『イーハトーヴ・オノマトペ症候群』やってます。(^ ^;
   『クラムボンはわらったよ。』   

 
                      ぽえむ。だにゃぁ。『やまなし』


 イーハトーヴオノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語) .
     『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』   
宮沢賢治童話の私設ファンコーナー
です。

               ★宮沢賢治童話を是非ぜひゼヒ読んでネ★
んで、回目の今回は、


          **** 新編 風の又三郎 ****         .
       新潮文庫 438円 307p 表紙:加山又造 注解・解説・年譜:天沢退二郎
                              『クラムボンは跳(は)ねてわらったよ。』
                 やまなし
───────── 7p
                 貝の火
───────── 29p
                 蜘蛛となめくじと狸
─────17p
                 ツェねずみ
──────── 9p
                 ク
ねずみ──────── 11p
                 蛙のゴム靴
────────17p
                 二十六夜 ──────── 28p→ ここからページです。
                 雁
(かり)の童子─────── 15p
                 十月の末
 ──────── 10p
                 フランドン農学校の豚
 ─── 20p
                 虔十
(けんじゅう)公園林 ──── 10p
                 谷
──────────── 9p
                 鳥をとるやなぎ─────── 8p→ ここからページです。
                 祭の晩
────────── 7p
                 グスコーブドリの伝記
──── 42p
                 風の又三郎
 ─────── 55p の16短編です。
                   


 
 


 それでは、『新編 風の又三郎』の第一話です。 .
      『それならなぜクラムボンはわらったの。』
 『やまなし』 7p 
 

 ぽえむ。だにゃぁ、『やまなし』。

 っつーことで、『
賢治童話丸写しシリーズその20』だよん。(^ ^;

 二疋(ひき)の蟹の子供らが青じろい水の底で話していました。
 『クラムボンはわらったよ。』
 『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』
 『クラムボンは跳
(は)ねてわらったよ。』
 『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』
 上の方や横の方は、青く鋼
(はがね)のように見えます。そのなめらかな天井を、つぶつぶ暗い
泡が流れて行きます。
 『クラムボンはわらっていたよ。』
 『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』
 『それならなぜクラムボンはわらったの。』
 『知らない。』
 つぶつぶ泡が流れて行きます。蟹の子供らもぽっぽっぽっとつづけて五六粒泡を吐きました。
それはゆれながら水銀のように光って斜めに上の方へのぼって行きました。
 つうと銀のいろの腹をひるがえして、一疋
(ぴき)の魚が頭の上を過ぎて行きました。
 『クラムボンは死んだよ。』
 『クラムボンは殺されたよ。』
 『クラムボンは死んでしまったよ……。』
 『殺されたよ。』
 『それならなぜ殺された。』 兄さんの蟹は、その右側の四本の脚の中の二本を、弟の平べった
い頭にのせながら云いました。
 『わからない。』
          
(丸写しオシマイ)
 『賢治童話丸写しシリーズその20』でした。


 ps.『マザーグース』を連想しません?
    「誰がクック・ロビンを殺したの?」(萩尾望都の漫画『ポーの一族』にも出てましたね。)

    『クラムボン』っつー謎の生物が永遠に謎のまま、っつーのが、い〜んだにゃぁ。(^ ^;
    『クラムボン』っつー造語は、『イーハトーヴ』に匹敵する傑作だなや。(^ ^;

 
 


 やまなし漫画紹介

 @手塚治虫:宮沢賢治漫画館(潮出版社)第4巻  .

                 ス・ゴ・イにゃぁ。(^ ^;
 

 手塚治虫の漫画版『やまなし』、ス・ゴ・イにゃぁ。

 巨匠手塚治虫、凄いっつーか、すごいっつーか、スゴイっつーか、さっすがー巨匠手塚治虫。
 ページの上半分と下半分で、二つの別の物語が、ピッタリ呼応しながら同時進行する、あざやか
テイストな傑作(宮沢賢治&手塚治虫)漫画、かっこい〜んだにゃぁ。
 しかもですよ、『クラムボン』っつー謎の生物は巧みに謎のまま、っつーのが、さっすがーの巨匠
手塚治虫の巨匠たる由縁ですよ、アアタ。

 っつーことで、『やまなし』の漫画版、手塚治虫は、やっぱし巨匠手塚治虫なのら。(^ ^;


  やまなし お気に入りオノマトペ

 季節:五月と十二月          『クラムボンは死んだよ。』              『クラムボンは殺されたよ。』   

◆オラが
好きなオノマトペ(初読)=☆☆☆☆☆5つが最高。)
@かぷかぷ:【『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』】

ボクの好きなオノマトペ(再読)=★★★★5つが最高。)
Pトプン:【そのとき、トプン。黒い円い大きなものが、天井から落ちてずうっとしずんで又上
      
へのぼって行きました。】
22もかもか:【やまなしは横になって木の枝にひっかかってとまり、その上には月光の虹が

      
もかもか集まりました。】

 

 「オノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)なんて集めてどうすんの?」

 『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』 mmm いんだにゃぁ。

   『それならなぜ殺された。』   
   やまなしオノマトペ(ほぼ全部)    .  

@かぷかぷ:【『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』】
Aつぶつぶ:【上の方や横の方は、青くくらく鋼
(はがね)のように見えます。そのなめらかな天井を、
      つぶつぶ暗い泡が流れて行きます。】
Bぽっぽっぽっ:【蟹の子供らもぽっぽっぽっとつづけて五六粒泡を吐きました。】
Cつう:【つうと銀のいろの腹をひるがえして、一疋
(ぴき)の魚が頭の上を過ぎて行きました。】
Dツウ:【魚がまたツウと戻って下流の方へ行きました。】
Eパッ:【にわかにパッと明るくなり、日光の黄金
(きん)は夢のように水の中に降って来ました。】
Fゆらゆら:【波から来る光の網が、底の白い磐
(いわ)の上で美しくゆらゆらのびたりちぢんだりしま
      した。】
Gくちゃくちゃ:【魚がこんどはそこら中の黄金
(きん)の光をまるっきりくちゃくちゃにしておまけに自分
      は鉄いろに変に底びかりして、又上流(かみ)の方へのぼりました。】
Hゆっくり:【そのお魚がまた上流
(かみ)から戻って来ました。今度はゆっくり落ちついて、ひれも尾も
      動かさずただ水にだけ流されながらお口を環(わ)のように円くしてやって来ました。】
Iぎらぎら:【俄に天井に白い泡がたって、青びかりのまるでぎらぎらする鉄砲弾
(だま)のようなもの
      が、いきなり飛び込んで来ました。】
Jはっきり:【兄さんの蟹ははっきりとその青いもののさきがコンパスのように黒く尖
(とが)っているの
      も見ました。】
Kぎらっ:【と思ううちに、魚の白い腹がぎらっと光って一ぺんひるがえり、上の方へのぼったようでし

      たが、それっきりもう青いものも魚のかたちも見えず光の黄金(きん)の網はゆらゆらゆれ、
      泡はつぶつぶ流れました。】
Lゆらゆら:【光の黄金
(きん)の網はゆらゆらゆれ、泡はつぶつぶ流れました。】
Mぶるぶる:【『どうしたい。ぶるぶるふるえているじゃないか。』】
Nすっかり:【蟹の子供らはもうよほど大きくなり、底の景色も夏から秋の間にすっかり変りました。】
Oしん:【そのつめたい水の底まで、ラムネの瓶
(びん)の月光がいっぱいに透きとおり天井では波が
      青じろい火を、燃したり消したりしているよう、あたりはしんとして、ただいかにも遠くからと
      いうように、その波の音がひびいて来るだけです。】
Pトプン:【そのとき、トプン。黒い円い大きなものが、天井から落ちてずうっとしずんで又上へのぼっ

      て行きました。】
Qずうっ:【黒い円い大きなものが、天井から落ちてずうっとしずんで又上へのぼって行きました。】
Rキラキラッ:【キラキラッと黄金
(きん)のぶちがひかりました。】
Sぽかぽか:【三疋
(びき)はぽかぽか流れて行くやまなしのあとを追いました。】
21サラサラ:【間もなく水はサラサラ鳴り、天井の波はいよいよ青い焔
(ほのお)をあげ、やまなしは横
      になって木の枝にひっかかってとまり、その上には月光の虹がもかもか集まりました。】
22もかもか:【やまなしは横になって木の枝にひっかかってとまり、その上には月光の虹がもかもか

      集まりました。】
23ゆらゆら:【波はいよいよ青じろい焔
(ほのお)をゆらゆらとあげました。】

 『やまなし』のオノマトペ、まんず、これで、おすめえだぁ。えがっだなす。 スネオ 拝 (^ ^;
                                                 2006.1.28.

