第345回 令和7年12月13日19時 Zoom句会
兼題 虎落笛 数へ日 鍋 十二月
 

  利孟
 虎落笛薄目を開けて眠る猫
 照紅葉己が身映す禊池
 顔見世や取るに難儀の指定席
 数へ日や買ひ出しメモを渡されて
 奮闘の後の独酌鍋奉行
 献杯の長き一言忘年会
 炬燵出す畳の下の角の穴

  ミヨ
☆師走かな目籠にあふる干野菜
☆数へ日や土間になじませ臼と杵
☆軒に吊り干され大根簾かな
○一夜霜油菜畝にひれ伏して
・寒菊の色咲き分けて盛りかな



  ともこ
☆十二月漬物樽に石重ね
○冬紅葉加賀友禅のぼかし染め
○熊鈴を鳴らし登園冬帽子
・虎落笛ブロック塀の飾り穴 
・綿虫や買ひ物帰りの遠回り
・寄せ鍋の野菜とろりと甘み増す
・数へ日の棚に切り絵の七福神

  信子
○土手鍋の土手崩れゆく湯気の中
○数へ日の日差し貪る社鳩
○数へ日やコーヒータイムの小半時
○湯豆腐のくづれほんのり湯のかをり
・連山の空の広がり十二月
・庭畑に転がるバケツ虎落笛
・寄鍋や風宵闇に音立てて

  比呂
○数へ日や賽銭掬ふ神の池
○牡蠣鍋や鍋に秘伝の味噌を塗り
○休診日一覧貼られ年暮れる
・明日の米研ぎ終へ寒夜締めくくる
・手品師のちよと種明かし年忘れ
・貧乏神居座るままに大晦日
 忍び音のやう虎落笛厨船

  美恵子
○音立てて進む秒針虎落笛
・店先に二段に並び鍋の素
・売り出しのサンタ売り子のベル響く
・新旧の暦を重ね十二月
・数へ日や掃除道具のチラシ来て
・大皿の飾り人参子の皿に
 銀杏の葉残さず落ちて冬支度