今までのワールド工芸の蒸機のほとんどはテンダードライブなので、中身の入っていない空っぽのテンダーを作る機会はめったにありませんでした。キ620のテンダー(=D50)ぐらいだったでしょうか。
テンダーを壊さないように保護用のスポンジから取り出して、片側2箇所のハンダ穴からハンダを流し、内張りを固定します。 外板は薄いので、コテを押し付けると歪んでしまいます。 |
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床の2箇所のステー(B-2、B-3)をハンダ付けします。 しかし汚い流し方です…。 |
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側板の内張りの傾斜に合わせて、B-12を曲げておきます。 | |
炭庫覆いB-10を折り曲げて箱にします。 左右の側板は、外側に180度折り重ねて、横じまの模様が表に来るようにします。 |
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組み立てるとこのようになります。 私は折り返しの断面だけをハンダ付けしました。 |
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B-12に取り付け、水タンク蓋もハンダ付けします。 まだテンダー本体に固定してはいけません。 |
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後方の手すりとカプラー解放テコを先にハンダ付けします。 手すりの足は短めに切っておいたほうが、ハンダ付けも楽ですし、あとで削り落とすのも楽です。 ライトはここで取り付けてもよいですが、あとからでも大丈夫です。 |
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手すりの足は内側からヤスリで削って平らにしておきます。 特に赤丸で囲ったあたりは、B-12が当たる部分です。 |
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前方側面の手すりも取り付け、同じように内側の足を削っておきます。 ここまで来たら、上物のB-12を固定しても大丈夫です。 固定せずにはめ込むだけでもよいのでしょうが、側板を補強するものがあまりないので、私は固定してしまいました。 |
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次は下廻りです。 細長いC-2を折り曲げてフレームの形を作り、軸受けとステップを外側に180度折り返します。 |
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今度はステップの下段と軸箱の部分を、上に折り曲げます。 ステップは90度、軸箱は180度曲げます。 |
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さらに軸箱先端を下に折り曲げて重ね、要所をハンダで固定します。 この畳み技はワールド工芸の大特徴です。 |
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組み立てたC-2を、床板B-11に取り付けますが、床板には上下があるので注意します。 フチに片側3箇所ずつの小さいヘコミがあるほうが、テンダーの上側になります。 |
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前方の軸受けB-5、後方台車の枕B-4、カプラー取り付け座B-7をハンダ付けします。 また、上側(写真では下側)の前方に、B-1を取り付けます。 |
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床板の上側に出た部品の足とハンダをきれいに削り取ります。 B-1の後方のすき間に、テンダー上物の先端(B-2)を差し込み、後方2本のネジで固定することになります。 テンダーの上下はハンダ付けしません(ハンダ付けしても別段支障はないように思えますが)。 |
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2軸台車を折り曲げて組み立てます。 C-5部品を見ただけでは、何の部品なのかよくわからないかもしれません。 青線の部分で、台車枠を下側に90度折り曲げます。 |
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次に青線の位置で上側に180度折り曲げ、2枚重ねにします。 | |
今度は青線の位置で軸箱を下側に180度折り曲げます。 | |
写真のように、軸箱はあと2回折り返します。 このあとぴったり折り重ね、要所をハンダで固定します。 |
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ピボット車輪が3軸ついているのですが、ピボット軸の先端は3軸とも切り取ってしまいます。 切断するときにとがった先が飛んでいかないように注意しないと、目に当たったり、切りくずを踏んだりすると大変です。 |
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先ほど折り曲げた台車枠に、軸受けB-9を折り曲げてハンダ付けし、車輪を置きます。 このあたりの組み立ては、最終的には塗装後に行います。 |
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こんな構成になります。 後部台車は中央をネジ止めしますが、先に取り付けてしまうと上廻りを固定できなくなります。 |
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先に上回りの先端(B-2)を、床板前方B-1に差し込み、矢印の2箇所をネジ止めします。 このあと台車を取り付けます。 |
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テンダーは完成です。テンダーの組み立てにかかった時間は2時間くらいで、難しいところはありませんでした。 | |
さて、後回しにしていた機関車前方の斜めのステーを取り付けます。煙室側はハンダ付けしますが、前方はハンダ付けしてはいけません。下廻りと分離できなくなるからです。 ステーの煙室側は内側からハンダ付けしようと思ったのですが、ハンダごてが入らなかったので、表からハンダ付けしました。 |
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やっと形になりました。組み立てを始めてからここまで、のべ12時間くらいでした。 なお、ぶっ通しでやっているわけではなく、他の作例と同じように2時間ごとにいったん道具を片付けて、区切りをつけています。 これから塗装です。 |
無事に走りましたが、なぜかステー前方がデッキに接触していると、ショートしてしまいます。
電気的には、デッキと上廻りは同じ極性なので、ショートするはずがないと思うのです。
一体何が…。