 
 


新編 風の又三郎』の第二話です。
     子兎のホモイは、                                                     悦(よろこ)んでぴんぴん踊りながら申しました。                 「ふん、いい匂いだなあ。                                              うまいぞ、うまいぞ、鈴蘭なんかまるでパリパリだ。」
  ** 『貝の火』 29p **  .
 

 うぬぼれはこわいにゃぁ、   「りすさん。お早う。」    『貝の火』。

 っつーことで、『
賢治童話丸写しシリーズその21』だよん。(^ ^;

 「ホモイさま。あなたさまは私ども親子の大恩人でございます。」
 ホモイは、その赤いものの光で、よくその顔を見て云いました。
 「あなた方は先頃
(せんころ)のひばりさんですか。」
 母親のひばりは、
 「さようでございます。先日はまことにありがとうございました。せがれの命をお助け下さいま
して誠にありがとう存じます。あなた様はその為に、ご病気にさえおなりになったとの事でござ
いましたが、もうお宜
(よろ)しゅうございますか。」
 親子のひばりは、沢山おじぎをして又申しました。
 「私共は毎日この辺を飛びめぐりまして、あなたさまの外へお出なさいますのをお待ち致して
居りました。これは私どもの王からの贈物
(おくりもの)でございます。」と云いながら、ひばりはさ
っきの赤い光るものをホモイの前に出して、薄いうすいけむりのようなはんけちを解きました。
それはとちの実位あるまんまるの玉で、中では赤い火がちらちら燃えているのです。ひばりの
母親が又申しました。
 「これは貝の火という宝珠
(ほうじゅ)でございます。王さまのお言伝(ことづて)ではあなた様のお手
入れ次第で、この珠
(たま)はどんなにでも立派になると申します。どうかお納めをねがいます。」
                
(丸写しオシマイ)
 『
賢治童話丸写しシリーズその21』でした。


 貝の火漫画紹介

 @水野英子:宮沢賢治漫画館(潮出版社)第3巻  .

             ストレートでクールなのら。(^ ^;
 

 水野英子の漫画版『貝の火』は、ストレート&クールだにゃぁ。

 水野英子の漫画『ファイヤー』はストレートでクールな印象だった。
 『貝の火』では兎のホモイや狐など動物の表情はなかなかよかったのら。

 っつーことで、『貝の火』の漫画版、水野英子、ストレートでクールなのら。
(^ ^;


  『貝の火 お気に入りオノマトペ
 季節: 4月末から5月初め
           「さあおあがりなさい。                                                 これは天国の天ぷらというもんですぜ。                             最上等の所です。」                                                  と云いながら盗んで来た角(かく)パンを出しました。                ホモイはちょっと食べて見たら、                                      実にどうもうまいのです。                                             そこで狐に、                                                          「こんなものどの木に出来るのだい。」                                 とたずねますと狐が横を向いて一つ                               「ヘン」と笑ってから申しました。

◆オラが好きなオノマトペ(初読)=☆☆ 5つが最高。)
Cしゃりんしゃりん:【風が来たので鈴蘭は、葉や花を互(たがい)にぶっつけて、しゃりんしゃりん
      と鳴りました。】
38
せらせら:【ホモイは呆(あき)れていましたが、馬があんまり泣くものですから、ついつりこまれ
      て一寸(ちょっと)鼻がせらせらしました。】

ボクの好きなオノマトペ(再読)=★★5つが最高。)
Fこぽんこぽん:【そこには冷たい水がこぽんこぽんと音をたて、底の砂がピカピカ光っていま
      す。】
72
ポシャポシャ:【霧がポシャポシャ降って、もう夜があけかかっています。】
76
のっそのっそ:【梟が大股にのっそのっそと歩きながら時々こわい眼をしてホモイをふりかえっ
      て見ました。】

 

 「オノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)なんて集めてどうすんの?」

 
鼻がせらせらしました。っつーのは初対面だなす。意味ゆぐわがらないな。(^ ^;


     「台所という木ですよ。ダアイドコロという木ね。                     おいしかったら毎日持って来てあげましょう。」                  「それではね                                                            毎日きっと三つずつ持って来ておくれ。ね。」
  ** 貝の火オノマトペ **  .
 

@きらきら:【野原の草はきらきら光り、あちこちの樺(かば)の木は白い花をつけました。】
Aぴんぴん:【子兎のホモイは、悦
(よろこ)んでぴんぴん踊りながら申しました。】
Bパリパリ:【「ふん、いい匂いだなあ。うまいぞ、うまいぞ、鈴蘭なんかまるでパリパリだ。」】
Cしゃりんしゃりん:【風が来たので鈴蘭は、葉や花を互
(たがい)にぶっつけて、しゃりんしゃりんと
      鳴りました。】
Dぴょんぴょん:【ホモイはもう嬉しくて、息もつかずにぴょんぴょん草の上をかけ出しました。】
Eほくほく:【それからホモイは一寸
(ちょっと)立ちどまって、腕を組んでほくほくしながら、「まるで僕
      は川の波の上で芸当をしているようだぞ。」と云いました。】
Fこぽんこぽん:【そこには冷たい水がこぽんこぽんと音をたて、底の砂がピカピカ光っています。】
Gピカピカ:【底の砂がピカピカ光っています。】
Hブルルル、ピイ、ピイ、ピイ、ピイ:【「ブルルル、ピイ、ピイ、ピイ、ピイ、ブルルル、ピイ、ピイ、ピ

      イ、ピイ。」とけたたましい声がして、うす黒いもじゃもじゃした鳥のような形のものが、ば
      たばたばたばたもがきながら、流れて参りました。】
Iもじゃもじゃ:【うす黒いもじゃもじゃした鳥のような形のものが、ばたばたばたばたもがきなが

      ら、流れて参りました。】
Jばたばたばたばた:【ばたばたばたばたもがきながら、流れて参りました。】
Kじっ:【ホモイは急いで岸にかけよって、じっと待ちかまえました。】
Lしっかり:【ホモイはいきなり水の中に飛び込んで、前あしでしっかりそれを捉
(つか)まえました。】
Mぎょっ:【そして「大丈夫さ、大丈夫さ。」と云いながら、その子の顔を見ますと、ホモイはぎょっと

      して危なく手をはなしそうになりました。】
Nどんどん:【そして二人は、どんどん流されました。】
Oピチャピチャ:【すると丁度、小流れの曲りかどに、一本の楊
(やなぎ)の枝が出て、水をピチャピ
      チャ叩いて居りました。】
Pガタガタ:【ひばりの子は草の上に倒れて、目を白くしてガタガタ顫
(ふる)えています。】
Qよろよろ:【ホモイも疲れてよろよろしましたが、無理にこらえて、楊
(やなぎ)の白い花をむしって
      来て、ひばりの子に被(かぶ)せてやりました。】
Rぞっ:【ホモイはそれを見るとぞっとして、いきなり跳
(と)び退(の)きました。】
Sヒュウ:【その時、空からヒュウと矢のように降りて来たものがあります。】
21ぶるぶる:【母親のひばりは、物も言えずにぶるぶる顫
(ふる)えながら、子供のひばりを強く強く
      抱いてやりました。】
22ぐるぐる:【「多分ひばりでしょう。ああ頭がぐるぐるする。おっ母
(か)さん。まわりが変にみえる
      よ。」】
23バッタリ:【と云いながら、そのままバッタリ倒れてしまいました。】
24すっかり:【ホモイがおとうさんやおっかさんや、兎のお医者さんのおかげで、すっかりよくなった

      のは、鈴蘭にみんな青い実ができた頃でした。】
25うっとり:【ホモイはうっとりそれを見とれました。】
26ブルルッ:【すると不意に、空でブルルッとはねの音がして、二疋
(ひき)の小鳥が降りて参りまし
      た。】
27ちらちら:【それはとちの実位あるまんまるの玉で、中では赤い火がちらちら燃えているのです。】
28ちらりちらり:【目からはなすと又ちらりちらり美しい火が燃え出します。】
29そっ:【ホモイはそっと玉を捧げて、おうちへ入りました。】
30よくよく:【兎のおっかさんも、玉を手にとってよくよく眺めました。】
31コロリ:【そして自分のお床にコロリと横になって云いました。】
32きらきら:【その晩の夢の綺麗なことは、黄や緑の火が空で燃えたり、野原がいちめん黄金
(き
      ん)の草に変ったり、沢山の小さな風車が蜂のように微かにうなって空中を飛んである
      いたり、仁義をそなえた鷲の大臣が、銀色のマントをきらきら波立てて野原を見まわっ
      たり、ホモイは嬉しさに何遍も、「ホウ、やってるぞ、やってるぞ。」と声をあげた位です。】
33もくもく:【「おや、おや、おや、火がもくもく湧いている。」】
34にこにこ:【おっかさんがにこにこして、おいしい白い草の根や青いばらの実を持って来て云いま

      した。】
35バラバラ:【風が吹いて草の露がバラバラとこぼれます。】
36カン、カン、カンカエコ、カンコカンコカン:【つりがねそうが朝の鐘を「カン、カン、カンカエコ、カ

