第293回四天句会
平成26年1月21日(火)

   

兼題 初め一切 去年今年 蜜柑
席題 七福神詣り
点盛り表は、リンクをどこかに埋め込んであります
ご興味のおありの方はお探しください



深川七福神土鈴
寿老人 布袋 毘沙門天 大黒天 福禄寿 弁財天 恵比寿天



  利孟
七福に詣で蕎麦屋の昼の酒
練炭の底に残り火去年今年
BCCにてをざなりの初メール
買物の道のその先恵方道
みかん買ふ箱のサイズと糖度にて

  比呂志
はとバスで廻る七福詣かな
得意先リストをひろげ事務始め
シンバルの遂のひと打ち去年今年
二三房一気に頬張る蜜柑かな
温もりの胃の腑に落ちて七草粥

  義春
事始め洗ひ晒しの作業服
神様の顔を確認福まいり
瀬戸内の青き島並み蜜柑山
ITの本社玄関松飾り
日めくりの同じ店の名去年今年

  恵一
七福神詣土産を探しつつ
パソコンのスイッチを押す初仕事
去年今年待受画面馬に変へ
冬鴎漁師の長押魚捉え
小料理屋上がりのお茶に蜜柑添ふ

  武甲
福詣り残り一つとなり朱印
富士山を望む鉄橋寒入日
ことさらに声の弾みて競り初め
去年今年妻のデニムの割烹着
蜜柑箱底より開ける品定め

  あやの
包丁の切れ味良くて去年今年
あぶりだし教室中にみかんの香
読初の随筆で知る馬芝居
道草に日の傾きて福詣
客捌けし馬喰横山日脚伸ぶ

  雨竜
輪切りみかんに番いの鳥の寄り来たる
年明けの生みたて卵割りにけり
去年今年振り子時計の刻む音
玄関を跳び出して行く初出勤