ポイントが1つでも付けば、エンドレスを走っていた列車が分岐して終着駅に到着したり、運転を終えた機関車が機関庫に入ったりするなど、変化のある運転ができます。しかし、もしポイントが2つあると、2両の機関車や列車を交互に走らせることができ、さらに面白く運転できます。
前にご紹介したレールセットのエンドレスにポイントを買い足して、機関車を2両停められる機関庫を作ってみるプランです。
1番目がトミックス、2番目がKATOで、主要な部分の要領のみ示しました。青色の線路はもとのセットに含まれているもので、オレンジの線路は買い足すものです。
このプランでは本線の向こう側の直線に駅を作り、そこに客車(または貨車)が停められています。機関車は、エンドレス内側に分岐した引込み線(機関庫)に2両置いておき、ポイント操作でどちらか1両を出発させて客車に連結し、本線を走行します。
走行が終わったら駅で客車を切り離して機関庫に戻り、今度はもう1両の機関車が出発して客車を連結し、運転を続けます。
KATOの薄いオレンジ色の線路は、4番ポイントに付属している補助線路です。また、トミックスの旧レールでは、ポイント駆動部が外側にはみ出しているため、この図のとおりに接続することはできません。
フィーダーは、必ずポイントの一番根本に付けてください。根本から、ポイントの切り替わっている側に電流が流れるように作られているからです。逆にポイントの開いているほう(ここでは機関庫の側)にフィーダーを付けてしまうと、一番右のポイントを本線側に切り替えたとき、電流が本線に流れないので出発できなくなります。
前のプランでは、本線に停めておける列車は1本だけなので、客車列車と貨物列車を交互に運転することができません。こんなときはエンドレスの外側に引込み線を出せば、好きなだけ直線をつないで延長することができ、列車の編成をそのまま停めておくことができます。
前のプランでは、ポイント(右)を2本使っていますが、このプランでは左右を1つずつ使っています。
本線の下に延びている長い2本の引込み線に、列車を1編成ずつ(たとえば客車列車と貨物列車)停めておきます。まず客車列車が出発して本線を何周かし、駅で乗客を降ろしたらバックしてもとの引込み線に戻ってきます。次に貨物列車が出発して本線に入り、というような運転ができます。
ここではトミックスで示しましたが、KATOも同じ要領で考えてください。また、フィーダーはやはり、ポイントの一番根元の本線上につけることを忘れないでください。引込み線の先端に付けてはいけません。
なお、場所に余裕があれば、薄い色で示したように本線のエンドレスも延長すれば、長い列車もゆったりと走らせることができます。
前のプランでは、一度列車をバックさせて引込み線に戻さなければ、他の列車が出発できません。2列車がそのまま交互に走れるようにするには、次のプランのような側線を本線に作ります。
上下対象になっていないのは多少変化を付けるためです。曲線ホームを自分で作れば、駅を曲線部に作ることができ、スペースを大幅に節約できます。このとき、カーブの内側に車体が大きくはみ出しますから、ホームとぶつからないように確かめながら作ってください。
気をつけなければならないのは、ピンク色で示した内側の曲線半径です。トミックスの基本セット(マイプランLTIIIなど)に含まれている曲線はR280ですから、この内側に作れる曲線はR243となります。これはとてもきついカーブなので、走れない車両もあります。この場合、側線を本線の内側に入れず、外側にR317で作るとよいでしょう。KATOの基本セットM1の場合、曲線はR315ですから、その内側に曲線を入れてもR280となり余裕があります。
もっと長い列車を2列車運転したい場合は、思い切って全線を複線にしてしまうという方法もあります。ただし、狭いスペースではかえって単調に見えることがありますから、直線部も長く取って大きめのプランにしたほうが似合うかもしれません。
Plan3までは、いずれもポイントを手前に集めてありますから、特にポイントを電動化する必要はありません。ポイントコントロールボックスを買う必要がないので、浮いたお金で建物のキットを買ったり、貨車を1両買ったりすることができるでしょう。手を伸ばせば切り替えられるものを、無理に電動化する必要はありません。