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結果
話を聞いた時期:2011年1月
結果発表:2011年2月
受賞結果です。
今年は英国、英国関係者を褒め称える年と決まったらしく、そちらの方へ賞がどーっと流れました。
技術畑ではインセプションに流れています。監督が何を狙ったかは位相幾何などをやる人には想像がついたと思います。私もアイディアとしてはいいと思いました。しかし映画という場で実現しようとすると、ちょっと無理があった、あるいはまだ仕事に慣れていないので上手に効果が画面に現われなかったという気がします。あと2、3度この手の作品を作ってからオスカーでも良かったのではないかと思います。あのメメントを作った人なので、こういう思考は何となく分かる気がします。
83回目です。結果発表は2月末。これから1ヶ月あれこれ話題がメディアを賑わしそうですが、なぜか今年は華が無いような印象を受けます。日本の現状を反映してか、今年は日本勢ノミネートされませんでした。サマーウォーズは楽しかったですが。
技術などの賞は省略しました。
作品
今年はこの作品から複数受賞者が出るかと考えているところです。12部門ノミネートされています。
英国王室の歴史物。主人公はエリザベス2世(現女王)のお父さんのジョージ6世。
日本では英国の王室についてはダイアナ妃の話の方が有名で、前世紀の前半の話は忘れられているかも知れません。家族関係は作品を見る前におさらいしておいた方がいいかも知れません。
クイーン・マムと言われて高齢で亡くなった女性もエリザベスという名前で、現女王エリザベス2世のお母さん。
彼女の夫がジョージ6世で、予定外に国王になった人。本来はジョージ6世(皇太子時代: アルバート)の兄エドワード8世(皇太子時代: デビッド)が国王の予定だったのですが、第二次世界大戦が近づく頃、エドワードが親独派の女性と結婚したがったので、短期間独身で王になった後、国王の地位を弟に譲りました。
公務が色々あるとは言え、国王と国王の弟では役割ががらりと違い、ジョージ6世は負担が重くなり、それだけでも大変なのに、人前で話をすることが苦手だったため(特定の発音が苦手)、急遽何とかしなければということに。即位前からいい医者を知っていたのですが、公になると身分の問題が生じるため、王族御用達の医者につけと言われ、さて、困った・・・という物語。
後記: ソーシャル・ネットワークかなとも思いましたが、力関係からこちらの方がやや有利かと思っていました。
実在の登山家アーロン・ラルストンがトラブった127時間の物語。ボイルの解釈ではアクション映画だそうです。
白鳥の湖の主演をめぐるバレーの舞台裏を描いたスリラー。 日本のアニメ、パーフェクト・ブルーが参考になるようです。
2人のボクサー、ミッキー・ウォードとディッキー・エクルンドの伝記。
ウォールバーグはちょっと不運。俳優のノミネートでハビエル・バルデムに押し出されています。
制作に関わったらしく、作品賞でノミネートされていますが、今年は多分英国王のスピーチかソーシャル・ネットワークに持って行かれるでしょう。
とは言うもののただ単にお金を出して制作に名を連ねたのではなく、積極的に人選他に関わっています。
収益はかなり良かったようですが、ノーラン作品としてはちょっと弱いです。
元々のアイディアはノーランらしく、うまく行けばキューブやメメント風の楽しい作品になったと思いますが、画面のメリハリのつけ方が良くなかった(ついていなかった)ように思います。
婚姻関係の混乱をテーマにした作品。フランスは正式結婚をしないことが半ば習慣化しているそうです。ドイツでは今でも結婚をする人は多いですが、すぐ別れてしまう人も多いです。なので、伝統的な男女の結婚でも両親がそろっている例が少なくなっています。加えてベルリンはゲイの人が人口の何割とか言われる町で、ゲイやレズビアン・カップルも
珍しくありません。過去の関係で既に子供がいるなら話はわりと簡単ですが、新たに子供を欲しがると、話はややこしくなります。
その上ドイツで見かけたレズビアン・カップルは女性2人の間で男女の役割分担があり、それが何と伝統的な男女関係とそっくり。片方が働き、もう1人には伝統的な女性の役割を求めるケースがあります。「これじゃ彼女たちが嫌った男女関係に逆戻りじゃないか・・・」と思う場面を何度か見たことがあります。
この作品まだ見ていないのですが、ベニングの写真を見ると、上手に役になり切っているように思えます。
8部門でノミネート。監督はこの種の賞とは無縁。
いんちき伝記物。マーク・ザッカーバーグ、ショーン・パーカーによると内容は全部いんちきだそうです。
それでもフェースブックが国の政権を倒すほどの力を持っていることを考えると、何かしらの賞は行くかも知れません。
彼女に振られた青年が奮起してお見合いサイトを作ったら大ヒット・・・と言うと始めと終わりだけ言った事になります。間には醜いエピソードも。
