文豪ミニ7RXのインクリボン巻取りボビン修復について(Sep 11. 2008)
1991年頃から愛用しているNEC文豪ミニ7RX(ワープロ)がある。自作のSCSIボードを組込み外部にHDDやMOドライブを接続しデータ保存をはじめブートも可能にしている。それらは、かつての国民機PC-9801/9821によるWindows機とドライブ共有し、ネットワーク上のDOS/V_Windows機から直接読みに行ける。殆ど趣味の世界だが、この環境は未だに手放せない。
前置きが長くなったが、文豪ミニ7RXもこれだけ年数が経つとメカがいかれてくる。プリンタの巻取りボビンはその代表だ。フックが変質・破損しボビンが飛び出してくる。乗せておくだけなら何とかなるのだが、巻取りで力が掛かると浮き上がりリボンが巻取れなく。さらには、紙に張付きリボンがダメになる。最初は訳が分からず、ボビンの分解修理を何十回もやった。さすがにウンザリで抜本的な対策を施す事になった。
巻取りボビンを固定する
作業は極めて簡単である。オリジナルは巻取りボビンの下部が台座にフックに引っかかり固定されている。ところが経年変化でフックが変質して欠けるケースが散見される。NECでは当初よりこの現象を確認し、巻取りボビンが飛び出さないビス止め方式のボビンを途中から供給していた。
過去に2回この新タイプの巻取りボビンに交換した事があった。現在使用しているミニ7RXはオリジナルのタイプである。既に補修部品は供給停止宣言がなされているので、自力で対策するしか手がない。しかし何て事はない。飛び出したボヒンを程よき長さの2mmΦビスで締め込むだけである。
ボビンは白ナイロンシャフトに差し込むのだが、このシャフトは円筒型で先端の数mmが空洞になっている。ここを利用してボヒンを貫通させたビスて締め付ける。余り強く締めると巻取りが固くなるので指でストレス無く回せる程度にしておく。
写真左は2mmΦx5mmのビスで巻取りボビンを固定した様子(手前)。念のため問題の無かった供給側ボビンも同様の処理を行なった(奥)。これで試し印刷をすると見事に復活となった。
巻取りボビンの補修部品はこんなもの
写真右は2003年2月にNECフィールディングから購入した文豪ミニ7RX用の巻取りボビン(左)と、壊れたオリジナルの巻取りボビン(右・・・外見では不良と分からない)。左は今回の修復と同じ様な処理が行なわれている。
袋のシールに部品コード:079-W0-0024、和名:マキトリボビンユニット(カイ)とある。「カイ」と言うのは改良品の意味に思える。部品はボビンだけではなく台座やギアも附属していた。実はこのとき購入したモノの一つが仕舞い込んで見つからないため今回の自力修復となった。
修理停止宣言をして10年近く経つのに未だに文豪ユーザーは多い。リボンによる印刷を諦めていた方の朗報になれば幸いである。
大した作業じゃないから最初からこのようにして欲しかったと思うが、10年以上も使うユーザーが特異なのだろうか。しかし途中から改良版を出していると言う事は、相当数の苦情がメーカーに上がったのだろうと想像もする。
オーナーは自作機器のレタリングにこの文豪ミニ7RXのリボンプリンタを20年近く愛用している。半透明の粘着シートにプリントアウトすると容易には剥がれず見た目もグッドである。これも手放せない理由の一つである。
文豪ミニ7RX関連情報
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