どうやら運命的な出会いというのは、運命の糸に操られ、知らず知らずのうちに対象に手繰り寄せられながら始まるようです。この「Unsung Heroes」を聴くたびに、そう思えてなりません。
それは文字通り「運命の糸で手繰り寄せられるように」、レコード店のクロスオーバーのコーナーの棚の前に立ち、何の予備知識もなく、何気なくアルバム「Unsung Heroes」を手にした時から始まったのです。勿論クルセイダーズなんて知る由もありません。
そうしてクルセイダーズの数多ある曲の中で最初に聴いたのがこの曲だったのです。
静かにJoe Sampleのキーボードの前奏で始まり、続くサックスとトロンボーンの天を衝くばかりの雄叫びが見事カウンター気味に当時の青臭く萎えたハートを直撃しました。3分余りの短い曲ながら実に鮮烈な印象を残します。何度聴いても昂ぶりを覚えますし、熱くなります。この曲を聴いて何回七転び八起きしたことでしょう。
もしクルセイダーズの曲で最初聞いた曲が、このUnsung Heroesでなかったら、ここまでのめり込むことはなかったろうと思います。今となっては、それほどまでにこの曲は運命的な出会いを感じさせる縁深い曲です。
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