      ンコカンコカン。」と鳴らしています。】
37ぴょんぴょん:【ホモイはぴょんぴょん跳んで樺の木の下に行きました。】
38せらせら:【ホモイは呆
(あき)れていましたが、馬があんまり泣くものですから、ついつりこまれて
      一寸(ちょっと)鼻がせらせらしました。】
39くれぐれ:【「あなた様は私共の恩人でございます。どうかくれぐれもおからだを大事になされて下

      されませ。」そして馬は丁寧におじぎをして向うへ歩いて行きました。】
40ぼんやり:【ホモイは何だか嬉しいようなおかしいような気がしてぼんやり考えながら、にわとこの

      木の陰に行きました。】
41ぴょん:【ホモイは「大丈夫ですよ。おっかさん、僕一寸
(ちょっと)外へ行って来ます。」と云ったまま
      ぴょんと野原へ飛び出しました。】
42わくわく:【ホモイは嬉しさにわくわくしました。】
43くるくる:【狐はくるくるまわっておじぎをして向うへ行ってしまいました。】
44もくもく:【すると足の下が何だかもくもくしました。】
45だんだん:【見るとむぐらが土をくぐってだんだん向うへ行こうとします。】
46びくびく:【むぐらはびくびくして尋ねました。】
47ばたばた:【ホモイは足をばたばたして、「いいよ。もういいよ。だまっておいで。」と云いました。】
48ちょろちょろ:【その時向うのにわとこの陰からりすが五疋
(ひき)ちょろちょろ出てまいりました。】
49ぴょこぴょこ:【そしてホモイの前にぴょこぴょこ頭を下げて申しました。】
50きゃっきゃっ:【りすがきゃっきゃっ悦
(よろこ)んで仕事にかかりました。】
51ひっそり:【土の中ではひっそりとして声もなくなりました。】
52こそこそ:【りすはしばらく気の毒そうに立って見て居りましたがとうとうこそこそみんな逃げてしま

      いました。】
53そっ:【兎のおっかさんまでが泣いて、前かけで涙をそっと拭
(ぬぐ)いながらあの美しい玉のはい
      った瑪瑙(めのう)の函(はこ)を戸棚から取り出しました。】
54もっともっと:【珠
(たま)は一昨日(おととい)の晩よりももっともっと赤くもっともっと速く燃えているの
      です。】
55しん:【土の中はしんとして居りました。】
56パチパチ:【狐がいかにもよくのみこんだというように目をパチパチさせて云いました。】
57よくよく:【兎のお父さんはそれを受けとって眼鏡
(めがね)を外して、よくよく調べてから云いました。】
58わっ:【ホモイはわっと泣きだしました。】
59とんとん:【狐はしばらくあちこち地面を嗅
(か)いだり、とんとんふんでみたりしていましたが、とう
      とう一つの大きな石を起しました。】
60ぶるぶる:【するとその下にむぐらの親子が八疋
(ぴき)かたまってぶるぶるふるえて居りました。】
61どんどん:【狐が「さあ、走れ、走らないと、噛み殺すぞ。」といって足をどんどんしました。】
62ぐんぐん:【お父さんは、急いでむぐらをみんな穴に入れてやって、上へもとのように石をのせて、

      それからホモイの首すじをつかんで、ぐんぐんおうちへ引いて行きました。】
63パッ:【それはまるで赤や緑や青や様々の火が烈しく戦争をして、地雷火をかけたり、のろしを上
      げたり、又いなずまが閃(ひらめ)いたり、光の血が流れたり、そうかと思うと水色の焔(ほ
      のお)が玉の全体をパッと占領して、今度はひなげしの花や、黄色のチュウリップ、薔薇や
      ほたるかずらなどが、一面風にゆらいだりしているように見えるのです。】
64ジメジメ:【今日は陰気な霧がジメジメ降っています。】
65じっ:【木も草もじっと黙り込みました。】
66ちらっ:【ぶなの木さえ葉をちらっとも動かしません。】
67カアン:【おしまいの音がカアンと向うから戻って来ました。】
68ばたばた:【本当にその中にはかけすと鶯と紅雀とひわと四疋
(ひき)入ってばたばたして居りまし
      た。】
69どきどき:【ホモイはあまり胸がどきどきするのであの貝の火を見ようと函
(はこ)を出して蓋を開き
      ました。】
70こわごわ:【そしてこわごわ起きあがってそっと枕もとの貝の火を見ました。】
71そっ:【そっと枕もとの貝の火を見ました。】
72ポシャポシャ:【霧がポシャポシャ降って、もう夜があけかかっています。】
73よろよろ:【「待てこら。」とホモイのお父さんがガラスの箱を押えたので狐はよろよろしてとうとう

      (はこ)を置いたまま逃げて行ってしまいました。】
74ぞろぞろ:【鳥はぞろぞろついて行きました。】
75しょんぼり:【ホモイはみんなのあとを泣きながらしょんぼりついて行きました。】
76のっそのっそ:【梟が大股にのっそのっそと歩きながら時々こわい眼をしてホモイをふりかえって

      見ました。】
77オホン、オホン:【梟が目玉を途方もない方に向けながら、しきりに「オホン、オホン」とせきばらい

      をします。】
78カチッ:【貝の火は鋭くカチッと鳴って二つに割れました。】
79パチパチパチッ:【と思うと、パチパチパチッと烈しい音がして見る見るまるで煙のように砕けまし

      た。】
80アッ:【ホモイが入り口でアッと云って倒れました。】
81ピチピチピチ:【みんなは驚いてそっちへ行こうとしますと今度はそこらにピチピチピチと音がして

      煙がだんだん集まり、やがて立派ないくつかのかけらになり、おしまいにカタッと二つかけ
      らが組み合って、すっかり昔の貝の火になりました。】
82カタッ:【おしまいにカタッと二つかけらが組み合って、すっかり昔の貝の火になりました。】
83ヒュー:【玉はまるで噴火のように燃え、夕日のようにかがやき、ヒューと音を立てて窓から外の方

      へ飛んで行きました。】
84じろじろ:【ふくろうはじろじろ室
(へや)の中を見まわしながら「たった六日だったな。ホッホ たった
      六日だったな。ホッホ。」とあざ笑って肩をゆすぶって大股に出て行きました。】
85じっ:【お父さんが腕を組んでじっと考えていましたがやがてホモイのせなかを静かに叩いて云い

      ました。】

 『貝の火』のオノマトペ、これで、おすめえだぁ。まんず、えがっだなす。 スネオ 拝 (^ ^;
                                                 2006.1.28.

 
 


新編 風の又三郎』の第三話です。
      あんまりひもじくて                                                     おなかの中にはもう糸がない位でした。           けれども蜘蛛は                                                      「うんとこせうんとこせ」と云いながら、                                 一生けん命糸をたぐり出して、                                      それはそれは小さな二銭銅貨位の網をかけました。           夜あけごろ、遠くから蚊が                                             くうんとうなってやって来て網につきあたりました。
 *** 『蜘蛛となめくじと狸』 17p ***
 

 ひもじくってひもじくって、悪役やっちゃったのら、      「山猫大明神さまのおぼしめしどおりじゃ。な。                     なまねこ。なまねこ。」『蜘蛛となめくじと狸』

 蚊、めくらのかげろう、かたつむり、とかげ、兎、etc.etc.犠牲者の群れ……。
 三匹の悪党、ちょっと間抜けな残酷物語。
 情け無用のダーティ・ヒロイズム、ピカレスク・ロマンだにゃぁ。なまねこ。なまねこ。
(^ ^;

 っつーことで、『
賢治童話丸写しシリーズその22』だよん。(^ ^;
<イントロ>
 蜘蛛と、銀色のなめくじとそれから顔を洗ったことのない狸とはみんな立派な選手でした。
 けれども一体何の選手だったのか私はよく知りません。
 山猫が申しましたが三人はそれはそれは実に本気の競争をしていたのだそうです。
 一体何の競争をしていたのか、私は三人がならんでかける所も見ませんし学校の試験で一
番二番三番ときめられたことも聞きません。
 一体何の競争をしていたのでしょう。
                     
(丸写しオシマイ)
 『
賢治童話丸写しシリーズその22』でした。

 ps.これは『洞熊学校を卒業した三人』の前作、だにゃぁ。


 蜘蛛となめくじと狸 以降しばらく漫画紹介できましぇん。

           申し訳なか。

 

 おそらく、たぶん、漫画版『蜘蛛となめくじと狸』はありましぇん。
 おそらく、たぶん、『ツェねずみ』も『ねずみ』も漫画版はありましぇ〜〜〜ん。

 っつーことで、宮沢賢治童話の漫画紹介は、しばらくシバラク暫く、お待ちくなさい。 スネオ 拝 (^ ^;


