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前面上部 新キット 砲塔のハッチは新旧どちらも、開状態・閉状態のどちらかを選択して接着するようになっています。タミヤは昔から、あまりこういう部分を可動式にしませんでした。たとえば車のリトラクタブル・ライトも開閉どちらかを選んで接着する方式が主にとられていました。 |
前面上部 旧キット 旧キットには前後の泥除けのような部分がありません。もしあると、電池交換のときに上部が外しにくくなりそうです。 |
後部 新キット ふたやグリルなどの多くは別パーツの落とし込みです。マフラーのエッチングパーツはスモークディスチャージャーの有無に合わせて2種あります。 |
後部 旧キット マフラーの裏側に、上廻り後部のツメをはめ込んで上下を合体する方式になっているので、マフラーはしっかり接着して乾かさなくてはいけません。 |
新旧砲塔 砲塔の幅は新旧でかなり違います。最大幅で3mm、前面幅で5mmも旧キットのほうが広くなっています。 新キットでは戦車砲の全体や椅子も作られています。 |
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シャーシ 新キット シャーシ内側はからっぽです。前後にナットが入りそうな刻印が2箇所あります。これは何でしょうね。 →ジオラマのベースにネジで固定するための配慮だそうです。お知らせありがとうございました。 |
シャーシ 旧キット モーターライズ版ではモーターとギヤボックス、電池、スイッチが収められています。 |
下廻り 新キット キャタピラは上下の水平部と、前後の屈曲部数箇所に分かれたプラ成型品です。下側以外は1コマごとの法線ベクトルが全部違うのに、きれいに成型されています。 |
下廻り 旧キット 新キットのドライブスプロケットは裏側にポリキャップがありますが、旧キットではモーターライズのため、表からポリキャップを入れ、その上からふたをします。 |
履帯 旧キット 当時の動く戦車のキャタピラは単純なゴムベルト式も多かったのですが、これは軟質プラの一体成型で、両端を差し込んで焼き止めする作りになっていました。 |
転輪 旧キット 各種ホイールは昭和40年代の旧キットでもポリキャップ採用で、新キットと何ら変わらないものです。 |
機関砲吸気グリル 新キット グリルは表から細いパーツを接着して精密に表現されています。 |
機関砲吸気グリル 旧キット 旧キットでは表側に各種ケースがあるため、グリル自体が省略されています。 |
高さ 実物でも、新キット(A/B/C)と、旧キット(F/G)の高さには違いがあるようですが、新キットで床から砲塔の三角のてっぺんまで54.8mm、旧キットで床からハッチの上端まで57.2mmでした。新キットが実物より2mmくらい低く、旧キットでは実物より4mmくらい低くなっているようです。本当はどこを測るのが正しいのかわかりませんが、実物らしく見えるようなデフォルメが加えられているのかもしれません。 |
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幅 新キット(A/B/C)のほうが旧キット(F/G)よりも少し狭いですが、実物の幅にも違いがあり、どちらもほぼ実物の1/35スケールのようです。 実寸で新キットが63.3mm、旧キットが65.6mmです。 |
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長さ キャタピラの前端〜後端までの長さは、新旧キットもほとんど変わりません。1mm弱、旧キットが長い程度です。 |
新キットは旧キットに比べてパーツ構成がずいぶん細かくなっていますが、約40年前の旧キットも走らせて遊ぶことを考えると、特段ちゃちなものではなかったようです。機関車に比べて圧倒的に何も知らないために、かえって気楽に組めるのでかなり面白かったです。これが機関車ならあっちこっちのバランスやらプロポーションやらが気になりだして、なかなか完成しないところです。未塗装素組み、楽ですよ。
さて、模型店で同じ1/35の、中国のDRAGONのII号戦車を手にとって見たのですが、細かい部品の多さに驚かされました。小さい模型なのに履帯も1ピースずつばらばらですし、エッチングパーツはもちろんクリアパーツもたくさん使われています。ちょっと自分には無理だなぁと思って買いませんでしたが、作り応えがありそうですね。気が付いたら模型店の売り場が長さ10mにわたって、床から天井まですべてが中国製キットで埋めつくされていました。まさかこういうことになっているとは思いませんでした。
●比較した模型
・タミヤ 1/35戦車シリーズNO.32 ドイツ・II号戦車(モーターライズ)
・タミヤ 1/35ミリタリーミニチュアシリーズNO.292 ドイツII号戦車A〜C型(フランス戦線)
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