後記: 世界が今まさにフェースブックで動いている中、オスカーをあまりたくさんあげると露骨だと思ったのでしょうか。
3D だそうで、私は見る前からリタイア。ストーリをサイトで読むと良さそうに思えるので残念。制作にはかなりの紆余曲折があったそうです。
トイ・ストーリー (1) はアカデミー特別業績賞を受賞しています。
勇気ある追跡のリメイク西部劇。
牧場主の14歳になる娘が父親の敵討ちの旅に。犯人は父親の雇い人。子供の身ながら大酒飲みの保安官を雇い、インディアン保護地区に逃げ込んだ犯人を追って・・・。役名も変えずかなりジョン・ウェインの作品に近いリメイク。ジェフ・ブリッジス=ジョン・ウェイン、ヘイリー・スタインフェルド=キム・ダービー、そして何とマット・デイモンの役はグレン・キャンベル。確か君は歌手ではなかったか・・・。
ローズ・イン・タイドランド と似た展開の物語。親が子供を放棄した状態から始まり(母親は病弱)、子供の肩に大きな負担がかかる話。ミステリー仕立て。
ゴールデン・グローブで挙がった作品は全てカバー。オスカー作品賞のノミネーションは今年も大盤振る舞いなので、グローブで外れた作品も加わっています。
主演男優
後記: 作品賞が当たれば、こちらもと思っていたらやはり。
後記の後記: 私は見ていないのですが、ファースは去年オスカーに値する作品に出ていたとの話があります。かつてのキッドマンのようにその年全力を尽くして作品を撮ったのに無視されて、次の年に遅ればせながらというケースのようです。
やくざにも家族があり、病気にもなるという話。
この人のおかげでノミネートから落ちてしまった人が何人かいます。
ジョン・ウェインの役だったんでしょうか。
彼はぱっとしない青年の役にぴったりなのですが、ソーシャル・ネットワークではそういう役のようです。少なくとも当時の彼女からは肘鉄を食らっています。
インディアナ・ジョーンズのシャイア・ラブーフも候補だったそうですが、ダメ男ならアイゼンバーグの方がいいかも知れません。
元々はキリアン・マーフィーで考えられた企画。他の候補はライアン・ゴズリング
今年はファースト・ネームに J の字がつくとノミネートされるようです。受賞はコリン・ファースではないかと思いますが。
主演女優
ポートマンもおめでたのようです。レオンから数えるともう長いキャリア。
後記: ま、今年が彼女に取っては最後のチャンスかと思っていたので順当。
後記の後記: 彼女はやはり別格扱いされていますねえ。キッドマンでさえ気合を入れて作った作品では受賞できず、次の年にやたら地味な作品で受賞。コリン・ファースも。そんな中で、彼女だけは去年気合を入れて、すぐその次の年のオスカーを受賞。子供もできたことだし、これから2、3年は子育て休暇ですか。
キッドマンは今年おめでた。つい最近4子目を授かりました。養子2人、実子2人で、今回は他所の人の助けを借りたようです。ま、そんなわけでオスカーが来ても、来なくてもおめでたい。それにしても生活臭の無い女優ですねえ。
監督
テレビ版のエリザベス1世 愛と陰謀の王宮で王室の話は勉強済み。
後記: 受賞の連鎖反応を起こしています。
彼はザ・ファイターの監督を始めようとしたところで他の仕事が入り降りましたが、裏方で仕事は続けたようです。
ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 のリメイクを製作中。
ウォールバーグはマルティン・スコシージを監督にと考えたようですが、スコシージに振られ、ラッセルに決定。そうしたらなぜかオスカーの候補に。直前まで監督を引き受けようとしていたダーレン・アロノフスキー(ブラック・スワン)は他の仕事が入り降りました。
ゴールデン・グローブと8割一致。
助演男優
この役はブラッド・ピットが降りて、ベイルに。するとオスカーにノミネート。相方のウォールバーグは主演男優賞にハビエル・バルデムが飛び込んで来たので落選。とは言うものの自分が制作した作品がいくつかノミネートされているので、喜んではいるでしょう。
後記: ベイルはちょっと意外でした。今年は英国関係者を褒め称える年に決まったのでしょうか。
見ましたが、力作です。特にジェレミー・レナーは怖い。ザ・タウンはもう少しノミネートされてもいい作品です。
助演女優
脚本
後記: 受賞連鎖まだ続く。
弟は参加していないのでしょうか。
脚色
後記: フェイス・ブックの影響の大きさを考えると受賞数が少ないのがちょっと驚き。
長編アニメ
短編アニメ
外国語映画
ギリシャは映画なんぞ作っている余裕あるんだろうか。
撮影
美術
衣装
音響
編集
音響編集
視覚効果
メイクアップ
音楽(オリジナル・ソング)
音楽(作曲)
短篇
ドキュメンタリー(短篇)
ドキュメンタリー
アカデミー名誉賞
アービング・G・タルバーグ賞 (プロデューサーに贈られる賞)
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