賦物千韻「アジアン千句」の巻(4/5)
0601 ITの革命成して栄えんと 無耶
0602 宰相もまず一本指で 真由
0603 マイレージ韓国持って損はなし 筑前
0604 焼き肉屋から届く広告 鶴鳴
0605 ヨーデルで食べ放題を称えましょう みど
0606 三千円で四時間勝負 筑前
0607 飽食の国に吐きつづける娘 野猿
0608 タコ、エビ、カニは食っちゃならねえ 鶴鳴
0609 そぅるなる韓屋のおかみ旧知にて 無耶
0610 のどかに響く"いぇー"の語尾音 宗海
0611 ゴーヤには本場のSPAMがよく合うぜ みど
0612 妖怪キジムナー好きなウコン茶 無耶
0613 慈悲慈愛阿耨多羅三藐三菩提 海砂
0614 シャング・リ・ラまでたどり着けるか 真由
0615 まどろめば阿Qの夢は花の中 無耶
0616 辛亥革命落ちゆくは溥儀 海砂
0617 薄墨の七言絶句賜りて 無耶
0618 凛々しき眉の女官絵姿 みど
0619 ラーメンに入れて美味しいナンプラー 鶴鳴
0620 リバウンドせずカルマ消したい 梨乃
0621 名を変えて信仰集団さまよいて みど
0622 ゴキは南の島でのびのび 唐辛子
0623 ブリっ子はわたしもバリよと留守のふり 無耶
0624 養殖ハマチ人面魚化する 蘭石
0625 にっぽんは退化しているかもしれず 野猿
0626 プレート押して土俵際まで 縄文
0627 短観でゼロ金利策延長し 鶴鳴
0628 それはそうとて屋台でビール 梨乃
0629 猫缶も犬缶もみなタイ製で 無耶
0630 鯛が入っているわけないか 海砂
0631 浜網は小蝦にまじる廃棄物 宗海
0632 伝票かえて通す税関 真由
0633 この時計どこでお買いになりました 宗海
0634 贋物好きのコレクターです 無耶
0635 頼朝卿十五の砌の古ライカ 海砂
0636 亀型墓にお宝の山 無耶
0637 出生は木の股にあらず卵なり 宗海
0638 孝行息子にマッコリの滝 海砂
0639 攪拌の小指舐めるが作法にて 宗海
0640 魔女はソウルの空に飛びかい みど
0641 黒猫が通って下駄の鼻緒切れ 真由
0642 店前に盛る豚足の山 宗海
0643 瞑りてイスラム僧が駆け抜ける 海砂
0644 ベリーダンスにくねる太腰 宗海
0645 パトロンは自家用ジャンボの石油王 真由
0646 ヴィラの一泊50万円 宗海
0647 亡命のイメルダ夫人靴忘れ 無耶
0648 ピナツボ火山どんと噴上げ 海砂
0649 北極の氷も溶けて押し寄せる 無耶
0650 海抜ゼロの墨田江東 海砂
0651 空襲の記憶次第に風化して 宗海
0652 ガラスの兎どこへいったか 無耶
0653 夏休み絵日記だけが白いまま ロコ
0654 のってみたいなピカチュウジェット 梨乃
0655 固まった蕎麦がちんまり機内食 みど
0656 北海道に野猿旅立つ 鶴鳴
0657 草原の涼しさ思う猛暑の夏 ロコ
0658 時を止めたい連衆全員 閑幽
0659 台湾じゃ猫のいぬ間にペリカンが 筑前
0660 龍の気配がヤマトうかがい 梨乃
0661 ジパングの若者みんな冒険者 鶴鳴
0662 部屋から出ない僕も慎吾も 野猿
0663 かたんことん鶴の折る布上物で みど
0664 勘弁してねお代官さま 梨乃
0665 ダミアンの母は米沢和牛とか 鶴鳴
0666 私の詩集買ってください 野猿
0667 青僧の雑巾がけの頸繊き 海砂
0668 なむさんだーとおでこぐるぐる 真由
0669 屏風から雀飛んだり虎出たり 無耶
0670 寒山泣かす拾得の棒 海砂
0671 ゴドー待つアジア演劇祭の夜 無耶
0672 靴の匂いがやけに気になる みど
0673 鷹勝って黒字を見込む会社あり 筑前
0674 ラーメン屋台俗物の群 鶴鳴
0675 この秋のトレンドいまだに手が出ない 梨乃
0676 菊花茶飲ませて皆にひんしゅく 坊主
