏側の角穴からハンダを流して固定します。

なお、ボイラーカバーの後端の高さは、キャブ屋根とツライチに削り合わせず、板1枚ぐらい高いままにしておきます(そういうものだそうです)。 斜めになっているキャブ前妻ともぴったり合うように削り合わせます。

前方カバーの固定

あらかじめ、ロスト製の煙室ブロックと合わせて位置を確認しておき、前方カバーを側板の輪郭に合わせて固定します。

このとき、プレスの歪み(前方から見て平行四辺形状のズレ)を修正するのを忘れたまま固定してしまい、あとで下端を削ってごまかすことになってしまいました。

カバーを取り付けたところ

順番的に正しくないような気がしますが、最後に大物ロストが残りました。今のところ横幅がぴったり合わず、少し隙間が開きそうです。

煙室ブロックの取り付け

まず煙室ブロックの接合面の厚い部分を内側に向けてざくざく削り、ハンダが流しやすいように下加工をしておきました。

大きいロストパーツなのでいつもの40Wのハンダごてではなく、80W君を使っています。
40W君では部分的な加熱になりがちですが、できないことはありません。
こてを放してもすぐには冷えないので、やけどに注意です。こて先は焼けすぎると500度を超えるものもあるそうです。この暑いのに至近距離に500度だなんて。

このとき、前方カバーと煙室ブロックがぴったり合うようにするのがポイントですが、どちらかが少し左右に傾いてしまって少々ずれてしまいました。

ちなみに、接着剤による組み立てでもさしつかえありません。

ハンドレールの取り付け

ここでハンドレールを取り付けます。ハンドレールの前方は、煙室ブロックの横に出ているステーに重ねてハンダ付けしました。

デッキ周辺パーツの取り付け

あとはスノープローやライト、各種手すりなど、残りのディテールパーツを取り付けます(前の写真でもう付いていますが)。ただし、ホワイトメタルのダミーカプラーは最後にとっておきます。
後ろ側はキャブ窓・扉周辺の手すりなどを取り付けます。

下廻り固定板の取り付け

残しておいた前後の角穴に、下廻り固定板を挟んで、一番上に合わせてハンダ付けします。

なぜかここで失敗。
先に前方の固定板が少々長くて入らなかったので、両端を少し削って付けました。
ここまではいいのですが、後方の固定板も同じだと思って削ったところ、何とこちらは削る必要がなかったらしく(合わせてみていない!)、短くて左右に届きません。 アホですね。継ぎ足しました。

エンジン部完成

最後にホワイトメタルのカプラーを接着して上廻りは終わりとしました。

機関部側の形状やディテールは、初代製品とたぶん変わっていないと思います。牽引力増強装置が追加されているので、キャブ後方の構造は少し違います。


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