 蜘蛛となめくじと狸 お気に入りオノマトペ
 季節:蜘蛛暦三千八百年五月〜三千八百二年
        「あぁかい手ながのくぅも、                                             できたむすこは二百疋(ぴき)、」        「めくそ、はんかけ、蚊のなみだ、                                     大きいところで稗(ひえ)のつぶ。」        見るとそれは大きな銀色のなめくじでした。

◆オラが好きなオノマトペ(初読)=5つが最高。)
Aうんとこせうんとこせ:【けれども蜘蛛は「うんとこせうんとこせ」と云いながら、一生けん命糸
      をたぐり出して、それはそれは小さな二銭銅貨位の網をかけました。】
Cむんず:【蜘蛛はまるできちがいのように、葉のかげから飛び出してむんずと蚊に食いつき
      ました。】
N
きぃらりきぃらり:【「赤いてながのくぅも、天のちかくをはいまわり、スルスル光のいとをはき、
      きぃらりきぃらり巣をかける。」】

ボクの好きなオノマトペ(再読)=5つが最高。)
27もがもが:【「も少しよく嘗(な)めないとあとで大変ですよ。今度又来てももう直してあげませ
      んよ。ハッハハ。」となめくじはもがもが返事をしながらやはりとかげを嘗めつづけ
      ました。】
32
むっくり:【蛙はそれを聞くと、むっくりと起きあがってあぐらをかいて、かばんのような大きな
      口を一ぱいにあけて笑いました。】
33むにゃむにゃ:【狸はむにゃむにゃ兎の耳をかみながら、「なまねこ、なまねこ、みんな山猫
      さまのおぼしめしどおり。なまねこ。」と云いながら、とうとう兎の両方の耳をたべてし
      まいました。】
 

 「オノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)なんて集めてどうすんの?」

 
うんとこせうんとこせ、きぃらりきぃらり、もがもが、むっくり、むにゃむにゃ
 っつーの使う時って、じぇったい『のほほんタイム』だべ?

 ps.『不思議の国のアリス』の「ハンプティ・ダンプティ」ってずんぐりむっくりに似てると思いませ
   んか?

 ずんぐりむっくりは、「ハンプティ・ダンプティ」をイメージできますが、「熊のプーさん」的なやさし
い男の人っつーのもイメージできるでしょ?
 けれども「ハンプティ・ダンプティ」は、手足のついたゆで卵のイラストしか思い浮かべません。
(^ ^;

 ずんぐりむっくりって、ボクは好きですね。
 「ハンプティ・ダンプティ」、大好きですね。
(^ ^;


      狸は顔を洗いませんでした。                                        それもわざと洗わなかったのです。
WANTED

........

      すっかりお腹(なか)が空(す)いて                                  一本の松の木によりかかって目をつぶっていました。
WANTED

........

      「そうじゃ。みんな往生じゃ。                                           山猫大明神さまのおぼしめしどおりじゃ。な。                     なまねこ。なまねこ。」
WANTED

 *** 蜘蛛となめくじと狸オノマトペ ***
 

@ふっ:【蜘蛛は森の入り口の楢(なら)の木に、どこからかある晩、ふっと風に飛ばされて来てひっ
      かかりました。】
Aうんとこせうんとこせ:【けれども蜘蛛は「うんとこせうんとこせ」と云いながら、一生けん命糸をた

      ぐり出して、それはそれは小さな二銭銅貨位の網をかけました。】
Bくうん:【夜あけごろ、遠くから蚊がくうんとうなってやって来て網につきあたりました。】
Cむんず:【蜘蛛はまるできちがいのように、葉のかげから飛び出してむんずと蚊に食いつきまし

      た。】
Dホッ:【そしてホッと息をついてしばらくそらを向いて腹をこすってから、又少し糸をはきました。】
Eギラギラ:【蜘蛛はそして葉のかげに戻って、六つの眼をギラギラ光らせてじっと網をみつめて

      居りました】
Fじっ:【六つの眼をギラギラ光らせてじっと網をみつめて居りました】
Gパチパチ:【「ここは宿屋ですよ。」と蜘蛛が六つの眼を別々にパチパチさせて云いました。】
Hやれやれ:【かげろうはやれやれというように、巣へ腰をかけました。】
Iバタバタ:【かげろうはお茶をとろうとして出した手を空にあげて、バタバタもがきながら、「あわ

      れやむすめ、父親が、旅で果てたときいたなら」と哀れな声で歌い出しました。】
Jじたばた:【「えい。やかましい。じたばたするな。」と蜘蛛が云いました。】
Kぱちぱち:【そしてしばらくそらを向いて、腹をこすってからちょっと眼をぱちぱちさせて「小しゃく

      なことを言うまいぞ。」とふざけたように歌いながら又糸をはきました。】
Lすっかり:【蜘蛛はすっかり安心して、又葉のかげにかくれました。】
Mスルスル:【「赤いてながのくぅも、天のちかくをはいまわり、スルスル光のいとをはき、きぃらり

      きぃらり巣をかける。」】
Nきぃらりきぃらり:【「スルスル光のいとをはき、きぃらりきぃらり巣をかける。」】
Oすうっ:【「ここへおいで。」と手長の蜘蛛が云って糸を一本すうっとさげてやりました。】
Pへらへら:【ある日夫婦のくもは、葉のかげにかくれてお茶をのんでいますと、下の方でへらへら

      した声で歌うものがあります。】
Qすうすう:【網は時々風にやぶれたりごろつきのかぶとむしにこわされたりしましたけれどもくもは

      すぐすうすう糸をはいて修繕しました。】
Rどんどん:【虫がどんどんひっかかります。】
Sキリキリキリッ:【蜘蛛はキリキリキリッとはがみをして云いました。】
21ずんずん:【食物がずんずんたまって、腐敗したのです。】
22だんだん:【そこで四人(よったり)は足のさきからだんだん腐れてべとべとになり、ある日とうとう

      雨に流れてしまいました。】
23べとべと:【足のさきからだんだん腐れてべとべとになり、ある日とうとう雨に流れてしまいました。】
24とうとう:【ある日とうとう雨に流れてしまいました。】
25どくどく:【「ああありがとうございます。助かります。」と云いながらかたつむりはふきのつゆをどく

      どくのみました。】
26ペロリ:【そこで銀色のなめくじはかたつむりをペロリと喰べてしまいました。】
27もがもが:【「も少しよく嘗
(な)めないとあとで大変ですよ。今度又来てももう直してあげませんよ。ハ
      ッハハ。」となめくじはもがもが返事をしながらやはりとかげを嘗めつづけました。】
28ヘン:【殊
(こと)に狸はなめくじの話が出るといつでもヘンと笑って云いました。】
29せいせい:【そのうちに蜘蛛は腐敗して雨で流れてしまいましたので、なめくじも少しせいせいしまし

      た。】
30どくどくどくどく:【蛙はどくどくどくどく水を呑んでからとぼけたような顔をしてしばらくなめくじを見てか

      ら云いました。】
31シュウ:【「土俵へ塩をまかなくちゃだめだ。そら。シュウ。」塩がまかれました。】
32むっくり:【蛙はそれを聞くと、むっくりと起きあがってあぐらをかいて、かばんのような大きな口を一

      ぱいにあけて笑いました。】
33むにゃむにゃ:【狸はむにゃむにゃ兎の耳をかみながら、「なまねこ、なまねこ、みんな山猫さまの

      おぼしめしどおり。なまねこ。」と云いながら、とうとう兎の両方の耳をたべてしまいました。】
34ボロボロ:【兎もそうきいていると、たいへんうれしくてボロボロ涙をこぼして云いました。】
35ポンポコポンポン:【そして狸はポンポコポンポンとはらつづみをうちました。】
36きょろきょろ:【狼はおびえあがって、きょろきょろしながらたずねました。】
37じっ:【「それはな。じっとしていさしゃれ。な。わしはお前のきばをぬくじゃ。な。お前の目をつぶすじ

      ゃ。な。それから。なまねこ、なまねこ、なまねこ。」】

 『蜘蛛となめくじと狸』のオノマトペ、まんず、これで、おすめえだぁ。えがっだなす。 スネオ 拝
(^ ^;
                                                       2006.1.29.

