第342回四天句会
平成30年2月8日

   
兼題 雪崩 針供養 木の芽(このめ)
席題 風邪

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ご興味のおありの方はお探しください



  利孟
雪崩音しきり黒部の峡埋める
春の風邪封そのままの置き薬
木の芽山歳歳朽ちて父祖の家
針供養己が仕立てし小紋着て
ビート激しきイアホン隠し耳袋

  恵一
風邪の床スマートフォンで聞く落語
佐助の眼刺したる針を供養して
火口湖に落ちて雪崩の水煙
遠き灯や雪に降る雪踏みしめて
フルートを吹けばさざめく木の芽かな

  義春
青天の尾根に轟く遠雪崩
針供養はじめて縫ひしものを着て
復元のまづは石垣銀杏の芽
大雪の自撮りを添付ライン打つ


  武甲
春浅し手動で起こす転轍機
鼻風邪や電話の声のハイトーン
運針に曲がりし針の針供養
巡視隊雪崩の警告ロープ張り
地産材もて新校舎木の芽風

  雨竜
隧道を抜け行く電車木の芽山
節分会空に散りばめ福の豆
針供養足踏みミシン使ふ妻
風邪引いて親子の会話途絶えけり
山小屋の闇を震はせ大名誰

  あやの
テーラーの主が弟子連れ針供養
豆腐屋に湯気の立ち込め木の芽晴
屋根裏に探す絵本や春隣
目薬を待つ間に風邪を貰ひけり
寝たふりで其々の聞く遠雪崩

  比呂志
一つ身を仕掛けし母の針供養
盛り付けし小鉢に箸で添ふ木の芽
静かなる山も怒りの雪崩れかな
農協の種蒔き時のカレンダー