Nゲージ蒸気機関車>2010年のメモ>2010.7.3(アオシマのブルートレイン)
2010.7.3
SLブームが終わり、スーパーカーブームのあと(少し重なったかも)、ブルートレインブームというのがありまして、その頃発売されたプラ模型です。
電池モーターで走るプラ模型は16.5mmゲージぐらいのものが多かったのですが、これは9mmゲージです。単三電池2本を機関車と客車に1本ずつ分けて積み、機関車を含めた4両で自走します。
[1] 2
前後関係ははっきり把握していませんが、大体同じ時代にNゲージ各社のEF65 1000番代や24系客車が揃ってきたので、鉄道模型のユーザーがこうしたプラ模型に目を向けることは少なかったかもしれません。
しかし、高価な鉄道模型は最初のハードルを越えるのにかなりエネルギーが要るため、これから始めようという人にはこういうプラ模型は魅力的に見えたことと思います。時期によって値段に違いがあるかもしれませんが、このキットはモーター・レール込みのフルセットで¥2,800円でした。
Nゲージで同様のものを揃えるには3〜4倍のお金がかかります。
組み立てたキットには、国鉄末期の店頭用らしい「さようなら国鉄」の帯が付いています。 学校で習う英語なら「GOOD-BYE」となるのでしょうか。 |
|
パッケージの片隅にある楽しそうなレイアウト。子供心をくすぐるも、じきに現実を知って失望のどん底に落とされます。 |
|
説明書のほかに、配線間違いなどを訂正した紙が入っており、組み立ての注意点も追記されています。 |
|
「組立ては30分でOK」「組立てが簡単で安心して遊べるファミリープラモデル」などのアピールも。 |
|
当然ながら製品は当時すでにあったNゲージのEF65も参考にしているようで、
パッケージの絵の連結器には、KATOの電磁アンカプラー用のピンが描かれてしまっています。 |
つべこべ言わず組み立てます。
ここでご紹介しているキットは、2000年頃にアオシマのホームページから、通信販売で新品として買ったものです。
確か、アオシマの倉庫で発見された在庫の販売キャンペーンというような企画で、たまたま出ていました。
別紙にとても大事な注意書きがあります。 動力台車は組み立て済みですが、金属ギヤの噛み合わせがかなりきつく、走れません。 実際にやりましたが、ガッチリ固まっていて始めはなかなか転がせないほどでした。 |
|
完成した動力台車を取り付けたところです。 ちゃんとボギー台車になっています。中間台車は左右にもスライドしますが、スプリングなどの仕掛けはありません。 |
|
逆転スイッチは屋上モニターに仕掛けられており、組み立て済みになっています。配線のハンダ付けまで行なわれています。 昔のモーター動力のプラ模型は、こういう問題を突き止めていく根性(というか暇?)がないと走ってくれません。 |
機関車内部はこんな感じです。駆動部分はNゲージとまったく同じで、ミニカー用のキャラメルモーターのウォームで動力台車を駆動します。 |
|
もう1本の電池は後続のオハネ25に搭載し、リード線で機関車の電池と直列つなぎにします。 この際に最重要であるリード線の極性についての指示がないため、自力で間違いなく組むには小学校4年生以降の理科の知識が必要です。 |
機関車と後続のオハネはリード線で永久連結されます。 リード線だけで引っ張ることになり、非常に見映えが悪いので何とかしたくなります。 |
|
アーノルドカプラーではどうしてもうまくいかず、結局TNカプラーを使ってスナップ式にパチンと連結するようにしました。 TNカプラーは外れにくいので、ここでの用途には最適です。 リード線は、客車内部にコネクタを付けて脱着可能にし、両者を切り離して片付けることができるようにしました。 また、イヤホンのリード線のように柔らかいものに交換すれば、カーブもスムーズかと思います。 なおNゲージで通常の機関車にTNカプラーを使うと、機関車の楽しい遊び方のひとつである自動連結・自動解放ができなくなるので、私はまず使いません。 いちいち手でブチブチやる必要があるので、特に停車位置が遠くだと大変です。ただ電車の固定編成モノなどに使うのは好きです。 |
小さな車両をスムーズに動かすのは本当に大変なことらしく、問題はまだまだあります。
Nゲージがなぜプラ模型に比べて高価なのかよくわかります。要はあちこちの部品や構造にお金をかけないと、とても安定して走るものにはならないようです。
[1] 2