 
 


新編 風の又三郎』の第四話です。
      ある古い家の、まっくらな天井うらに、                              「ツェ」という名まえのねずみがすんでいました。      ある日ツェねずみは、                                                きょろきょろ四方を見まわしながら、                                 床下街道(ゆかしたかいどう)を歩いていますと、                  向うからいたちが、何かいいものを、沢山もって、                  風のように走って参りました。      そして「ツェ」ねずみを見て、                                         一寸(ちょっと)たちどまって、早口に云いました。      「おい、ツェねずみ、お前んとこの戸棚の穴から、                   金平糖がばらばらこぼれているぜ。                                  早く行ってひろいな。」
 **** 『ツェねずみ』 9p ****
 

 ぐにゃぐにゃした、男らしくもねい奴、      「いたちさん、ずいぶんお前もひどい人だね。                        私のような弱いものをだますなんて。」『ツェねずみ』

 っつーことで、『
賢治童話丸写しシリーズその23』だよん。(^ ^;

 「みんな蟻がとってしまいましたよ。私のような弱いものをだますなんて、償
(まど)うて下さい。
償うて下さい。」
 「それは仕方ない。お前の行きようが少し遅かったのや。」
 「知らん知らん。私のような弱いものをだまして、償うて下さい、償うて下さい。」
 「困ったやつだな。ひとの親切をさかさまにうらむとは。よしよし。そんならおれの金平糖をや
ろう。」
 「まどうて下さい。まどうて下さい。」
 「えい。それ。持って行け。てめいの持てるだけ持ってうせちまえ。てめいみたいな、ぐにゃぐ
にゃした、男らしくもねいやつは、つらも見たくねい。早く持てるだけ持って、どっかへうせろ。」
 いたちはプリプリして、金平糖を投げ出しました。ツェねずみはそれを持てるだけ沢山ひろっ
て、おじぎをしました。いたちはいよいよ怒って叫びました。
 「えい、早く行ってしまえ。てめいの取ったのこりなんかうじむしにでも呉
(く)れてやらあ。」
 ツェねずみは、一目散にはしって、天井裏の奥へもどって、金平糖をコチコチたべました。
         
(丸写しオシマイ)
 『賢治童話丸写しシリーズその23』でした。


  ツェねずみ お気に入りオノマトペ
 季節:
 不明            「いいや。                                                               弱いものをいじめるのは私はきらいなんだから、                    まどってお呉れ。まどってお呉れ。                                   さあまどっておくれ。」     柱は困ってしまって、おいおい泣きました。        そこで鼠も、仕方なく、巣へかえりました。        柱はもう恐がって、鼠に口を利(き)きませんでした。  

◆オラが好きなオノマトペ(初読)=☆☆ 5つが最高。)
27りうりう:【ねずみとりは、思わず、はり金をりうりうと鳴らす位、怒ってしまいました。】
32
リウリウ:【ねずみとりの方も、痛いやら、しゃくにさわるやら、ガタガタ、ブルブル、リ
      ウリウとふるえました。】

ボクの好きなオノマトペ(再読)=★★5つが最高。)
Kミリミリ:【「ツェねずみさん。もうじき冬になるね。ぼくらは又乾いてミリミリ云わなくちゃ
      ならない。」】
21
むちゃむちゃむちゃっ:【むちゃむちゃむちゃっと半ぺんをたべて、又プイッと外へ出て
      云いました。「おいしかったよ。ありがとう。」】
 

 「オノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)なんて集めてどうすんの?」

 
りうりう、リウリウ、ミリミリ、むちゃむちゃむちゃっ
 これ、み〜んな初対面だなや。なかなかうれしいやね。

      さて、そののちのことですが、                                         ちりとりは、ある日、ツェねずみに                                    半分になった最中(もなか)を一つやりました。           すると丁度その次の日、                                             ツェねずみはおなかが痛くなりました。           さあ、いつものとおりツェねずみは、                                  まどってお呉れを百ばかりもちりとりに云いました。           ちりとりももうあきれて                                                ねずみとの交際はやめました。
   **** ツェねずみオノマトペ ****  
 

@きょろきょろ:【ある日ツェねずみは、きょろきょろ四方を見まわしながら、床下街道(ゆかしたかい
      どう)を歩いていました。】
Aばらばら:【「おい、ツェねずみ。お前んとこの戸棚の穴から、金平糖がばらばらこぼれているぜ。

      早く行ってひろいな。」】
Bぴくぴく:【ツェねずみは、もうひげもぴくぴくするくらいよろこんで、いたちにはお礼も云わずに、

      一さんにそっちへ走って行きました。】
Cチクリ:【ところが、戸棚の下まで来たとき、いきなり足がチクリとしました。】
Dぶるぶる:【「ツェ」ねずみはぶるぶるふるえてしまいました。】
Eくるっ:【鼠はくるっと一つまわって、一目散に天井裏へかけあがりました。】
Fちょろちょろ:【そこでねずみは巣から又ちょろちょろはい出して、木小屋の奥のいたちの家にや

      って参りました。】
Gこつこつ:【いたちは、ちょうど、とうもろこしのつぶを、歯でこつこつ噛んで粉にしていましたが、

      ツェねずみを見て云いました。】
Hぐにゃぐにゃ:【「えい。それ。持って行け。てめいの持てるだけ持ってうせちまえ。てめいみたい

      な、ぐにゃぐにゃした、男らしくもねいやつは、つらも見たくねい。早く持てるだけ持って、
      どっかへうせろ。」】
Iプリプリ:【いたちはプリプリして、金平糖を投げ出しました。】
Jコチコチ:【ツェねずみは、一目散にはしって、天井裏の奥へもどって、金平糖をコチコチたべま

      した。】
Kミリミリ:【「ツェねずみさん。もうじき冬になるね。ぼくらは又乾いてミリミリ云わなくちゃならな

      い。」】
Lストン:【ところが、途中に急な坂が一つありましたので、鼠は三度目に、そこからストンところげ

      落ちました。】
Mおいおい:【柱は困ってしまって、おいおい泣きました。】
Nすっかり:【しかしあいにくバケツにはおひげもありませんでしたし、まどうというわけにも行かず

      すっかり参ってしまって、泣いてあやまりました。】
Oパタン:【「入口をパタンとしめるようなそんなことをするもんかね。わたしも人間にはもうこりこり

      してるんだから。」】
Pしっかり:【「ねずちゃん。おいで。今夜のごちそうはあじのおつむだよ。お前さんのたべる間、わ

      たしはしっかり押えておいてあげるから。ね。安心しておいで。」】
Qこりこり:【「わたしも人間にはもうこりこりしてるんだから。」】
Rそろそろ:【鼠はみんな、「へん、うまく云ってらあ。」とか「へい、へい。よくわかりましてございま

      す。いずれ、おやじやせがれとも、相談の上で。」とか云ってそろそろ逃げて行ってしま
      います。】
Sプイッ:【ツェ鼠はプイッと中へはいって、むちゃむちゃむちゃっと半ぺんをたべて、又プイッと外

      へ出て云いました。「おいしかったよ。ありがとう。」】
21むちゃむちゃむちゃっ:【むちゃむちゃむちゃっと半ぺんをたべて、又プイッと外へ出て云いまし

      た。「おいしかったよ。ありがとう。」】
22むっ:【鼠とりは少しむっとしましたが、無理にこらえて、「さあ、たべなさい。」とだけ云いました。】
23ピチャピチャピチャッ:【ツェねずみはプイッと入って、ピチャピチャピチャッと喰べて、又プイッと

      出て来て、それから大風(おおふう)に云いました。「じゃ、あした、また、来てたべてあげ
      るからね。」】
24ブウ:【「ブウ。」と鼠とりは答えました。】
25ぷんぷん:【ねずみとりは、とんだ疑いを受けたので、一日ぷんぷん怒っていました。】
26ぷりぷり:【ねずみとりははりがねをぷりぷりさせて怒っていましたので、ただ一こと、「おたべ。」

      と云いました。】
27りうりう:【ねずみとりは、思わず、はり金をりうりうと鳴らす位、怒ってしまいました。】
28ピシャッ。シインン:【そのりうりうが悪かったのです。「ピシャッ。シインン。」餌についていた鍵

      がはずれて鼠とりの入口が閉じてしまいました。】
29くるくる:【「ねずみとりさん。ひどいや。ひどいや。うう、くやしい。ねずみとりさん。あんまりだ。」

      と云いながら、はりがねをかじるやら、くるくるまわるやら、地だんだをふむやら、わめく
      やら、泣くやら、それはそれは大さわぎです。】
30ガタガタ:【ねずみとりの方も、痛いやら、しゃくにさわるやら、ガタガタ、ブルブル、リウリウとふ

      るえました。】
31ブルブル:【ガタガタ、ブルブル、リウリウとふるえました。】
32リウリウ:【リウリウとふるえました。】
33とうとう:【一晩そうやってとうとう朝になりました。】

 『ツェねずみ』のオノマトペ、これで、おすめえだぁ。まんず、えがっだなす。 スネオ 拝 (^ ^;
                                                   2006.2.1.

