Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye




 
 
              
       雜感

                       伊形靈雨

獨立南山樹,
喬喬凌雲霄。
烈風無時休,
蕭索碎枝條。
由來松柏質,
難成楊柳姿。
豈不慕纖麗,
峻節竟難移。



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雜感 

獨立す  南山の樹,
喬喬
(けうけう)として  雲霄(うんせう)を 凌(しの)ぐ。
烈風  時として 休む 無く,
蕭索
(せうさく)  枝條(しでう)を 碎く。
由來  松柏
(しょうはく)の質,
(な)し難(がた)し  楊柳(やうりう)の姿。
(あに)  纖麗(せんれい)を 慕はざらんや,
峻節
(しゅんせつ)  竟(つひ)に 移し難し。

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◎ 私感註釈

※伊形霊雨:江戸時代中期の儒者、詩人。延享二年(1745年)〜天明七年(1787年)。名は質。字は大素。通称は荘助。霊雨は号になる。肥後 (現・熊本県) の人。

※雜感:種々さまざまな感想。雄々しく聳える樹木と、嫋々とした木とを比較し、それぞれの良さを認めながらも、益荒男(ますらお)ぶりから脱却できないことを詠う。実際には何を指していたのかは不明。もし、男女関係を謂うのであれば、「男とは、つらいものだ。軽々に『貴女が好きだ』とは言えないから。」にでもなろうか。

※獨立南山樹:南の山に、一本だけ木が聳え立っている。 ・獨立:一本だけ立っている(樹木)。晉・陶潛の『飮酒二十首』其八「松在東園,衆草沒其姿。凝霜殄異類,卓然見高枝。連林人不覺,
獨樹衆乃奇。提壺撫寒柯,遠望時復爲。吾生夢幻間,何事紲塵羈。」  ・南山:南の山。陶潜『飮酒二十首』其五「結廬在人境,而無車馬喧。問君何能爾,心遠地自偏。采菊東籬下,悠然見南山。山氣日夕佳,飛鳥相與還。此中有眞意,欲辨已忘言。」同、『雜詩十二首』其七の「日月不肯遲,四時相催迫。寒風拂枯條,落葉掩長陌。弱質與運頽,玄鬢早已白。素標插人頭,前途漸就窄。家爲逆旅舍,我如當去客。去去欲何之,南山有舊宅。」では、廬山のこと。唐・王維の『送別』「下馬飮君酒,問君何所之。君言不得意,歸臥南山。但去莫復問,白雲無盡時」では、終南山のこと。

※喬喬凌雲霄:高く聳え立って、大空を越える(かのようである)。 ・喬喬:〔けうけう;qiao2qiao2○○〕高く聳え立つ。 ・凌:〔りょう;ling2○〕しのぐ。越える。おかす。 ・雲霄:〔うんせう;yun2xiao1○○〕大空。

※烈風無時休:強く吹く風が片時もやむことがなく。 ・烈風:〔れつぷ(ふ)う;lie4feng1●○〕激しい風。強く吹く風。 ・無時:…するときがない。いつもずっと。 ・休:やすむ。やむ。

※蕭索碎枝條:もの寂しげに枝に打ちつけている。 ・蕭索:〔せうさく;xiao1suo3○●〕もの寂しいさま。=蕭条。 ・碎:苦しめる。くだく。くじく。 ・枝條:枝。

※由來松柏質:もともと、松や柏のように節操が堅い性質であって。 ・由來:元来。もともと。昔から。また、ことの起こり。いわれ。来歴。ここは、前者の意。 ・松柏:〔しょうはく;song1bai3○●〕マツとコノテガシワ。常緑樹で、冬にも緑であることから人の節操の堅さをいう。『論語』子罕篇の「歳寒,然後知松柏之後凋也。」に拠る。なお、やや異なった意味で、墓場に植える松やコノテガシワのような長えにあるものとして、東晉・陶潛の『擬古九首』其四「迢迢百尺樓,分明望四荒。暮作歸雲宅,朝爲飛鳥堂。山河滿目中,平原獨茫茫。古時功名士,慷慨爭此場。一旦百歳後,相與還北松柏爲人伐,高墳互低昂。頽基無遺主,遊魂在何方。榮華誠足貴,亦復可憐傷。」 『古詩十九首之十四』の「去者日以疎,來者日以親。出郭門直視,但見丘與墳。古墓犁爲田,松柏摧爲薪。白楊多悲風,蕭蕭愁殺人。思還故里閭,欲歸道無因。」や、陶淵明『諸人共游周家墓柏下』「今日天氣佳,清吹與鳴彈。感彼柏下人」を踏まえている。後世、唐の劉希夷が『白頭吟』「洛陽城東桃李花,飛來飛去落誰家。洛陽女兒惜顏色,行逢落花長歎息。今年花落顏色改,明年花開復誰在。已見松柏摧爲薪,更聞桑田變成海。」 と、人の生命の規矩を超越した存在としてよく使われる。 ・質:気質。性質。物の本体。本質。根本。生まれながらに備えている性格。

※難成楊柳姿:(なかなか)楊柳のような(風にたなびく)様子をしがたいものである。 ・難成:…とするのがむつかしい。 ・楊柳:〔やうりゅう;yang2liu3○●〕ヤナギ類の総称で、「楊」は、カワヤナギ。ネコヤナギ。「柳」は、シダレヤナギ。

※豈不慕纖麗:ほっそりとして美しい(姿を)慕わないでおれようか。 ・豈不:〔qi3bu4●●〕何と…ではないか。二重否定で、強調になる。あに……ざらんや。 ・慕:したう。 ・纖麗:〔せんれい;xian1li4○●〕ほっそりとして美しい。

※峻節竟難移:(しかしながら)厳(おごそ)かな態度は、なかなか変えにくいものである。 ・峻節:〔しゅんせつ;jun4jie2●●〕厳(きび)しい節度。きっぱりとした節度。 ・竟:〔きゃう;jing4●〕ついに。とうとう。終わる。 ・難移:変えにくい。変えがたい。動かし難い。




◎ 構成について

韻式は「AABB」。韻脚は「霄條 姿移」で、平水韻下平二蕭と上平四支。次の平仄はこの作品のもの。

●●○○●,
○○○○○。(A韻)
●○○○○,
○●●○○。(A韻)
○○○●●,
○○○●○。(B韻)
●●●○●,
●●●○○。(B韻)

平成18.3. 9
      3.10
      3.11完
平成27.3. 1補



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