158回原宿句会
平成14年8月1日
兼題「夕顔・優曇華・ビール」
席題「団扇」
点盛り表は、リンクをどこかに埋め込んであります
ご興味のおありの方はお探しください
東人 ぷくぷくと骨よくしなる団扇かな その下に万のためいき遠花火 地ビールの税金ほどを飲み残す 夕顔や祖母は十九で母を産み 優曇華や姫鏡台に空気孔 千恵子 優曇華や開け閉てきしむ船箪笥 母いまも天津土産の絹団扇 醤油屋の軒に夕顔明りかな 湾深く入りくる波や浜おもと さあ旅へ列車窓辺に缶ビール 希覯子 優曇華や障子に猫の通ひ路 優曇華や霊安室に造花供花 添い寝する母半眼に団扇振る 夕顔や盛塩を置く金田中 ビール干す天上天下唯我独尊 和博 絵団扇の熱風を生み四畳半 夕顔や寡黙な人の誉め言葉 優曇華や天井桟敷の男衆 蛇口より先づお湯の出る極暑かな プリン体多きビールの旨きこと |
利孟 優曇華や釣り落としたる魚のこと もうどうにでもしてと一言熱帯夜 まづビールなどと呟き厨事 藁床の夕顔光もて昏るる 飛びとびに読み解く反古の渋団扇 白美 鍵つ子の夕顔の花と母を待つ 黒旨し煉瓦倉庫のビアテラス コースター指でころがしビアホール 優曇華や産湯つかひし盥桶 海水浴債鬼のごとく児らは急く 筝円 優曇華や数確かめて針仕舞ふ 手を止める団扇に飛びつく猫のゐて 右蝶CD発売 暑き夜の磁気をも制す口跡や 夕顔の花陽を追はず日を待たず のどごしの音大らかに麦酒干す 武甲 酢で締める飯の輝き大団扇 優曇華や宿直室の黄燈下 ペンギンも熊も動かず大暑の日 地ビールの試飲で終はるガイドツアー 夕顔の花浮く棚や風微か |
正
シェイクスピア繙きをれば雷兆す ラーメン屋に名入りの団扇柳橋 優曇華や上野の森の青テント 夕顔やをんなの命はかなくて パブで飲む温き麦酒をちびちびと 翠月 庭の灯に町の灯加へバルコニー 夕顔の白さの沈む夜の底 十個持つボーイ得意気ビアホール 白団扇ちよつと会釈の夕言葉 優曇華や辞典も謎の珍花説 |