 
 


新編 風の又三郎』の第五話です。
      クンねずみのうちは                                                   見はらしのいいところにありました。      すぐ前に下水川があって、                                           春はすももの花びらをうかべ、                                       冬はときどきはみかんの皮を流しました。      下水川の向うには、                                                  通りの野原がはるかにひろがっていて、                             つちけむりの霞(かすみ)がたなびいたり、                           黄いろな霧がかかったり、      その又向うには、                                                     酒屋の土蔵(くら)がそら高くそびえて居りました。      その立派な、クンねずみのおうちへ、ある日、                      友達のタねずみがやって来ました。
 ***** 『クねずみ』 11p *****
 

 「ねずみ競争新聞」というのは、スポニチだべさ、      「そうですね。新聞に出ていましたが、                               オキナワレットウにハッセイしたテイキアツは                         次第にホクホクセイのほうへシンコウ……。」『クねずみ』。

 っつーことで、『
賢治童話丸写しシリーズその24』だよん。(^ ^;

 さて、「ねずみ競争新聞」というのは実にいい新聞です。これを読むと、ねずみ仲間の競争

のことは何でもわかるのでした。ペねずみが、沢山とうもろこしのつぶをぬすみためて、大砂
糖持ちのパねずみと意地ぱりの競争をしていることでも、ハ鼠ヒ鼠フ鼠の三疋(びき)のむす
めねずみが学問のきょうそうをやって、比例の問題まで来たとき、とうとう三疋共頭がペチン
と裂けたことでも何でもすっかり出ているのでした。さあ、さあ、みなさん。失敬ですが、ク
ずみの、今日の新聞を読むのを、お聴
(き)きなさい。
 「ええと、カマジン国の飛行機、プハラを襲うと。なるほどえらいね。これは大へんだ。まあし
かし、ここまでは来ないから大丈夫だ。ええと、ツェねずみの行衛
(ゆくえ)不明。ツェねずみと
いうのはあの意地わるだな。こいつはおもしろい。
 天井うら街一番地、ツェ氏は昨夜行衛
(ゆくえ)不明となりたり。本社のいちはやく探知すると
ころによれば、ツェ氏は数日前よりはりがねせい・ねずみとり氏と交際を結び居りしが一昨夜
に至りて両氏の間に多少感情の衝突ありたるものの如し。台所街四番地ネ氏の談によれば
昨夜もツェ氏は、はりがねせい・ねずみとり氏を訪問したるが如しと。尚床下通
(ゆかしたどおり)
二十九番地ポ氏は、昨夜深更より今朝にかけて、ツェ氏並びにはりがねせい・ねずみとり氏
の烈
(はげ)しき争論、時に格闘の声を聞きたりと。以上を綜合(そうごう)するに、本事件には、
はりがねせい・ねずみとり氏、最も深き関係を有するが如し。本社は更に深く事件の真相を
探知の上、大いにはりがねせい・ねずみとり氏に筆誅
(ひっちゅう)を加えんと欲す、と。ははあ、
ふん、これはもう疑
(うたがい)もない。ツェのやつめ、ねずみとりに喰われたんだ。おもしろい。
                     
(丸写しオシマイ)
 『
賢治童話丸写しシリーズその24』でした。

 ps.前作の主役、『ツェねずみ』クンも、ゲスト出演してますね。
(^ ^;


   ねずみ お気に入りオノマトペ
 季節:
 不明     「今日は、クンねずみさん。いいお天気ですね。」       「いいお天気です。何かいいものを見附けましたか。」          「いいえ。どうも不景気ですね。                                       どうでしょう。これからの景気は。」    「さあ、あなたはどう思いますか。」          「そうですね。                                                           しかしだんだんよくなるのじゃないでしょうか。                       オウベイのキンユウは                                                 しだいにヒッパクをテイしなそう……。」

◆オラが好きなオノマトペ(初読)=☆☆☆ 5つが最高。)
Hペチン:【さて、「ねずみ競争新聞」というのは実にいい新聞です。これを読むと、ねずみ
      仲間の競争のことは何でもわかるのでした。ペねずみが、沢山とうもろこしのつ
      ぶをぬすみためて、大砂糖持ちのパねずみと意地ぱりの競争をしていることで
      も、ハ鼠ヒ鼠フ鼠の三疋(びき)のむすめねずみが学問のきょうそうをやって、比
      例の問題まで来たとき、とうとう三疋共頭がペチンと裂けたことでも何でもすっ
      かり出ているのでした。】

ボクの好きなオノマトペ(再読)=★★5つが最高。)
@くしゃくしゃ:【全体ねずみにはいろいろくしゃくしゃな名前があるのですからいちいちそ
      れをおぼえたらとてももう大へんです。】
21チウチウ:【クねずみは声をあげてチウチウなきました。】
31
ちゃあん:【おまけにちゃあんとご飯を入れる道具さえあったのです。】

 

 「オノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)なんて集めてどうすんの?」

 
ペチン:【三疋共頭がペチンと裂けたことでも何でもすっかり出ているのでした。】
 頭がペチンと裂けた、っつーのは、いかにもねずみの頭っぽいにゃぁ。

 
くしゃくしゃ:【全体ねずみにはいろいろくしゃくしゃな名前があるのです。】
 くしゃくしゃな名前、っつーの、好きだにゃぁ。

 ク
ねずみ、タねずみ、ペねずみ、大砂糖持ちのパねずみ、ハ鼠ヒ鼠フ鼠の三疋(びき)
のむすめねずみ、天井うら街一番地ツェ氏、はりがねせい・ねずみとり氏、台所街四番
地ネ氏、床下通
(ゆかしたどおり)二十九番地ポ氏、新任の鼠会議員テ氏……。
 登場人物が多くて、めちゃ楽しいにゃぁ。(ねずみだ、っちゅーの)

 っつーことで、『
賢治童話丸写しシリーズその25』だよん。(^ ^;

 全体ねずみにはいろいろくしゃくしゃな名前があるのですからいちいちそれをおぼえたら

とてももう大へんです。一生ねずみの名前だけのことで頭が一杯になってしまいますから
みなさんはどうかクという名前のほかはどんなのが出て来てもおぼえないで下さい。
                     
(丸写しオシマイ)
 『
賢治童話丸写しシリーズその25』でした。

   クンねずみ、タねずみ、ペねずみ、      大砂糖持ちのパねずみ、                                           新任の鼠会議員テ氏、      ハ鼠ヒ鼠フ鼠の三疋(びき)の                                      むすめねずみの学問のきょうそう、      天井うら街一番地ツェ氏、                                          はりがねせい・ねずみとり氏、                                       台所街四番地ネ氏、                                               床下通(ゆかしたどおり)二十九番地ポ氏、      登場人物が多くて、めちゃ楽しいにゃぁ。                           (ねずみだ、っちゅーの)
   ***** ねずみオノマトペ *****  
 

@くしゃくしゃ:【全体ねずみにはいろいろくしゃくしゃな名前があるのですからいちいちそれをお
      ぼえたらとてももう大へんです。】
Aだんだん:【「そうですね。しかしだんだんよくなるのじゃないでしょうか。オウベイのキンユウは

      しだいにヒッパクをテイしなそう……。」】
Bエヘン、エヘン:【「エヘン、エヘン。」いきなりク
ねずみが大きなせきばらいをしたので、タね
      ずみはびっくりして飛びあがりました。】
Cぴん:【ク
ねずみは横を向いたまま、ひげを一つぴんとひねって、それから口の中で、「へい、
      それから。」と云いました。】
Dぶるぶる:【「エヘン、エヘン。」ク
ねずみは又いやなせきばらいをやりましたので、タねずみ
      はこんどというこんどはすっかりびっくりして半分立ちあがって、ぶるぶるふるえて眼を
      パチパチさせて、黙りこんでしまいました。】
Eすっかり:【タねずみはこんどというこんどはすっかりびっくりして半分立ちあがって、ぶるぶる

      ふるえて眼をパチパチさせて、黙りこんでしまいました。】
Fパチパチ:【ぶるぶるふるえて眼をパチパチさせて、黙りこんでしまいました。】
Gずうっ:【ク
ねずみは横の方をを向いて、おひげをひっぱりながら、横目でタねずみの顔を見
      ていましたがずうっとしばらくたってから、あらんかぎり声をひくくして、「へい。そして。」
      と云いました。】
Hペチン:【さて、「ねずみ競争新聞」というのは実にいい新聞です。これを読むと、ねずみ仲間の

      競争のことは何でもわかるのでした。ペねずみが、沢山とうもろこしのつぶをぬすみた
      めて、大砂糖持ちのパねずみと意地ぱりの競争をしていることでも、ハ鼠ヒ鼠フ鼠の三
      (びき)のむすめねずみが学問のきょうそうをやって、比例の問題まで来たとき、とうと
      う三疋共頭がペチンと裂けたことでも何でもすっかり出ているのでした。】
Iエヘン。エヘン。エン。エッヘン。ヴェイ、ヴェイ:【「エヘン。エヘン。エン。エッヘン。ヴェイ、ヴェ

      イ。」】
Jプンプン:【そこでク
ねずみは散歩に出ました。そしてプンプン怒りながら、天井うら街の方へ
      行く途中で、二疋(ひき)のむかでが親孝行の蜘蛛のはなしをしているのを聞きました。】
Kガラン:【天井うら街のガランとした広い通りでは鼠会議員のテねずみがもう一ぴきのねずみと

