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ギヤボックスは組み立て済みで、FA-130モーターが取り付け済みです。作りはしっかりしていて、特に直すところはありませんでした。 古いのでちょっとモーターの調子が悪く、時々始動しなくなるので交換したほうがよいかもしれません。ウォームギヤーも縦にヒビが入っていましたが、走らせるのに支障はなさそうです。 |
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この手のモーターライズのキットは、電源スイッチの作りが貧弱で接触不良になりやすいものですが、このキットも例外ではありません。 市販のスライドスイッチなど、確実なスイッチに交換したほうがよいと思いますが、ここではそのまま組み立ててみました。 また、古くなったビニール線の被覆が芯線に固着していて、被覆を剥こうとしても芯線ごと切れてしまう有様でした。40年近く経っていますから色んなことが起きます。ここでは新しいビニール線を用意しました。 |
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ギヤボックスは前方にプラ製のフレームを、後方にキャブ床板を引っ掛けてボディーに固定するようになっています。 なおギヤボックス前方のフレーム(写真では左側)が約1ミリ長くて、その分ギヤボックスとキャブ床板が後ろに下がってしまい、ボディーとぴったり合わないようでした。そこを削って調整しました。 |
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ボディー側には前後に2枚ずつのオモリを付けることになっていますが、見るからに重量不足です。 |
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ギヤボックスのシャフトに動輪をはめ込みます。少々きつかったので、ワールド工芸のキットと同様に万力で圧入しました。 説明書にはちゃんと右側の動輪を90度先行させるよう記載があります。当時の蒸機のキットは、動きに関係があろうとなかろうと、必ずと言っていいほど右側90度先行の注意書きがありました。だからマイクロエースのNゲージがこのへん無頓着に見えるのが気になって気になって(笑)。 |
前方の動輪は直径2mm・長さ18mmのシャフトに両側から圧入します。後方1軸だけの駆動なので前方の動輪はただ転がるだけです。 先輪は飾りです。フランジレスで、レール面からは常時浮いています。 こうして見ると後方のスパーギヤの高さがレール面よりも下に来ているようです。結構、ゴミをすくってしまうかもしれませんね。ラックレールを置けばアプト式になりそうです。 |
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あとはデフや煙突などを付けて機関部は完成です。 ナンバーはデカールが付属していますがもう使えません。モールドの凸部に金色を塗ったほうがきれいだと書かれていたのでそのようにしました。 ドーム前方がキカイダー的に強調された段差になっていますが、なぜか低価格のプラ模型や鉄道玩具では、これが強調されたものが多かったような気がします。一般のデザイナーさんの目に留まりやすい構造なのでしょうか。 |
テンダーには電池を積むため、そのための配線が必要です。 この部分にテンダー妻板を貼り合わせますが、リード線を逃がすために少し削る必要がありました。 |
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機関部は寸詰まりですが、テンダーはボギー台車になっています。 |
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客車は2軸です。この客車の車体だけ、ぶどう色2号で成型されているのが素敵なところで、車両はそのまま組んでも不自然さのない色分けになります。 |
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車体番号のデカールは鏡文字になっていて、手前側(台紙のない側)に糊がついています。糊の面を車体に密着させ、台紙の上から水で濡らして台紙を剥がすというものです(ただし、もう使えません)。 もう1枚、ストラクチャー用のデカールも付属していますが、そちらは台紙側に糊のついている普通のデカールです。 |
これで車両は完成です。
箱絵を見て思い描いていたものとはかなり違いますが、わかってしまえばそれなりに嬉しいです。
でもこれ、C62の模型かしら…。何しろ「スーパースケール」ですからね。こんな風になるのかもしれません。
次は「ワイドなトラックサイド・アクセサリー」の組み立てです。特に難しいところはありません。
ストラクチャー類はすべて見るからに安そうな、赤と白のランナーに分かれて成型されています。これは給水タンクの部品構成です。 |
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こちらは駅舎です。GMのキットなどと比べても特に変わった構成ではありません。 |
いよいよ完成です。箱絵と完成した姿です。
C62 |
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駅舎とプラットホーム |
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踏切 |
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給水タンク |
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信号機 |
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トラス式鉄橋 |
C62 |
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駅舎とプラットホーム |
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踏切 |
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給水タンク |
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信号機 |
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トラス式鉄橋 |
今なら「箱絵はイメージです」のような記載が入るのかもしれませんが、当時それを書き始めたらきりがなかったと言いましょうか。
レイアウト完成 |
結構ちゃんと再現できているような…。直径1mの円になります。 |
レイアウト完成 |
結構ちゃんと再現できているような…。直径1mの円になります。 |
走行上一番問題だったのは空転で、これは前述のような補重で解決しました。ただ線路の敷設状態が悪いとたまに空転して進めなくなります。つなぎ目の段差をなくし、枕木が水平になるように設置すれば大丈夫です。 もうひとつ、テンダーと客車の連結ピンがよく外れたので、ピンを切り取って長いものに交換しました。Nゲージでもそうですが、走行中に自然開放すると結構イライラしますからね。 速度はプラレールよりは少し遅めです(この写真はシャッター速度1/10)。のんびり走るローカル線という感じで悪くありません。というわけでちゃんと走ってしばしの間楽しく遊べました。やった! |
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40年前の私はこれすらまともに作れなかったのですが、動くプラ模型は自力で問題解決しなくてはいけない部分がとてもたくさんあり、立派な教材になっていたことと思います。 その時点ではできなくても、後年色々と経験してから解決方法が思い浮かぶことがあり(それがまた未熟だったりするんですよね)、再挑戦したくてももうそのキットは売られていないということの繰り返しでした。 でも「B62」をちゃんと「C62」にする方法は簡単にはなさそうです。2個買って切り継いだ方も日本のどこかにはいらっしゃるんでしょうか。 |
エルエスのC62はとっくに過去のキットになってしまい、中古模型店に偶然入荷しない限り入手できません(それでも、たまに見るので絶望的ではありません)。
しかし他社を見れば、マイクロエースからもアリイ時代のC62(モーターライズ)が売られていまして、今も簡単に入手できます。私も組んだことがありますが、どこかになくなってしまって…昨年買いなおしました。組み立てはこの次です。
よろしければ続きをどうぞ→アリイのC62(電動プラ模型)
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