玉台新詠玉臺新詠近代呉歌冬歌詩詞世界　碇豊長の詩詞：漢詩 yutaixinyong

近代呉歌　冬歌

　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

淵冰厚三尺，
素雪覆千里。
我心如松柏，
君心復何似。

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近代呉歌冬歌

淵冰(ゑんひょう)　厚さ三尺，
素雪( そせつ)　千里を覆(おほ)ふ。
我が心は　松柏(しょうはく)の如し，
君が心は　復(ま)た何にか似たる。
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◎　私感訳註：

※近代呉歌：江南の民歌。　・近代呉歌：南京地方、江南の民間の歌。

※淵氷厚三尺：水を深くたたえている淵（ふち）の氷の厚さは七十四センチメートルほどあり。　・淵：ふち。水を深くたたえている所。　・三尺：７３．５cm。　一尺＝２４．５cm。

※素雪覆千里：白い雪が遥か彼方まで覆（おお）っている。　・素雪：白い雪。　・覆：おおう。

※我心如松柏：わたしの心は、（冬の寒さに耐える）松や柏（かしわ）のように（節操が堅い）のだが。　・松柏：マツとコノテガシワ。共に常緑樹であり、節操の堅いことを謂う。

※君心復何似：あなたの心は、何に似ているのだろうか。　・復：また。リズムを整える働きをする。

◎　構成について

韻式は「ａａ」。韻脚は「里似」で、平水韻でいえば上声四紙。次の平仄はこの作品のもの。

○○●○●，
●●●○●。（韻）
●○○○●，
○○●○●。（韻）