      はなしていました。】
Lエン、エン、エイ、エイ:【「エン、エン、エイ、エイ。」ク
ねずみは又ひくくせきばらいをしました。】
Mぶるるっ:【するとテねずみはぶるるっとふるえて、目を閉じて、小さく小さくちぢまりましたがだん

      だんそろりそろりと延びて、そおっと目をあいて、それから大声で叫びました。】
Nそろりそろり:【小さく小さくちぢまりましたがだんだんそろりそろりと延びて、そおっと目をあいて、

      それから大声で叫びました。】
Oそおっ:【そおっと目をあいて、それから大声で叫びました。】
Pクルクル:【すると相手のねずみはまるでつぶてのようにク
ねずみに飛びかかって鼠のとり縄
      を出してクルクルしばってしまいました。】
Qじっ:【ク
ねずみはくやしくてくやしくてなみだが出ましたがどうしてもかないそうがありませんで
      したからしばらくじっとして居りました。】
Rするするするっ:【するとテねずみは紙切れを出してするするするっと何か書いて捕り手のねず

      みに渡しました。】
Sごろごろ:【捕り手のねずみは、しばられてごろごろころがっているク
ねずみの前に来て、すて
      きに厳(おごそか)な声でそれを読みはじめました。】
21チウチウ:【ク
ねずみは声をあげてチウチウなきました。】
22しおしお:【さあ、そこでク
ねずみはすっかり恐れ入ってしおしおと立ちあがりました。】
23せいせい:【「あいつが死んだらほんとうにせいせいするだろうね。」というような声ばかりです。】
24フウフウ:【その時みんなのうしろの方でフウフウというひどい声がきこえ、二つの眼玉が火の

      ように光って来ました。】
25ワーッ:【「ワーッ。」とねずみはみんなちりぢり四方に逃げました。】
26ずうっ:【「逃がさんぞ。コラッ。」と猫大将はその一疋
(ぴき)を追いかけましたがもうせまいすき
      まへずうっと深くもぐり込んでしまったのでいくら猫大将が手をのばしてもとどきません
      でした。】
27チェッ:【猫大将は「チェッ」と舌打ちをして戻って来ましたが、ク
ねずみのただ一疋(ぴき)しばら
      れて残っているのを見て、びっくりして云いました。】
28のそのそ:【猫大将はのそのそ歩き出しました。】
29こわごわ:【クンねずみはこわごわあとについて行きました。】
30ホクホク:【猫のおうちはどうもそれは立派なもんでした。紫色の竹で編んであって中は藁や布

      きれでホクホクしていました。おまけにちゃあんとご飯を入れる道具さえあったのです。】
31ちゃあん:【おまけにちゃあんとご飯を入れる道具さえあったのです。】
32にゃあにゃあ:【そしてその中に、猫大将の子供が四人、やっと目をあいて、にゃあにゃあと鳴

      いて居りました。】
33ニヤニヤ:【子供らはよろこんでニヤニヤ笑って口々に、「お父さん、ありがとう。きっと習うよ。

      先生を喰べてしまったりしないよ。」と云いました。】
34ブルブル:【ク
ねずみはどうも思わずブルブルしました。】
35ニャー:【猫大将は機嫌よくニャーと鳴いてするりと向うへ行ってしまいました。】
36するり:【するりと向うへ行ってしまいました。】
37ばたばた:【ク
ねずみは非常にあわててばたばたして、急いで「エヘン、エヘン、エイ、エイ。」と
      やりましたがもういけませんでした。】
38こつん:【ク
ねずみはだんだん四方の足から食われて行ってとうとうおしまいに四ひきの子猫は
      ねずみのおへその所で頭をこつんとぶっつけました。】

 『ねずみ』のオノマトペ、まんず、これで、おすめえだぁ。えがっだなす。 スネオ 拝 (^ ^;
                                                   2006.2.3.

 
 


新編 風の又三郎』の第六話です。
      松の木や楢の木の林の下を、                                      深い堰(せき)が流れて居りました。   岸には茨やつゆ草やたでが一杯にしげり、         そのつゆくさの十本ばかり集まった下のあたりに、                  カン蛙のうちがありました。      それから、林の中の楢の木の下に、                                ブン蛙のうちがありました。      林の向うのすすきのかげには、                                      ベン蛙のうちがありました。      三疋(びき)は年も同じなら大きさも大てい同じ、                 どれも負けず劣らず生意気で、いたずらものでした。
 ****** 『蛙のゴム靴』 16p ****** .
 

 雲見の大好きな蛙たち、風流だにゃぁ、   「カン君、カン君、もう雲見の時間だよ。」    『蛙のゴム靴』

 っつーことで、『
賢治童話丸写しシリーズその26』だよん。(^ ^;

 ある夏の暮れ方、カン蛙ブン蛙ベン蛙の三疋
(びき)は、カン蛙の家の前のつめくさの広場に
座って、雲見ということをやって居りました。一体蛙どもは、みんな、夏の雲の峯
(みね)を見る
ことが大すきです。じっさいあのまっしろなプクプクした、玉髄のような、玉あられのような、又

蛋白石を刻んでこさえた葡萄の置物のような雲の峯は、誰の目にも立派に見えますが、蛙ど
もには殊にそれが見事なのです。眺めても眺めても厭きないのです。そのわけは、雲の峯と
いうものは、どこか蛙の頭の形に肖
(に)ていますし、それから春の蛙の卵に似ています。それ
で日本人ならば、丁度花見とか月見とかいう処
(ところ)を蛙どもは雲見をやります。
 「どうも実に立派だね。だんだんペネタ形になるね。」
 「うん。うすい金色だね。永遠の生命を思わせるね。」
 「実に僕たちの理想だね。」
 雲のみねはだんだんペネタ形になって参りました。ペネタ形というのは、蛙どもでは大へん
高尚なものになっています。平たいことなのです。雲の峰はだんだん崩れてあたりはよほどう
すくらくなりました。
 「この頃、ヘロンの方ではゴム靴がはやるね。」ヘロンというのは蛙語です。人間ということ
です。
 「うん。よくみんなはいてるようだね。」
 「僕たちもほしいもんだな。」
 「全くほしいよ。あいつをはいてなら栗のいがでも何でもこわくないぜ。」
 「ほしいもんだなあ。」
             (丸写しオシマイ)
 『
賢治童話丸写しシリーズその26』でした。


 蛙のゴム靴 漫画紹介

 @林静一:宮沢賢治漫画館(潮出版社)第5巻  .

          『小梅ちゃ〜ん』出てまへん。(^ ^;
 

 林静一の漫画版『蛙のゴム靴』は、蛙の美少女が描かれてまへん。

 漫画『赤色エレジー』とTVCM小梅シリーズの『す』が大好きだったので期待は大きかっ
たんよ。読んでがっかり。
 お嬢さんルラ蛙の魅力が出てまへん。美少女蛙が描かれてまへん。『す』出て来まへん。

 っつーことで、『蛙のゴム靴』の漫画版、林静一、『小梅ちゃ〜ん』出てまへん。
(^ ^;


     
蛙のゴム靴 お気に入りオノマトペ
 季節: 夏 
       「ツン。」と野鼠は返事をして、                                       ひょこりと蛙の前に出て来ました。       「野鼠さん。今晩は。                                                 一つお前さんに頼みがあるんだが、                                 きいて呉れないかね。」       「いや、それはきいてあげよう。                                        去年の秋、僕が蕎麦団子(そばだんご)を食べて、               チブスになって、ひどいわずらいをしたときに、                       あれほど親身の介抱を受けながら、                                その恩を何でわすれてしまうもんかね。」       「そうか。そんなら一つお前さん、                                     ゴム靴を一足工夫して呉れないか。                               形はどうでもいいんだよ。僕がこしらえ直すから。」       「ああ、いいとも。                                                      明日の晩までにはきっと持って来てあげよう。」       「そうか。それはどうもありがとう。                                      ではお願いするよ。さよならね。」

オラが好きなオノマトペ(初読)=5つが最高。)
@プクプク:【じっさいあのまっしろなプクプクした、玉髄のような、玉あられのような、又
      
蛋白石を刻んでこさえた葡萄の置物のような雲の峯は、誰の目にも立派に見
      
えますが、蛙どもには殊にそれが見事なのです。】
Eひょこり:【ひょこりと蛙の前に出て来ました。】
Nけろん:【カン蛙はけろんとした顔つきをしてこっちを向きました。】

ボクの好きなオノマトペ(再読)=★★5つが最高。)
Qちぇっちぇっ:【しゃくにさわったまぎれに、あの林の下の堰(せき)を、ただ二足にちぇ
      
っちぇっと泳いだのでした。】
22ツイツイツイツイ:【ピチャンと水に飛び込んで、ツイツイツイツイ泳ぎました。】
26プイプイ:【そしてカン蛙は又ピチャピチャ林の中を歩き、プイプイ堰を泳いで、おうち