0677 三歳馬のちの三冠王となれ 野猿
0678 サラブレッドのDNA検査 みど
0679 かの国も亜州と聞き染めイスラエル 野幸
0680 ラビの法衣の裾にかぎ裂き 海砂
0681 清涼(kosher)と書かれた肉を食べなさい 無耶
0682 道路工事の出稼ぎに行く みど
0683 妙案の言ひだし兵衛が人柱 宗海
0684 北京原人いまはいずこに 梨乃
0685 屋台ではさそり・ゴキブリあるそうで 坊主
0686 ラピスラズリの魔よけ飲み込む みど
0687 肝心のハムラビ法典見損なう 海砂
0688 目には目をってウィンクのこと? 無耶
0689 歯には歯をその接吻のすごいこと 海砂
0690 餃子ニンニクキムチお新香 宗海
0691 めでたくも中韓日の揃ひ踏み 無耶
0692 一発変換漢語ハングル 海砂
0693 かにかくに母音少なき国言葉 宗海
0694 守礼にかかる強国の罠 真由
0695 提督は無為がよろしい平八郎 海砂
0696 鼓腹撃壌食っちゃまた寝る 宗海
0697 おほぞらが堕ちてくる夢ばかり見て 野猿
0698 李下に冠正さない人 鶴鳴
0699 君子ゆゑ無数の顔に豹変す 野猿
0700 天空渡る雷神の声 梨乃
0701 風吹けばレンタルビデオ儲かりて ロコ
0702 おせんキャラメル最中のアイス みど
0703 乱数が消えて平和になるらしい 筑前
0704 消化試合の野球を思う 筑前
0705 マジックの1より7が素晴らしい 梨乃
0706 にわか国粋主義者あふるる 野猿
0707 我こそは女王陛下の間諜だ 鶴鳴
0708 フランス租界に猫足の椅子 蘭石
0709 ゆらゆらと夢におぼるる阿片窟 みど
0710 紅茶給仕がにんまりと月 鶴鳴
0711 電撃の6ハロン戦きみが為 野猿
0712 さいころ噛めば鉛玉出づ 蘭石
0713 肩はだけ桜吹雪がみえねえか 梨乃
0714 蛇頭の年齢は聞いちゃならねえ 無耶
0715 ぐりぐりと義眼に隠す白い粉 宗海
0716 支那服深き裾のスリット 海砂
0717 三千の美女に一人の独裁者 縄文
0718 十年遅れの革命きたる 筑前
0719 ハッピーなマンデーなんて嘘でしょう 蘭石
0720 孫の日あるの皆知ってる? 梨乃
0721 罠のごと介護保険が幅利かせ みど
0722 税の督促溜まる一方 薊子
0723 踏切の一時停止をまたも無視 宗海
0724 アオザイ乗せてホンダ疾走 海砂
0725 自転車は肩をすぼめるソウル街 宗海
0726 ITカフェもニッポンカフェも 無耶
0727 パソコンのケーブルなけりゃ只の箱 みど
0728 βビデオは埃かぶって 真由
0729 七人の侍録画の事始め 宗海
0730 劇場で見よう踊るマハラジャ 無耶
0731 ガンの鷹屋根を開いて飛び立った 筑前
0732 胴上げされるぬいぐるみかな 梨乃
0733 桃色のクマのおつむを割ってみる 野猿
0734 顔ふく猿顔真っ赤か ま猿
0735 ほれここだ小蓑はここぞ山の暮れ 蘭石
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0736 股引欲しき初時雨なり 宗海
0737 世にふればランプの魔神も錆ついて 薊子
0738 シルクロードに密輸グループ みど
0739 バザールで買い需めたり鸚鵡二羽 薊子
0740 天高くしてパラリンピック 野猿
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0741 たくましき腕は汗と涙にて 無耶
0742 赤道直下延縄の船 海砂
0743 そのかみは鰊御殿と囃されし 宗海
0744 松茸御殿はいまや雲南 無耶
0745 廃村の沙汰あり寄せる鳩の首 海砂
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0746 時間をかけてプーアル茶つぐ 鶴鳴
