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宮崎交通コッペル4号機の組み立て(2)

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金属模型の水性塗装に熟練している方、お時間があればまともなやり方をご指導ください…。何卒よろしくお願いします。

プライマー塗り

臭いが少ないことを優先し、すべて水性の溶液を使いました。
よって、いつも優先している塗膜の強さや食い付きの良さ、粒状感の少なさなどは、多少低下してもかまいません。

プライマーと塗料

しかし、模型に適した水性プライマーを何も知りません。
模型用の水性塗料としても使われる、ターナーのアクリルガッシュのメタルプライマーを使いました。これは画材店で扱っています。

水性塗料はモデルマスターを使いました。
ちなみにこれのフラットブラックはいつも品切れ気味のような気がします。溶剤としてタミヤカラー(水性)のアクリル溶剤も使えるので、恐らくフラットベースもタミヤ製などが使えそうな気がしますが、未経験です。

モデルマスターには専用の溶剤もありますが、高価なので、適当にタミヤカラーの溶剤も使っています。

10%薄め塗り

プライマーには、「そのままか約10%の水で薄めて塗ってください」とあります。
どろりとした液体なので、吹き付けにはもっと十分薄めたいのですが、あまり水で薄めると金属にはじかれるような気がします。まずは言われたとおりにしました。

しかし、テスト吹きしたところ、溶液が濃すぎて平滑にならずに非常に難しいです。私のコンプレッサーでは圧力が低いのか、全か無かという感じになってしまいました。

ごくわずかに噴射

エアを全開にして、塗料はごくわずかに出すようにすると、何とか微粒子化してくれました。
ただ、粒粒同士がつながっていかないので、粉が付着しているようなものであり、恐らく食いつきは低いと思います。おまけにすぐノズルが詰まるので非常に時間がかかりました。

プライマー塗り終了

それでも何とか塗りました。少しでも塗料が多く出るとビシャビシャな感じになるので(濃すぎるのですよ)、通常の倍以上の時間がかかりました。

さらに薄めたもの

次回のために薄めのテストをしました。

水ではなく(はじくのを恐れたため)、水性タミヤカラーの溶剤を使って3倍ぐらいに薄めました。
薄めた溶液の粘度は、見た感じ、いつもマッハのシールプライマーを薄めるのと同じぐらいにしました。
最初はちょっと溶け難いですが、混ぜているうちになじみます。写真のように、米のとぎ汁のような感じです。

今度はスムーズに吹けました。やっぱりちゃんと薄めたほうがよいです。ただし食い付きについては未知数です。

塗装

プライマーの注意書き

水性プライマーには、1日以上乾燥させるようにと注意書きがあります。

しかし、30分もしないうちに手で触れる程度には乾いたので、それを守らずに数時間後に塗ってしまいました。

黒塗装

モデルマスターのフラットブラックとセミグロスブラックを、2:1ぐらいに混ぜ、専用の溶剤およびタミヤカラー溶剤で薄めました。
これも溶液を見た感じ、いつものガイアカラーやMr.カラーを塗るときと同程度にしました。
タミヤカラー溶剤を混ぜたのは、高い専用溶剤を節約するためで、それ以上の意味はありません。タミヤカラー溶剤だけにしなかったのは、単なるおまじないです。

かすかに黒くなる程度に塗料の出方を調整して、サーッと塗っていきました。一回りするころには初めのほうが乾いているので、繰り返して重ね塗りしました。要するにいつものラッカー系塗料と同じです。

1日後

ひび割れ

翌日、一部に細かいひび割れが。

昨日の乾燥後には正常だったので、プライマーの硬化が進んで黒の塗膜を引っ張り、ひび割れたのかもしれません。
この上から黒を塗り足しました。塗膜がごく薄かったので、それで問題ありません。

プライマーを引っ掻いてみる

確かに、プライマーも黒塗装も、日数が経つにつれて重合が進み、塗膜が丈夫になっていきます。

10%薄めのプライマーをテスト塗りしたところを、1日後に引っ掻いてみると、まだ軽く傷が付きました。
この写真はその翌日に、さらに右側に強く爪で引っかき傷をつけようとしているところです。

プライマーを引っ掻いてみる(2日後)

2日後のプライマーは、いくら強く引っ掻いても傷付きませんでした。
ただし劣化した人間の爪ですよ!若い人の固い爪なら話は別かもしれません。

プライマーを引っ掻いてみる(2日後)

なお、微粒子を薄く吹いた面は、2日後でも強く引っ掻けば軽い傷がつきました。よって今回の模型はこの状態のはずです(ただし、簡単にはがれなければよい)。

やはりツブツブが付着したまま乾くのではなく、きちんと粒同士がつながって「膜」になってから固着しないといけないでしょう。よって次回は迷わず、十分薄めて面になるように塗ります。

モーター取り付け

モーターの取り付け配線

モーターには極性を示す白のマークがありますが、説明書では逆に記されているので間違えないようにします(公式サイトに訂正があります)。 今後の再生産があれば、説明書が訂正されるかもしれません。

なお、ウォームギヤをモーター軸に取り付けるとき、ウォームを適正な位置にするためのゲージが付属していますが、これを使っても1mmくらいギヤ位置が短くなってしまいました。 そのままだと、ウォームの先端がやっと動輪ギヤの中央部に届くかどうかという感じで、前進時にギヤを引っ掻いてしまう不都合がありました。やはり、自分の組み立てに合わせて、自分で位置決めをしなければいけません。

完成

乾燥後、色々と弄り回しながら動力の組み立て調整を行いましたが、それだけで塗装がはがれてくるほど脆弱ではありません。
その後別な箇所がひび割れてくることもありませんでした。
塗装作業中の臭いが少なかったので、とりあえずうまくいきました。

完成 完成

ランボードの白線のように見えるところは白を塗ったわけではありません(ヒント:洋白製)。

C56と

小さなC56と比べてもこんなに小さいです。それなのにちゃんと自走するのが驚きです。

ある程度のことはわかったので、今度はもっと大きい機関車で水性プライマー塗りを試したいと思います。テンダーの側面のような広い面が、乾燥後にどうなるかですね。
ラッカー系でもプライマーの乾燥が悪いと、上塗りの黒にヘアラインのようなひびが入ることがあるからです。


個人用メモ

●水性プライマー

●黒の水性塗料

●課題


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