      
に帰ってやっと安心しました。】

 

 「オノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)なんて集めてどうすんの?」

 
ちぇっちぇっ、ツイツイツイツイ、プイプイ
 さすが泳ぎの達人、蛙くんの泳ぎ方、バリエーション豊富ですねぇ。
 「スイスイ」「スーイスーイ」「スーイスイ」「バシャバシャ」「パシャパシャ」「バチャバチャ」
「パチャパチャ(浮き輪使用)」…ヘロン(人間)の泳ぎ方って、こんなもんしか知らんもんね。
(^ ^;


 まず野鼠は、ただの鼠にゴム靴をたのむ、ただの鼠は猫にたのむ、猫は犬にたのむ、犬は馬にたのむ、  馬は自分の金沓(かなぐつ)を貰うとき、何とかかんとかごまかして、ゴム靴をもう一足受け取る、  それから、馬がそれを犬に渡す、犬が猫に渡す、猫がただの鼠に渡す、ただの鼠が野鼠に渡す、  そのほか馬はあとでゴム靴をごまかしたことがわかったら、人間からよほどひどい目にあわされるのでしょう。  それ全体を野鼠が心配して考えるのですから、とても命にさわるほどつらい訳です。  けれどもカン蛙は、その立派なゴム靴を見ては、もう嬉しくて嬉しくて、口がむずむず云うのでした。

   ****** 蛙のゴム靴オノマトペ ******   .
 

@プクプク:【じっさいあのまっしろなプクプクした、玉髄のような、玉あられのような、又蛋白石を
      刻んでこさえた葡萄の置物のような雲の峯は、誰の目にも立派に見えますが、蛙ども
      には殊にそれが見事なのです。】
Aだんだん:【「どうも実に立派だね。だんだんペネタ形になるね。」】
Bギッギッ:【しばらくしばらくたってからやっと、「ギッギッ」と二声ばかり鳴きました。】
Cペタペタ:【そして草原をペタペタ歩いて畑にやって参りました。】
Dツン:【「ツン。」と野鼠は返事をして、ひょこりと蛙の前に出て来ました。】
Eひょこり:【ひょこりと蛙の前に出て来ました。】
Fとろん:【野鼠はいかにも疲れたらしく、目をとろんとして、はぁあとため息をついて、それに何

      だか大へん憤(おこ)って出て来ましたが、いきなり小さなゴム靴をカン蛙の前に投げ出
      しました。】
Gはぁあ:【はぁあとため息をついて、それに何だか大へん憤
(おこ)って出て来ましたが、いきなり
      小さなゴム靴をカン蛙の前に投げ出しました。】
Hぷいっ:【野鼠はぷいっと行ってしまったのでした。】
Iむずむず:【けれどもカン蛙は、その立派なゴム靴を見ては、もう嬉しくて嬉しくて、口がむずむ

      ず云うのでした。】
Jにたにた:【早速それを叩いたり引っぱったりして、丁度自分の足に合うようにこしらえ直し、に

      たにた笑いながら足にはめ、その晩一ばん中歩きまわり、暁方(あけがた)になってか
      ら、ぐったり疲れて自分の家に帰りました。】
Kぐったり:【その晩一ばん中歩きまわり、暁方
(あけがた)になってから、ぐったり疲れて自分の家
      に帰りました。】
Lすっすっ:【「僕がこいつをはいてすっすっと歩いたらまるで芝居のようだろう。」】
Mぱちぱち:【「誰にさ?」二疋
(ひき)は眼をぱちぱちさせました。】
Nけろん:【カン蛙はけろんとした顔つきをしてこっちを向きました。】
Oぶりぶり:【ベン蛙とブン蛙はぶりぶり怒って、いきなりくるりとうしろを向いて帰ってしまいまし

      た。】
Pくるり:【いきなりくるりとうしろを向いて帰ってしまいました。】
Qちぇっちぇっ:【しゃくにさわったまぎれに、あの林の下の堰
(せき)を、ただ二足にちぇっちぇっと
      泳いだのでした。】
Rガアガア:【林はガアガアと鳴り、カン蛙のうちの前のつめくさは、うす濁
(にご)った水をかぶっ
      てぼんやりとかすんで見えました。】
Sぼんやり:【カン蛙のうちの前のつめくさは、うす濁
(にご)った水をかぶってぼんやりとかすんで
      見えました。】
21ピチャン:【カン蛙は、けれども一本のたでから、ピチャンと水に飛び込んで、ツイツイツイツイ

      泳ぎました。】
22ツイツイツイツイ:【ピチャンと水に飛び込んで、ツイツイツイツイ泳ぎました。】
23どんどん:【泳ぎながらどんどん流されました。】
24ずんずん:【それから苔の上をずんずん通り、幾本もの虫のあるく道を横切って、大粒の雨に

      うたれゴム靴をピチャピチャ云わせながら、楢の木の下のブン蛙のおうちに来て高く
      叫びました。】
25ピチャピチャ:【大粒の雨にうたれゴム靴をピチャピチャ云わせながら、楢の木の下のブン蛙

      のおうちに来て高く叫びました。】
26プイプイ:【そしてカン蛙は又ピチャピチャ林の中を歩き、プイプイ堰を泳いで、おうちに帰って

      やっと安心しました。】
27めちゃめちゃ:【「するとあいつのゴム靴がめちゃめちゃになるだろう。」】
28ぐいぐい:【二疋
(ひき)はぐいぐいカン蛙の手を引っ張って、自分たちも足の痛いのを我慢しな
      がらぐんぐん萱(かや)の刈跡(かりあと)をあるきました。】
29ぐんぐん:【自分たちも足の痛いのを我慢しながらぐんぐん萱
(かや)の刈跡(かりあと)をあるきま
      した。】
30ぼろぼろ:【「おや。君の靴がぼろぼろだね。どうしたんだろう。」】
31ボロボロ:【実際ゴム靴はもうボロボロになって、カン蛙の足からあちこちにちらばって、無くなり

      ました。】
32むにゃむにゃ:【カン蛙は何とも言えないうらめしそうな顔をして、口をむにゃむにゃやりました。】
33しぶしぶ:【カン蛙はふさぎこみながらしぶしぶあるき出しました。】
34ずうっ:【三疋
(びき)がカン蛙のおうちに着いてから、しばらくたって、ずうっと向うから、蕗(ふき)
      の葉をかざしたりがまの穂を立てたりしてお嫁さんの行列がやって参りました。】
35パチパチ:【ルラ蛙は、小さな目をパチパチさせました。】
36ぞろり:【はじめカン蛙を見たときは、実はゴム靴のほかにはなんにも気を付けませんでしたの

      で、三疋(びき)ともはだしでぞろりとならんでいるのでは実際どうも困ってしまいました。】
37パクッ:【一番右はじに居たカン蛙がパクッと口をあけて、一足前に出ておじぎをしました。】
38ガサリ:【するとカン蛙の載った木の葉がガサリと鳴り、カン蛙はふらふらっと一寸ばかりめり込

      みました。】
39ふらふらっ:【カン蛙はふらふらっと一寸ばかりめり込みました。】
40ピタリ:【ブン蛙とベン蛙がくるりと外の方を向いて逃げようとしましたが、カン蛙がピタリと両方

      共とりついてしまいましたので、二疋(ひき)のふんばった足がぷるぷるっとけいれんし、
      そのつぎにはとうとう「ポトン、バチャン。」】
41ぷるぷるっ:【二疋
(ひき)のふんばった足がぷるぷるっとけいれんし、そのつぎにはとうとう「ポト
      ン、バチャン。」】
42ポトン、バチャン:【そのつぎにはとうとう「ポトン、バチャン。」】
43ぐうぐう:【するとはお酒に酔っていてみんなぐうぐう睡
(ねむ)っていていくら起こしても起きません
      でした。】
44ぐるぐるぐるぐる:【そこでルラ蛙はまたもとのところへ走って来てまわりをぐるぐるぐるぐるまわ

      って泣きました。】
45パチャパチャパチャパチャ:【パチャパチャパチャパチャ。】
46ぴちゃ:【かすかにぴちゃという音がしました。】

 『蛙のゴム靴』のオノマトペ、これで、おすめえだぁ。まんず、えがっだなす。 スネオ 拝 (^ ^;
                                                    2006.2.5.










 
     
 

   『クラムボンは殺されたよ。』   







 
 


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  (貴重なほんのわずかな読者の方々へ)
目次の掲示板に、おたよりくなさい。「読んだよ。」だけでも嬉しいにゃぁ。
                                   スネオ 拝 (^ ^;
   
 

新編 風の又三郎

次回配本は、第七話『二十六夜』です。    
         
 

注文の多い料理店

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      『クラムボンは死んでしまったよ……。』                                                                           by『やまなし』

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