昔の記事「まるで手作り」の続きになっています。
なぜか最初のオーナーに「アムトラック」と呼ばれていた、トミーナインスケール(バックマン製)の初期のF9機関車です。
前回からはや8年です。特に何もしていなかったので、ボロボロのままです。
こちらがその壊れている動力です。ダイキャストにこまごまとヒビが入り、一部は崩壊して修理できなくなったもの。
丸型の巨大モーター(直径19mm)自体は動きますが、ダイキャストの変形で前方台車が固着してしまい、身動きできません。
中古品で同じ動力を見つけて入れ替えようと思い、たまに探していました。
ようやく、大体同時期のものと思われる中古品を見つけ、買うことができました。
バックマンのF9の動力には、時代によっていろいろなものがありますが、もはや出物を選ぶことは困難です。
上回りは薄汚れていましたが、台所の中性洗剤を溶かしたぬるま湯に15分ほど漬け、柔らかい歯ブラシで軽く擦ったら見違えるほどきれいになりました。
でも今回使うのは動力です。そんなに期待はできません。
通電したらライトは点きました。
電圧を上げると、独特の油が焼ける臭いがして、ゴゴッ、ゴゴッ…と動くそぶりを見せ始めましたが、
何か煙が出ているゾ
すぐパワーパックを止めました。ヤバい、やばい。
※写真はあとで作ったものです。発煙中にのんびり写真は撮れません(笑)。
ボディーを外すと…あれ?
動力が違いますね。丸型モーターではありません。ライトもリード線でぶらぶらしています。
でもボディーへの取り付け方は同じのようですし、この動力がちゃんと直ったら、元の「アムトラック」に取り付けて走らせることはできそうです。
両軸のキャラメルモーターから、継手を介して前後のウォームに伝達しています。
安価な鉄道模型のモーターから煙が出ること自体は経験しますし、特に長期間メンテしていなかった製品では珍しくもありませんが、私が思い当たる原因はあまり多くはありません。
やはり、コンミテーターの溝にかなりの汚れが詰まっています。周囲も汚れ放題です。度を超すと煙ぐらい出ます。
先を細く削った爪楊枝で溝のカーボンをほじり出し、周辺をできるだけ掃除しました。
スムーズに回転するようになりました。
まあ、ブラシも整流子もあまり精度が高いものではないでしょうし、回転のたびに溝がブラシを引っ掛けてどんどん削れていくでしょう。
それが油と混じって焼けていく限り、あの独特な臭いはします。→それ自体は特に嫌いではないです。燃えずに走りさえすれば。
少し回転を上げると常時スパークしています。そういえばノイズコンデンサーは付いていません。
モーターにも結構油がさされていたようで、回転テストをしていたら油が飛び散って机がベトベトになりました。
さて、ともかく動力は動くようになったので、ボロボロの上廻りに捧げて終えよう…。
しかし、はまりません(笑)。
そんなはずは…と思って見ると、ボディー下部の取り付けツメの位置が、少し前後にズレています。
改めて、ちゃんと見比べますと、
ボディー形状が違うではないですか(笑)。
明らかに左のボロのほうが、鼻先が太く角ばった印象です。何でここまで気づかなかったのか、というほど。
動力の組み合わせ方ばかり注目していました…(それも、ズレていたんですが)。
幅も違います。
大きな丸型モーターだった左の車体のほうが、幅広く作られていたようです。
当時のトミーナインスケールのカタログや広告などを色々見てみると、カタログ写真にも複数のタイプが混在していたように見えます。もうちょっとこのへん、深く知りたくなりました。
というわけで、この動力に合わせて車体側を加工するか、新たに動力を都合するかになりまして、「アムトラック」はまだボロボロのままです。
方針を考えよう…。
何かF7とかF9とか、このあたりの機関車にはまるとズブズブいきそうですね。そういう方は日本にもいらっしゃると思いますけど。個人的には映画「大陸横断超特急」のシルバーストリーク号(架空の「アムロード」)の機関車が欲しいです。Aユニットを背中合わせにしていましたね。