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給砂塔と砂焼き小屋(アドバンス)

大事な設備であるにも関わらず、あまり製品が出ることがなかった給砂塔の最新製品がアドバンスから発売されています。
給砂塔はジオコレからも予告されていましたが、発売が遅れたため、こちらが先になりました。
私はアドバンス製品を組み立てるのは初めてです。実はとても楽しみにしていました。

2014.1.11

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キットの様子

給砂塔と砂焼き小屋 パッケージ

先にZゲージ用が発売されていますが、今回はNゲージ用です。単に拡大されたものではなく精密度が一段とアップしています。

パッケージは薄い透明なケース(塩ビかPPのような材質)に入っていますが、このケースは窓ガラスとして利用します。原寸大の図が含まれているので、それを写し取ってカットすればOKです。

形抜きされた素材

部品は硬質ペーパーをレーザーカットしたものです。
部品によって厚みの違う素材が使い分けられています。

切り離しは、それぞれ1〜2箇所のつなぎ目をカットすればよいだけなので簡単です。自分で紙工作をするには、材料にケガキするのと切り抜きをするのが大変なのですが、最近のペーパーキットは面倒な作業がほとんど終わっているので、本当に簡単です。

瓦屋根

初期のレーザーカットのキットは形抜きまででしたが、屋根瓦なども凹凸が付き、エッチングのように厚みを変えて表現されています。最近ペーパーキットを組み立てていなかったので、これは驚きました。

番号振り

似たような形の部品がたくさんあるので、最初に部品表と照合し、部品番号を鉛筆で記入しておきました。

給砂塔の組み立て

説明書には「当キットは給砂塔の組立難易度が高いです」とあります。
ただ、実際にやってみるとそうでもありませんでした。2時間もあれば完成するかと思います。

鉄塔の部品

最初の部品のみ、支えがないので不安定ですが、鉄塔を四角に組むまでの辛抱です。

鉄塔部品(1)(2)の中間にある2箇所のスリットに、左右をつなぐ板を差し込みます。上の板は作業場の床を支えるので、張り出しが長くなっています。

接着剤を付ける

接着剤は木工用ボンド等を使います。
組み合わせの凸部には接着剤が付かないように注意します。接着剤の水分で柔らかくなり、差し込みにくくなるためとあります。

なお特に細い部分は、あとで瞬間接着剤を染み込ませたりして補強しました。

鉄塔の左右を合わせる

差し込んで合わせたところです。まだ角度が決まらないので不安定ですが、残りの2面を付ければ安定します。

断面に接着剤を点付けする

接着剤は薄く塗り広げたいところですが、すぐに乾いてしまうので、少しずつ断面に点付けしました。
右は部品を貼り付け、ひっくり返したところです。

4面接合

4面とも接合したところです。

あとで気づいたのですが、レーザーの照射方向の関係で、部品の裏表で鉄骨の太さが違って見えます。細く見えるほうを表に出したほうが気分的にはよさそうです(私は1面を残して手遅れ)。

鉄塔の上下をふさぐ

ここで鉄塔の上下を小さな板でふさぎますが、実は忘れてしまったのです。この写真はだいぶあとで撮ったものです。下の板はあとでも付けられましたが、上の板は気づいたときにはもう遅く、付けられませんでした。いったん他の部品を接着すると剥がせないので、十分注意が必要です。

操作場

前後に出ている短い出っ張りに、台形の支えを接着します。細いので、すぐ瞬間接着剤を染み込ませて補強しました。

そのあと操作場の床を上から差し込み、支えと接着します。

操作場の手すり

操作場の手すりを直角に折り曲げます。

手すりの取り付け

操作場の短辺に手すりをはめ込み、両端の下の角を小穴に差し込んで固定しました。
このあと瞬間接着剤で補強しました。

砂箱側面

砂箱の側面を少し曲げておきます。紙の場合、折線を山折にするか谷折にするかはいつも悩むところですが、このキットでは基本的に山折のほうがうまくいくような気がします。ただしレーザー照射は片面だけなので、ひとつの部品に曲げ方向の異なる折り線が混在する場合は別です。

砂箱の組み立て

砂箱の中板に、折り曲げた側板を差し込んで接着します。次に前後の妻板を接着します。

側板の下側は少し開いたままにしておきます。

砂箱の屋根

砂箱の一番上に板を貼り重ねてふさぎます。

砂パイプの取り付け

この砂箱は左右両側の線路に砂を補給できる形式なので、砂取り管も両側に出ています。
それぞれ2枚重ねにして接着し、砂箱の底の穴にぴったりはめ込みます。

根元を閉じる

砂箱の中仕切り板にも妻板にも密着させながら、砂箱の出口を両側から挟んでしっかり接着します。

砂箱の取り付け

砂箱を鉄塔にはめ込んで接着します。パイプの先端にはフランジを接着しました。

砂箱手すり

手すりの下部の突起を鉄塔に差し込めるように折り曲げ、さらに砂箱に密着するように軽く曲げました。

手すりの固定

下部の突起を鉄塔に差し込み、砂箱側面の2箇所の突起を引っ掛ける形で固定しました。

短辺の手すり

短辺の手すりは砂箱に接着後、両端の角を長辺の手すりに合わせて接着しました。細い部分には瞬間接着剤を染み込ませました。

配管の差し込み口

最上部に付くパイプの差し込み口は、6枚の部品を重ねて接着します。グレーの部品は接着前に断面を黒く塗っておきました。

差し込み口の接着

天井に差し込み口を接着しました。

給砂塔完成

床板に鉄塔を固定し、前後のハシゴを接着して完成です。

ハシゴの上端は、砂箱に密着させると少し曲がってしまったので、間に紙の切れ端を1枚挟んで少し離しました。
ハシゴは曲がりやすい部品なので、もし適当な模型用の金属ハシゴがあれば、それを使ったほうがよいかもしれません。

全体の強度面では、取り扱いに一定の注意は必要ですが、極端な心配はいらないと思います。これを金属やプラで作ったとしても、踏んづけたり引っ掛けたりすれば壊れてしまいますので、そのときはいずれにしてもおしまいです。要は模型として丁寧に扱うということです。

続いて砂焼き小屋です。


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