0747 大国の首相奏でる胡弓の音 野猿
0748 平和貢献ノーベル賞 梨乃
0749 北風に首を傾げる案山子いて みど
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0750 峠越え行く先は間島 薊子
0751 無勢なり縋るはもはや奇策のみ 宗海
0752 いつやら盤に見えぬ玉将 薊子
0753 村一の大法螺吹きと囃されて 宗海
0754 千枚目には金の座布団 薊子
0755 チベットの生佛樣いたいけな 無耶
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0756 兎と亀を繰るマニ車 海砂
0757 門前に屯する子の細き腕 宗海
0758 少年想うゼロの概念 海砂
0759 ガングロをやめて美白へ一直線 真由
0760 ソノ子というは黄泉の女神か 無耶
0761 しかめ面すれば傾くアイライン 宗海
0762 雨に煙るは合歓の仇花 海砂
0763 中原に兵どもの跡を見て 無耶
0764 兜の上にとまるがちゃがちゃ 海砂
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0765 梵天丸かくありたいと独眼竜 鶴鳴
0766 もいちど見たいイグアナの真似 野猿
0767 ピアノ弾き叩き壊して芸術だ 梨乃
0768 和太鼓響くベルリンの夏 みど
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0769 どこへでも行くのよ日本のOLは 唐辛子
0770 風水によるカーテンの色 みど
0771 くるくると農楽隊は宙を舞ふ 宗海
0772 コウモリ料理勇気振るって 薊子
0773 蚊の目玉鵜の目鷹の目スープ皿 宗海
0774 復員兵を吠えたてる犬 薊子
0775 石炭の粉の張り付く無蓋貨車 宗海
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0776 幕見見物オペラグラスで 梨乃
0777 酔狂が湖畔に集う文化の日 みど
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0777 酔狂が湖畔に集う文化の日 みど
0778 二ケツのバイク登る山坂 海砂
0779 ティッシュにて草餅包み懐に みど
0780 特別料理がバーベキューとは 宗海
0781 ぬる燗となったリュックのビール缶 みど
0782 酔眼が指す原人石器 無耶
0783 神の手も佛の足も花の下 薊子
0784 ポルターガイスト打ち騒ぐ春 みど
0785 心配な船出の前の初雷 無耶
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0786 曲げわっぱ飯どかと盛ったる 宗海
0787 角巻に見つめられてる馬の骨 海砂
0788 トンネル抜けてここは雪国 宗海
0789 フィリッピーナのつぶらな瞳忘られず 無耶
0790 タガログ語にて愛をささやく 薊子
0791 両軍が王の御前にひざまづき 真由
0792 福岡ドームに罰金の沙汰 海砂
0793 大リーガーばかりで誰もいなくなり 無耶
0794 旬の蟹なら財布はたいて 薊子
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0795 ミスカトニック異形の神の載った本 鶴鳴
0796 シルクロードの終点の街 みど
0797 友達にもらったテープ喜多郎で ロコ
0798 猫も杓子もインド放浪 野猿
0799 ホーチミンシティで春巻ほうばって 梨乃
0800 たくみにさばくアオザイの裾 みど
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