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(A) |
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(B) |
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T型のバランシングは上図のように、オプナーがスーツの1でオープンし、パスが2つ続いた場合に起こります。
このバランシングの根拠は「味方にもHCPが20近くある」ということでした。
では、どうビッデングを再開したらよいのでしょうか。
Wのハンドが(A)なら常識的にダブルとコールしますが、(B)の場合はバランシングの技法を覚えていないと一寸コールできません。
(B)は8HCPしかありませんが、この場合、ダブルをコールします。
バランシングの基準に適合しなければパスするのですが、まず、それを勉強しましょう。
バランシングしない時
バランシングの目的は、オポーネントに楽なコントラクトでプレイさせず、チャンスがあれば、自分達でコントラクトを買うことにあります。
しかし、バランシングの条件に適合しなければ、パスもやむをえません。次の場合はパスします。
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(1) |
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1![]() |
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(2) |
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HCPも足りないし、よいスーツがないので、パス。 | ||||||||
(3) |
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ダイヤモンドが強く、バランスハンドだが、1NTにはポイントが不足。 ノンバルなら、1 ![]() |
バランシング・コール
T型バランシングでは次表のコールを使います。
@ シンプルオーバーコール A ダブル B NTオーバーコール C ジャンプオーバーコール D キュービッド |
□ シンプルオーバーコールとダブル
T型バランシングでは、@とAは、便宜上、3HCPをパートナーから借りてきてハンドの評価をする約束になっています。
バランシングシートでは、シンプルオーバーコールとテイクアウトダブルは、3HCP を加算してハンドを評価する。 |
これを、Principle of the transferred king (PTK)といいます。
このように3ポイントを加算して、ダイレクトシートの場合の条件に適合すればコールします。
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このハンドは、8+3=11HCP に分布点3ポイントを足して14ポイントになるので、ダブルをかけます。
□ ジャンプオーバーコールとNT
これらのビッドは使用基準が決まっていて、PTKは適用されません。
コール | HCP | 分布 |
---|---|---|
ジャンプ オーバーコール |
12-16 | 6枚以上 |
1NT | 11-15 | バランスハンド。 オポーネントのスーツにストッパー1個保証。 |
2NT | 19-21 | |
ダブル後の 最低NT |
16-18 |
(1) |
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ジャンプオーバーコールはウイークではありません。6枚スーツのオープンできるハンドです。 | ||||||||
(2) |
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アニュージャルNTではありません。ダイヤモンドにストッパーのある、強いバランスハンドです。本講では、HCP は19−21を採用しています。 | ||||||||
(3) |
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ポイントレンジは合意事項です。 本講では11−15HCPとしています。 |
1NT,2NTのポイントレンジはいろいろな決め方があるので、パートナーとよく打ち合わせることが必要です。
□ キュービッド
キュービッドの使い方は@マイケルズ・キュービッドとA強いキュービッド(オポーネントのスーツがボイドのテイクアウトダブル)の二通りがあり、パートナー間の合意事項です。本講では、マイケルズ・キュービッドとして使用します。
強いキュービッドはオーケーブリッジSAYCで使っています。
コール | HCP | 分布 |
---|---|---|
マイナー・キュービッド | 8+ | 5+5. 有利なバルなら、メジャースーツは1枚減可。 |
メジャー・キュービッド | 10+ | 5+5. |
□ まとめ
コール | PTK | 分布 | HCP・その他 |
---|---|---|---|
ダブル | ○ | 不明(*1) | |
シンプル オーバーコール |
○ | 1レベル:4枚 2レベル:5枚 |
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ジャンプ オーバーコール |
6枚(強い5枚) | 12-16 HCP | |
キュービッド | 5+5 | マイナー:8+ HCP メジャー:10+ HCP |
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1NT | バランスハンド ストッパー保証 |
11-15 HCP | |
2NT | 19-21 HCP | ||
パス | ○ | * | 上記以外 |
練習問題
では、練習問題をやってみましょう。
【 問題1】 | N | E | S | W |
1![]() |
/ | / | ? |
Wのハンド | ? | 説明 | |
---|---|---|---|
(1) | ![]() ![]() ![]() ![]() |
2![]() |
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(2) | ![]() ![]() ![]() ![]() |
1NT | |
(3) | ![]() ![]() ![]() ![]() |
1![]() |
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(4) | ![]() ![]() ![]() ![]() |
2NT | |
(5) | ![]() ![]() ![]() ![]() |
X | テイクアウトダブル。 |
(6) | ![]() ![]() ![]() ![]() |
X | 次回にNTをビッドする。 |
(7) | ![]() ![]() ![]() ![]() |
/ | ダイヤモンドが長い。 |
(8) | ![]() ![]() ![]() ![]() |
2![]() |
マイケルズ・キュービッド。 |
【 問題2】 | N | E | S | W |
1![]() |
/ | / | ? |
Nのハンド | ? | 説明 | |
---|---|---|---|
(1) | ![]() ![]() ![]() ![]() |
3![]() |
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(2) | ![]() ![]() ![]() ![]() |
2NT | |
(3) | ![]() ![]() ![]() ![]() |
2![]() |
マイケルズ。 |
(4) | ![]() ![]() ![]() ![]() |
1NT | |
(5) | ![]() ![]() ![]() ![]() |
2![]() |
UNTは使えません。 |
(6) | ![]() ![]() ![]() ![]() |
X | テイクアウトダブル。 |
(7) | ![]() ![]() ![]() ![]() |
1![]() |
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(8) | ![]() ![]() ![]() ![]() |
/ | NTにはポイント不足。 |
【 問題3】 | N | E | S | W |
1![]() |
/ | / | ? |
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レスポンス
□ ダブルに対し
自分のハンドから3ポイント引いて、ダイレクトシートでのダブルと同じ要領でレスポンスします。
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(A) |
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(B) |
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(A)は11ポイントあります。ダイレクトのテイクアウトダブルに対しては、ジャンプして2とレスポンスします。しかし、バランシングダブルに対しては、11−3=9ポイントなので、1
とレスポンスします。
(B)は14−3=11ポイントなので、2とレスポンスします。
□ オーバーコールに対し
シンプルオーバーコールの場合は、自分のハンドから3ポイント引いて、ダイレクトシートの場合と同じ要領でレスポンスします。
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(A) |
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(B) |
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unassuming
cue-bidを使っているなら、(A)は10−3=7HCP
なので、2とレスポンスし、(B)は13−3=10HCP
なので、2
とレスポンスします。
ジャンプオーバーコールの場合は、ポイントと分布が明らかなので最適のコントラクトを探します。
□ NTに対し
この場合はポントレンジが明らかなので、自分のポイントをそのまま加算します。そして、ポイントレンジとハンドの分布からコントラクトを探します。
Nがビッドしなければ、システムはオンです。
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(A) |
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(B) |
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(A)は2とレスポンスし,2
なら3
と誘います。
(B)は2とレスポンスし,2
なら4
、2
以外なら3NTと決めます。
2NTの場合も同じ要領でコントラクトを探します。
□ キュービッドに対し
キュービッドの場合は、パートナーのスーツ分布とポイントが分かるのでレイズします。1/1
オープンの場合、メジャースーツをレイズできない時は2NTでマイナースーツをたずねます。
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(A) |
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(B) |
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(A)2とレスポンスし、(B)は2NTとレスポンスします。
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