Nゲージ蒸気機関車>蒸機の工作>大阪窯業セメント E102号の組み立て(ワールド工芸)
昨年発売された模型です。ようやく時間が取れるようになり、幸いメーカーにまだ在庫があったので買いました。
あまりよく知らない機関車ですが、キットの完成写真を見ると、ぜひ組み立ててみたいという格好をしていました。
2018.5.3
今回はあまり無理をしないよう、1日30分で終えることにし、ハンダごてのタイマーを30分にセットしました。
※3年前、ハンダごてのプラグをまる一日抜き忘れたことがあり、その際タイマーを使うのがよいとのご助言をいただきました。すぐタイマーを購入してずっと使っています。作業時間のコントロールにも役立っています。ありがとうございます。
キットの中身です。通常のワールド工芸の部品構成かと思います。
動輪はいつもの共用のプラ輪心で、外側に真鍮のリングをはめて直径を大きくする方式です。以前組み立てたC13が同じ方法でした。
鋳造パーツはほとんどロストワックスですが、なぜかサンドドームはホワイトメタルです。ワールド工芸は2つのドームのうち、一方がホワイトメタルということが結構あります。何か部品の共用と関係があるのでしょうか。
従来のワールド工芸のタンク機の車体は、たいてい側板を下から内側に折り返す2枚重ねの構造になっていましたが、この機関車は内外が完全に分離しています。
まずこれを貼り合わせることにしました。上下のほか、前後にもずれる可能性があるので、ちょっと緊張します。
しかし、車体はきれいにプレス曲げされており(いつもありがたいです)、外板・内板はかなりぴったり合いそうです。
床板に接する下のラインが一直線に揃うよう、内外を重ね、あちこちをクリップで留めているところです。
内板には底に左右をつなぐ仮の板があるため、上からハンダごてを差し込んで、内板の丸穴からハンダを流しました。
知らぬ間にクリップがずれて、内外がずれたまま固定されるとショックなので、最初は1箇所だけ少量のハンダで仮付けし、具合を見ながら進めました。
側板はうまく貼り合わせることができたので、仮の底板をニッパーでカットして取り除きました。
あとで端のほうを引っ掛けてめくれることがないよう、内側の丸穴以外にも、要所にハンダを流して貼り合わせてあります。
タンクの上板は折り返しによる2枚重ねなので、ここも貼り合わせます。内側の折り目をヤットコできちんと潰してから、裏からハンダを流して貼り合わせました。
貼り合わせたあと、内側の折り目の出っ張りをヤスリで削り落としました。
これでようやく内外が貼り合わされました。もう30分経ってしまいました。ちょっと30分は作業単位として短いかもしれません。
以後、こんな感じでブツブツ途切れながら進んでいます。
前部・後部の妻板のどちらを先に付けるか迷いましたが、今回は前から付けてみました。
前部妻板(A1-1)を貼り合わせ、下から差し込んで、キャブ裾の高さと揃うようにしてハンダ付けしました。
後部妻板は2枚のパーツを貼り合わせます。
内側の板(A1-3)は、後部を直角に折り曲げて、炭庫の底にします。
左右の側板にある溝にはめ込むのですが、このとき車体を押し広げる必要があるので、前部妻板よりも先にこちらを付けたほうが良かったかもしれません。
でもまあ、何とか付けられました。
外板(A1-2)を表から重ね、裏のハンダ穴からハンダを流して固定しました。
あらかじめ、内外を貼り合わせてから車体に取り付けたほうがよかったような気もします。
後部の板も2枚重ねになります。この板は途中でわずかに折れ曲がって角度がつきますが、外板はあらかじめ曲げられています。曲げに関してはとことん親切なキットで、嬉しくなってしまいます。
この板を付けると車体はかなり安定します。しかし、まだ前方が開いているので、床板を取り付けるまでは曲げないよう緊張します。
キャブ廻りのディテールパーツを番号順に付けました。
1のライトは、先に台座のA1-4を後部妻板に付け、その上に差し込んでハンダ付けしました。
4のひさしはエッチングで薄くなっているため、曲がりやすいので要注意でした。
前方の側タンクのパーツは、ボイラーを付ける前に付けられるものだけ付けておきました。
1. 給水口を固定。
2. 前後のフックを直角に曲げ、裏から差し込んで固定。
3. ハンドレールを固定。
ボイラーの取り付けの関係で、取り付け順に悩むパーツがいくつかあります。
