型紙を取ってつくる 現物からのコピー?製作 ヴィオラ編 U |
冒頭で説明したとおり、今回は型を取ったモデルを参考にして、自分なりにアレンジしたものをつくります。
そのために、型を自分の目的や好みにあった形・デザインに修整。
そのために、タイトルの「コピー」がコピーではなくなってしまいましたこと、ご了承ください。(06'3. 4)
ボディの長さ390mmだったものを、現在愛用しているもの(397mm)とほぼ同じサイズの400mmに、細身だったプロポーションもふっくらと、 安定したプロポーションの、ストラド型にほぼ近いものに変えた。 それが左側のボール紙、アッパー・バウツ、インナー、ローアと、それぞれ 何ミリずつか増やし、よく見比べ自分が納得いくプロポーションに変更。 そのため、何度も消しゴムで消しましたから、少し汚くなっています。 やはり、自分が使うとなると『低弦の魅力』を損ないたくないので、 ボディ容積を少しでも増やす方向にもっていったわけです。 これを、そのまま半割にして切り抜くと、外形のテンプレートになります。 それが手前に置いたボール紙で、すでに切り抜いてあります。 |
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ボール紙といえども外形を切り抜く際、丁寧に切り抜くと、ご覧のように その切り抜いた端からワッシャーを使い、内型のテンプレートがつくれます。 このときのワッシャーの肉厚巾は、エッジの出の部分とリブ材の 板厚を考慮した4mmほどのものを使っています。 丸いワッシャーは外形の丸に対してコロコロとよく回るので、一定幅だけ、内側に、その外形に対してのきれいな平行線を描くことができるのです。 |
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テンプレートができたら、それを21mmのベニヤに写し取り、 切り抜いて内型をつくります。 前回の製作から、100円ショップで買ったホイラーで穴空けをしました。 ただ、前回使って切れなくなっていたので、ダイヤの粉末がついたヤスリで 目立てをし、 さらに、摩擦熱を少なくするため CRC-556を吹き付けて使用。 『馬鹿とハサミは使いよう』なんていわれますが、こんな安物でも使いよう、 ベニヤ程度なら、問題なく、このようにきれいな穴空けができます。 |
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このモデルのリブ巾は、ヴァイオリンのように、33mmの一直線型。 今回は、低音特性も考慮してネック側を32mm、エンドピン側を36mmと、 これも、少し巾を広くもたせ大きめにしました。 それも、切り抜いたボール紙を利用して、ガイドラインにそって 各ブロックの高さを決める図面になります。 |
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ややテーパーを付けてカットしたブロックの接着。 直角定規で底面から正しい直角になるように削るようにする。 |
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貼り付けたそれぞれのブロックは、内型のテンプレートを使って外形をしっかりと描き、直角定規を使って垂直に切り出す。 |
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ブロックの成形がすんだら、リブの取り付けです。 リブは、C部・中央から貼り付けていきます。 ニカワが乾いたら、アッパーとローアを貼るために、 C部の先端を型通りに合わせ、しっかり刻んでおく。 |
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このヴィオラ一台をしっかりつくるために、リブの当て木もつくる必要がある。 紙でカーブの型を取り、そのまま適当なラワン材に転写、シン鋸で切り抜いてクッション材(パンチカーペット)を貼れば当て木のできあがりです。 とりわけ、C部先端にはきっちり貼れるようになっていなければいけません。 |