この28年前に発売になった「UNSUNG HEROES」こそは、はじめてクルセイダーズに出会い、のめり込むきっかけとなった絶対忘れられることのできないアルバム。全曲粒揃いでクルセイダーズのダンディーでファンキーなイメージを見事確立した記念すべき正に金字塔ともいうべき佳品。とりわけ印象的なのはなんといってもトップの「UNSUNG HEROES」。ウエイン・ヘンダーソンのこの曲こそは私めにクルセイダーズを宿命的な出会いとまで思いこませるに至った曲。いったいこの「UNSUNG HEROES」を今までに何回聴いたことでしょう。レコードの溝はもはや擦り切れてしまいました。必殺のクルセイダーズ節。あの内藤陳をまねて、「これぞハードボイルドだど」。狂ってしまいます。
B面1曲目「IN THE MIDDLE OF THE RIVER」、コレも良いですよ。切れ味十分。ウエイン・ヘンダーソンのトロンボーンとウイルトン・フェルダーのサックスが危険にからみあい、手に汗にぎるほどスリリングに展開します。音の愚連隊の面目躍如。ジョーサンプルのリリカルなプレイもこれまた良い。
どの曲もドスが効いて、実に黒い。ブラック・ミュージックここにありって感じ。
今回久方振りに聞きなおしてみて、「LET'S BOOGIE」もウイルトンフェルダーの勇壮なプレイとジョーサンプルのリリカルなサウンドが実に良い味をだしてるなと改めて思いましたネ。
そして「NOW I LAY ME DOWN TO SLEEP」。この素敵なクルセイダーズのアルバムの最後を実に感動的に締め括ってくれます。素晴らしい映画を観終わって感動した観客をやすらぎのまどろみへと誘ってくれることでしょう。憎いねこの構成。
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