Nゲージ蒸気機関車>蒸機の工作>日車Cタンクの組み立て(トーマモデルワークス)
動輪をフレームに取り付け、ドライブシャフトと合体します。
動輪は輪心とギヤ軸が組み立て済みになっており、90度の位相差も作られています。スポークも抜けています。
面倒な組み立て調整の必要がなく、このまま使えます。
さて、片側のタイヤが絶縁されています。タイヤと輪心の間に絶縁材が入っていて、通電しないようになっているということです。
絶縁側を車体左側に揃える必要がありますが、どちらが絶縁されているのか目視ではわかりません。
説明書にはあっさり「通電させて確認し」とありますので、テスターをお持ちならテスターで調べるのが簡単です。
テスターを抵抗レンジ(Ωのどれか)にし、テスター棒の一方をタイヤに、もう一方を輪心か車軸に接触させます。
(古い安物のアナログテスターです)
大きく針が0に向かって振れたら、抵抗がない…つまり通電しているということになるので、そちらは通電側です。
絶縁側であれば、針は∞を指したまま、まったく動きません。絶縁側がわかったので、目印に小さく切ったテープを貼っておきました。
テスターがないときは、レールの上に動輪を置いて通電し、Nゲージ用の電球やモーターをタイヤと輪心(または車軸)に接触させてみます。電球が光らなければ(あるいはモーターが回らなければ)両者は同じ電位ですから通電側となり、光れば絶縁側ということになります。
でも、Nゲージの通電を調べるだけなら簡単なテスターで十分ですし、びっくりするほど安く売られています。
動輪をフレームの軸受けに置いて、軽く回るかを確認しておきました(ひっくり返してレールに乗せると、軽く転がるはずです)。
軸受けには塗料?が付いているので、最初車軸とフレームは絶縁されていますが、そのうち真鍮がむき出しになってフレームに通電されます。これは特に問題ありません。
サイドロッドを用意します。
各ロッドピンの穴の上に、小さい突起(油壷)が付いているほうが上になります。
平ヤスリの上に置いて軽く擦り、裏側の引っかかりがないようにしておきました。このへんはワールド工芸等のキットと同じかと思います。
サイドロッドは、ネジ式ロッドピンで動輪に取り付けます。
長い2本が第2動輪用で、短い4本が第1・第3動輪です。これらには予備はなく、なくしてしまうとそこで詰みますので取り扱いには厳重な注意が必要です。
なお付属の動輪は第1〜第3まですべて同じもので、区別はありません。
サイドロッドの穴に所定のロッドピンを通し、動輪にネジ留めしました。
最初は重ねた指先で軽くねじ込むようにし、そのあとドライバーで留めました。両面テープなども利用して、誤って飛ばしたりしないように注意するのがよいと思います。
第1・第3動輪を、短いロッドピンで固定したところです。
なお、第2動輪も、長いロッドピンで留めておいたほうがよいように思います。あとでメインロッドを取り付けるときに一度外しますが、それまでは付けておいたほうが、絶縁側が入れ替わる心配もありませんし、ウォームの位置合わせも楽です。
サイドロッドを付けた動輪を、フレームの軸受けに置きました。
車輪を落とさないようにひっくり返してレールに乗せ、転がしてみます。軽く回るはずです。
動輪が外れないように、フレームの底に動輪押さえ板を留めます。これは記載がありませんがA10部品です。
穴の位置が合うよう、前後を確かめて動輪押さえ板を置き、1箇所のネジで留めました。
なお前方の穴には、ここではまだネジが効きません。あとでドライブシャフトを取り付ける時に、前方の軸受け(A2)のネジ穴に留めます。
動輪押さえを付けると、転がらなくなってしまいました(笑)。
指で回すと、摩擦を感じます。どうも軸受けが微妙に浅く、動輪押さえ板が車軸に軽く当たっているようです。本当に微妙です。
今の段階で軸受けを削るのは危険なので(車軸が上に上がって、ウォームとの噛み合わせが固くなったり、軸受けが不ぞろいになって安定走行しなくなったりする)、 とりあえず、スペーサーとしてマスキングテープを貼り、少し動輪押さえ板を浮かせておきました。これで軽く転がるので、組み立てを続けられます。
↓
組み立てを続けてテスト走行などが始まると、そのうち車軸の塗料が剥がれたりすり減ったりして、テープをはがしても軽く回るようになりました。
このへんでようやく、第2動輪もロッドピンで留めました。転がり具合には変化ありません。
ドライブシャフト(まだ前方2箇所のウォームは接着していない)を、フレームにはめました。
前後の軸受け(A1・A2)の左右のツメを、フレームの取り付け位置にある短い溝に引っ掛けるようにします。
このとき、ウォームの山と、動輪ギヤの山がぶつかったりしたので、少しウォームを回しながらずらして、噛み合わせながら差し込みました。
フレームの底の穴から、ドライブシャフトの軸受けA1・A2をネジ留めしました。
このとき、あらかじめA1・A2の底は平らにヤスって、ネジ切りのバリを取り除いておきました。これらがあまり浮くと、2個の平ギヤの位置が高くなり、あとでモーターとの噛み合わせが固くなって具合が悪くなりそうです。
たぶんここは結構大事なのですが、前方2つのウォームの位置を調整しました。
動輪の向きを揃えた上で、ウォームを左右に回しつつ前後に動かし、動輪のギヤとうまく噛み合う位置にしました。
一見、前後の位置がうまく合っているようでも、動輪の歯車と前に強く当たっているのか、後ろに強く当たっているのか、など不安材料はあります。
ある程度、ウォームとシャフトは緩めにし、軽くスカスカ動くようにしておいたほうが、合わせやすかったかもしれません。
一番前のウォームは、上廻りと干渉しにくくするため、少し後方へずらして接着するよう指示があります。一応、写真の位置で当たりはしませんでした(上廻りと下廻りの干渉は最後まで一度もありませんでした)。
位置を決めたら、それぞれのウォームの片側に、嫌気性接着剤を付けてシャフトに固定しました。以後、動輪側を回して転がすことはできなくなります。
ウォームの位置が決まったので、一度ドライブシャフトを外し、前方の余分なシャフトをぎりぎりの位置でカットしておきました。
ペンチで簡単に切れました。ウォーム側はウォームとツライチになるよう、軽くヤスりました。
再びドライブシャフトを取り付けました。
後ろの平ギヤ(中)を指で回して、動輪が少しずつ回るかを確認します。
まだ、大丈夫です(笑)。
フレームの上部を閉じるA5部品を組み立てました。
先端のベロを180度山折りして重ねました。後ろの穴にはM1.4タップを立てました。このネジ穴は、カプラーをネジ留めする穴です。
前後2つ分を作りました。
折り返したベロの部分は、瞬間接着剤で固定しておきました。
組み立てたA5部品を、フレームの前後に取り付けました。
ベロ側が車体の内側・上側を向きます。
説明書のとおり、左右片側を下から引っ掛け、もう一方も下から持ち上げるようにすると、簡単にはまりました。
このあと、左右をフレームに密着させて、瞬間接着剤で固定しました。
できあがった下廻り動輪とドライブシャフト部です。
ここまでは前座です。これからモーターの取り付けや集電板取り付けとなり、徐々にハマっていきます。