Nゲージ蒸気機関車2009年のメモ>2009.12.22 D51-やえもんデザイン

D51-やえもんデザイン

やえもんデザイン D51

精密ロストパーツで有名な「やえもんデザイン」より、D51コンバージョンキットが発売されました。とてもプロポーションのよい製品です。
マイクロエースやKATOのD51の下廻りを使うボディーキットです。


パッケージ

パッケージはプラケースで、少し前のワールド工芸の中ぐらいの大きさのケースと同じものです。

中身

中身は真鍮およびリン青銅のエッチング板、プレス曲げ済みのボイラーとキャブ、そして多くのロストパーツです。

この価格のキットにこれだけのロストが詰め込まれているのはちょっと珍しいです。 ホワイトメタルはまったく使われていません。

ボイラーはテーパー部も含めて全体が一度にプレスされています。透明のライトレンズも付属しています。

ナンバープレートは、222、262、498、535、631、628が付属しています。 あくまでもベースキットなので、機体ごとの作り分けをするときは、自分でそれぞれの特徴に応じたディテールアップを施します。

説明書はA4の紙の裏表のカラーコピーで、若干写真が小さいところがありますが、組み立ての手順がきちんと書かれています。 それぞれの組み立て図のイラストも、このクラスのキットにしては珍しく、大変丁寧で見やすいものです。 一部真鍮線を曲げて作る部品は、その実寸図も記されています。

同時に4種発売されましたが、標準タイプは¥16,800(税込)となっています。 動力となるマイクロエースのD51(¥10,395)と合わせると¥27,195となり、最近のリアル・ライン製品(完成品)とほぼ同クラスの値段となっています。
加工が必要ですがKATOの動力も使えるので、そちらを使えば少し安く上げられます。


組み立て中

とりあえずD51の形が見える程度に全体を組み立ててみました。

組み立て1 公式側

マイクロエースのD51の上廻りに、よりよいスタイルのボディーを載せ替えるための製品で、ボディーの長さはあまり変わりませんが、各部のバランスはとても良くなっています。

基本的な構造はワールド工芸に似ていますが、パーツやディテール表現では違う部分が相当あります。今まで経験したことのないパーツ構成もあり、勉強になりました。

組み立て1 非公式側

キャブ後妻は、そのまま元の動力にかぶせるときは使いません。一応付属しているので付けてみました。まだ動力については何も考えていません。

だいぶあとになって、キャブ屋根に付けたはずの暖房安全弁がなくなっているのに気付いてあわてました。ハンダ付けが不十分で、途中の洗浄のときに取れていたようです。 「しまった、こういうロストって、たいてい予備は入っていないんだよな…」とがっかりしていると、何とまさにこの暖房安全弁だけ予備がひとつ入っているではありませんか。 おかげで助かりました。あやうく、ここだけ変な自作をするはめになるところでした。


組み立て終了

組み立て終了

一応終わりました。キットのデザインが的確であるため、ずさんな工作だったのに、ちゃんとD51のスタイルになってくれて嬉しいです。既存動力の利用ですから単純に縮尺割りできない部分があるはずですが、特に無理は感じません。

煙室扉

煙室扉は開閉可能な構造になっています。外枠とちょうつがいの部分を組み合わせて軽くカシメるだけでOKです。


完成

完成

色々と組み立てに起因する粗も目立って恥ずかしいですが、とにかくできました。やった!(注:できるようにできている)

煙室周りの工作が最もボリュームがあり、一部自分の技量に合わせて工作を簡略化したところもあります。

私の組立では先輪のフランジが排障器に当たったので、排障器を少し前方に曲げました。

後方から

モーターはBトレモーターに交換し、機炭間隔も4ミリ詰めました。走りはもとの製品よりも滑らかになりました。テンダー後方に手すりをつけようと思っていたのですが忘れています。後日付けます。

リアル・ラインのときも感じたのですが、動力の制約などで各部のサイズが思うようにならなくても、デザインしだいで似せられることがよくわかりました。 この下にマイクロエースの動力が隠れているとは一見わかりません。

組み立て中に失敗したところをすぐ忘れて、同じことを繰り返すので、次回のためにちょっとまとめておきました。
D51の組み立て


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