Nゲージ蒸気機関車>2007年のメモ>2007.2.12(ワールド工芸 C59前期型大窓キャブ試作車)
ワールド工芸 C59前期型大窓キャブ試作車
2007.2.12
昨年(2006年12月)発売された、ワールド工芸のC59前期型大窓キャブ試作車です。
キットの構造や組み立て方については、「C59の組み立て」で掲載した(というか晒した)ものとほぼ同じ要領ですので、気の付いた点のみ箇条書きにします。
気の付いたこと
- 全般
- このキットはモーターの配線も含め、ハンダ付けをまったくせずに組み立てることも可能です。
私はワールド工芸のWEBサイトを参考に、40Wの電子工作用のコテ先を銅の丸棒に交換したものでハンダ付けしましたが、コテが軽い上に、狭いところにも届くので非常に快適でした。
- 動力ユニット(1)
- ウォームと大ギヤの噛み合わせが悪いことがあるので、浅すぎず、固すぎずかみ合うようにモーターや車輪座の位置を調整します。
- 動力ユニット(2)
- 車輪座(ギヤのないほう)の回転座を止めるネジが、「M1.4×2.5コナベ」と記されていますが、形状からみて「コサラ」の誤りのようです。コナベを使っても、組み立て中に絶縁シールを突き破ってショートしてしまいましたので、コサラを使ったほうがよいように思います。
- 動力ユニット(3)
- 回転座を通して車輪座を止めるネジが少々長くて、アンダーフレームの内側に引っかかり、組み込めないことがあります。ネジの先端かアンダーフレームの内側を少し削ったほうがよいです。
- ボイラーとランボードの固定
- ボイラーは前後2つのパーツに分かれています。両者の接合が少しでも曲がっていると、その下に付くランボードも曲がってしまい、仕上がりが見苦しくなります。そこで、ランボードの上にボイラーの前後のパーツを独立したまま取り付け、ランボードをまっすぐに調整してから、前後のボイラーを接合するとよいかもしれません。
- 冷却管
- ランボードの下に冷却管(E-4、E-5)を取り付ける前に、ランボードの曲がりをもう一度見て調整しておいたほうがよいと思います。冷却管を取り付けてしまうと、ランボードの曲がりを修正しにくくなります。
- ボイラーボス
- ボイラーの下部に付く、下廻りの取り付け用のボスは、説明書ではボイラーの内側から外側に向けて取り付けていますが、取り付けにくければ逆に外側から内側に向けて取り付けても大丈夫です。
- 前ステップ
- 前ステップ(E-7)は、左右がつながっていて取り付けやすいのですが、このままだと少々両サイドにはみ出してしまうので、中央から切断して少し切り詰めたほうがよいと思います。
- 腹板
- 腹板(ボイラー下部ふさぎ板)は、左右を少し切り詰めて取り付けるよう、メーカーのWEBサイトに指示があります。この板はこのキットに限らず、取り付けの際には何かと調整の必要な部品で、ちょっと不安定な印象です。
- 空気作用管
- 私の購入したキットでは、空気作用管のエッチングが効きすぎていて、線が非常に細く、破損してしまいました。念のため注意して取り扱ったほうがよいと思います。
- サブフレーム
- 牽引力増強装置のサブフレームは、0.4mm真鍮線で止めることになっています。説明書の図では単に差し込んでいるように見えますが、両端を少し曲げて止めればOKです。
- 動輪
- 輪心がゆるく、タイヤが空回りすることがあるので、裏側から少量の瞬間接着剤で固定しておくとよいと思います。
- 先輪
- 部品表を見ると、従輪用のピボット車輪のほかに、先輪用の車輪が2軸付属しているように見えますが、私の購入したキットはピボット軸が3軸入っていました。これが間違いだったのかどうかはわかりませんが、うち2軸のピボット先端を切り落として先輪用に使いました。ほか、先台車の軸受けが狭すぎて車軸が入らなかったので、ヤスリで少し削りました。
- ロッド類
- 第二動輪・第三動輪のピンは、奥いっぱいに差し込まずゆとりを持たせておかないと、カーブなどで動輪が外側にせり出したときに回転しなくなります。
ただし、第一動輪ピンだけは、あまり浮かせるとメインロッドに干渉しやすくなります。
- テンダー
- テンダー妻板の下部は少々削って使うよう、メーカーのWEBサイトに指示があります。削らない場合、テンダー床板が若干前下がりに傾きます。
完成
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ワールド工芸 C59 前期型大窓キャブ試作機 |
79号機(グリーン)として組み立ててみました。単純にランボードより上を緑、ランボードより下を全部黒としてあります。マスキングが面倒なので、エアタンク、コンプレッサーなどの黒は筆塗りです。緑はMrカラーのグリーン(6)をそのまま塗っています。この写真では明るく見えますが、実際はもっと暗いです。
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アリイ C59 79(グリーン) |
アリイからも、C59 79(グリーン)が発売されています。こちらはやや青が入った暗い緑です。その他にも色々な方のご作品や過去の製品によって色はまちまちですが、若干青みがかった緑に仕上げているものが多いように思います。