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ファンタ速報 
前夜祭(前菜)

2003年3月28日

早々とファンタ速報です。

2003年 ファンタ参加作品はこちら。

この企画をやっている人たちは15年以上前、本番の夏ファンタの前にオードブルとして、短い催しをやっていたのだそうです。私たちが参加する頃には止めていたのですが、今年からまた復活。最初の試みとして「恐怖の金曜の夜」を企画。映画館のホールを1つ借り切り、ファンタのハード・コア・ファンを招いて3本立てをやりました。 夏ファンタは2001年に新装して以来拡大中で、今年はもしかすると1列増えるかという噂が、企画側も巻き込んで飛び交っています。1列増やすというのは平日スケジュールを4本から5本にするという意味です。(後記: 増えました。)

以前は2館でかなりハードなスケジュールだったように覚えていますが、新装してからは 移動が楽な1館、2ホールで、1本目が16時に始まり最終回は23時頃から上映開始というパターン。土曜、日曜は昼から始めて、全部で2時間33コマ、しかし1、2本再上映があるという風になっていました。「これをもう1列増やしてあと7本押し込めるかもしれない、15時から上映を開始しよう、できれば2週間にしたい」などと主催者の1人が言っていました。 「ミュンヘンは2列増やし、1列は再上映専用にするかもしれない、来年はオードブルも週末2日するか」などと言っていました。また確実な情報として今年は6都市から7都市(ニュルンベルクが加わる)になるのだそうです。2週間というのはすぐ勤め人からクレームがつきました。「1年前から1週間くたくたになるまで映画を見るのを楽しみにしているが、2週間となるとグロッキーになってそれ以上見る気がしなくなる」という意見。私も賛成です。腹八分目にしておくと、また次が欲しくなるという匙加減が大切なのではないかと思います。

今回オードブルに招待されたのは、夏ファンタで通しのパスを買うハード・コア・グループです。この人たちは真夏の1週間、1日の大半を一緒に過ごす人たち。休暇を取ったりして、午後16時には映画館に集合。夜中の2時頃までを一緒に過ごします。家に帰ってやるのは眠ることと次の日の食料、飲み物を調達するだけ。また次の日の午後16時にはリュックサックに生活必需品を積め込み、客席に座っています。1年に1回1週間100人を超える大家族ができます。その人たちがファンタ開催前の3月に1日だけ再会。皆うれしそうでした。

主催者と参加者の意思の疎通も良く、映画を仕入れる苦労話を聞いたり、これはおもしろかった、ぜひ似たような作品を次も、などと希望を言ったり。 シビアにマーケティングの側面から見ても固定客確保のためにかなりドイツらしくない努力があり、成功しています。

さて、今回のつまみ食い、いえ、オードブルは以下の3作。

ハード・コア・ファンにはちょっと弱目のプロットの黒の怨はこの日の前菜。メイン・ディッシュは 28日後・・・。力作です。その後少しテンションを落としたデス・ウォッチ。テンションを落としたと言っても、だめな作品という意味ではなく、渋い作品だという意味です。

ハリウッド風のぴかぴかな映画が黒の怨、斬新、独創的なスタイルで成功したのが 28日後・・・、クラシックな手堅い作りがデス・ウォッチという見方もできます。

実はこれまでアホみたいに手放しで映画を見ては感激していたのですが、今年は第2次湾岸戦争が個人的に陰を落としたようで、どれを見ても、1歩下がり、人が人を殺す理由は何かなどおよそエンターテイメント的でない事を考えてしまいました。それは一緒に見ていた友達の多くも同じらしく、似たようなため息が時々聞かれました。ファンタを見に来る人たちは、これを見て「かっこいいから戦場へ行こう」などという事を考えない人たちなのですが、映画の中でシビアな状況で戦っている若い兵士のシーンと、今イラクで防げたはずの戦争をお偉方が始めてしまったので、命令で銃を撃っている兵士がオーバーラップしてしまうようです。特に2作目と、3作目には兵士が出て来たためこういうことになってしまったのではないかと思います。

各作品の説明は追っていたします。

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