1. ボイラーとタンクをつなぐA1-9というパーツが、左右の前後2箇所ずつにあります。
説明書では、ボイラーを車体と合体してから取り付けとありますが、後ろの2つは先に付けておきました。
前の2つはボイラーの固定後に付けることにしました。
2. 発電機を固定。
3. 発電機配管を固定。
床板は2枚重ねになります。
後部の一段下がっている直角曲げと、左右のタンク取り付け部を直角に曲げます。難しい下板デッキの乙形カーブは曲げ済みなので、作業がはかどります。
2枚をクリップで重ねて、裏の穴や要所からハンダを流して貼り合わせました。
先に1箇所のみ、少量のハンダで仮付けしてから、ズレのないことを確認して残りを付けました。
デッキ部に網目板を貼り重ねます。この網目板も曲げ済みです。
重ねる前に、前方2箇所の突起を起こしておきました。ここが貼り重ね位置のガイドになります。
網目板をデッキに重ね、曲線部の形を合わせて削り合わせました。
説明書には特に指定がないのですけども、裏側の矢印部分を短く直角に折り曲げ、固定しておきました。
狭いので道具が入らず、折り曲げには工夫が必要でした。
ここでハンダごてのACコードが内部で断線してしまい、使えなくなるトラブルが。
その部分を切断してつなぎ直しました。ヒーター以外の部分が切れたのは、たぶん初めてです。
もう15年以上使っているコテなので、そろそろ丸ごと買い換えてもいいのかもしれません。
デッキ上の細かい部品を順に付けていきました。
1は「ロッドピンとは異なります」と注記がありますが、どう見てもロッドピンに思えるぐらいそっくりです。他のロッドピンとは別の袋に入っています。
床板と本体を合体しました。これでようやくキャブ〜タンクの形もしっかりしました。
煙室下部を閉じてから、A1-12を折り曲げて缶台を作りました(内側にA1-13が重なります)。
底の穴にM1.4タップを立ててから、煙室下部にハンダ付けして固定しました。
これから煙突やドームなどを付けるに先立って、ボイラーを本体に仮留めしておきました。ボイラー単体で煙突などを付けるより、まっすぐに付けやすいためです(→それでも傾くことは傾きました…)。
1. ボイラーを本体に取り付け、付属の短いM1.4×1.5ネジで仮留めしました。
2. 床板の仮ブリッジをカットしました。
ボイラー上に、安全弁・スチームドーム・煙突を順に付けていきました。
前から見て左右への傾きがわかりやすいようにと思い、後ろの部品から順に付けました。
ボイラーの脇には単式コンプレッサーが付きます。
取り付け台(H2-11)を、先にコンプレッサーにハンダ付けしておきました。なおこの部品は、説明書の図では上下がさかさまになっているようです。
ボイラーにコンプレッサーを差し込んで、内側からハンダ付けしました。
いったんボイラーを外し、配管を付けました。
1. 砂撒管を0.25mm真鍮線で作り、下側をボイラーに固定。
付属の真鍮線の長さが短く、手持ちのものを使いました。
2. 調圧器付きの配管(H2-7)を固定。
サンドドームを付けてから、そこに合わせて砂撒管を付けるのが順当だと思いますが、サンドドームはホワイトメタル製のため、誤って溶かしてしまうのを恐れて最後に付けることにしました。
残りの配管を付ける前に、煙室扉を作りました。
1. あらかじめ付いているヘッドライトの台座をカットし、代わりにA1-4を付けました。
1. 煙室扉をボイラーにはめ込んで固定しました。
2. 煙室扉から側面に回る手すり(H2-2)を固定。
説明書には何も書かれていませんが、他に2つの穴がボイラーに開いているので、何か部品が付くようです。これはあとで調べました。
コンプレッサーの排気管(H2-10)を、煙突の前の穴と、コンプレッサーの前の穴に差し込んで固定しました。
曲げ具合は適当に試行錯誤しました。
先ほどの非公式側の余った穴には、消去法でH2-9を付けました。説明書の写真にも、それらしいものが写っているものがあったので、たぶん合っていると思います。
この先、左右のタンクとボイラーをまたぐ配管が付くので、ここでボイラーをキャブと床板に固定しました。
以後、ハンダごてが内側に入りにくくなってしまうのですが、やむをえません。
ここまでで、上廻りの2/3ぐらいは終わったかと思います。今のところ部品の位置決めがしやすく、組み立てやすいです。