Nゲージ蒸気機関車>蒸機の工作>C11 325にきかんしゃトーマス号の動力を移植
販売終了したトミックスのC11 325に、きかんしゃトーマス号(以下トーマス号)で改良された動力ユニットを移植しました。
2023.7.16
おおまかに動力が入ることはわかっていましたが、一度最後までやってみました。
初めにC11 325の説明書に従って炭庫とキャブを外し、ボイラーを動力ユニットから外しました。トーマス号も同様です。
C11 325のボディーにトーマス号の動力を装着することはできますが、輪心やシリンダーブロックなど、色の異なる部品は入れ替えます。
トーマス号の動力ユニットに付いている赤色のキャブ床下は、そのままC11 325の床下と交換できました。
私はこの床下にマグネ・マティックカプラーを接着していたので、そのまま使えたのはラッキーでした。
シリンダーブロックは水色なのでバルブギヤーごと交換します。シリンダーブロックのみ交換することも可です。
動輪の輪心も入れ替えます。
動輪押さえのネジを外したところです。ギヤ伝達の構成が両者で異なります。輪心の付いた動輪(ギヤ軸付き)をそのまま移植することはできません。動輪から輪心のみ外して組み替えます。
ここで気づいたのですが、台枠先端の長さが異なり、トーマス号のほうが短くなっています。これについてはまたあとで。
トーマス号のダイカストブロックはピカピカの艶があるので、動輪を外したあと、側面につや消し黒を筆塗りしておきました。
ただ、動輪を付けると大部分が見えなくなります。
今のトミックスの蒸機の動輪輪心は簡単に交換できます。
まず裏側の1箇所の突起を少し押し込んで片側を少し浮かせ、次いで残りの箇所も少しずつ裏側から押してポコンと外しました。
同じように外したC11 325の黒い輪心を、代わりにはめて終わりです。
私が以前3Dプリンターでいくつか作ったC55の種車として、KATOのC57ではなくトミックスのC57を使っていた理由の一つが、輪心の交換のしやすさでした。
動輪を台枠に取り付けました。
トーマス号ではギヤ連動しているのは第3動輪だけなので、3つの動輪の向きは今はバラバラでOKです。C11 325は第2・第3動輪がギヤ連動だったため、この2軸の向きは厳密に合わせる必要がありました。
C11 325の黒いシリンダーブロックをバルブギヤーごと取り付けました。
微妙にシリンダーブロックのはめ込みが緩かったので、ちょっと両面テープを挟んでいます。
リターンクランクのクランクピンで、メインロッドと前後のサイドロッドの穴を刺し通し、第2動輪に留めました。
この過程で加減リンクが何度も外れたりして、半分イライラしながらやっとりました。
輪心・シリンダーブロック・キャブ床下の組み換えが終わりました。
新しいC11 325用として使うのは左の黒いほうです。間違えて元の動力ユニットに動輪を組み込んでいたらアホですが、モーターがコアレスモーターではないので大丈夫。
前のほうで書いた、トーマス号のほうが台枠先端が短い件についてです。
トーマス号はデッキ上にヘッドライトがあるため、上部のライト基板からプリズムでデッキ裏側まで導光しています。そのための遮光カバーのようなものがデッキ裏側に追加されています。
その厚みのぶん、台枠先端が短くされているようです。
C11 325のデッキ裏にはそんな出っ張りがないので、先端の短いトーマス号由来の動力ユニットを付けると、隙間ができます。
逆にC11 325の動力をトーマス号に組み込もうとしても、先端が遮光カバーにつっかえるので付きません。その需要もないと思いますけど…。
C11 325のボディーに、トーマス号由来の動力ユニットをはめ込みました。
動力ユニット先端には黒いプラ板を側面から張り、隙間が見えないようにしました。
最後に安全弁もトーマス号の安全弁と交換しました。C11 325の安全弁は取り付け脚が長く、トーマス号の動力ユニットを付けると浮いてしまうためです。
これで完成です。動力性能はトーマス号と同じになり安定性が上がりました。上がらなかったら失敗してますし(笑)。
ライトも点きます。
部品の切り貼りはしていないため、元の動力に復元することはできます。
こちらは未加工のC11 325です。見ただけでは区別はつかないと思いますが、走らせるとすぐ違いがわかります(私の手持ちの品での話です)。
というわけで、やってみたらこうだった、という遊びでした。
C11 325にはKATOの動力も組み込んでみたことがあります(→トミックス・KATOのC11を合成)。上廻りも二者混合なので、動力のみ交換という感じではありませんでした。
マイクロエースやトラムウェイの動力を組み込んでみた、という方もいらっしゃるかも。