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結果
話を聞いた時期:2015年1月
今年も映画賞のシーズンです。2014年は映画などを見ている場合ではなく、年間見た本数が100本を切っています。ファンタで数十本見ますから、それ以外の作品は30本ほど。
毎年の事ですが、ノミネート作品の多くはゴールデン・グローブと重なります。
ハリウッド、特にアカデミー賞は長い間コメディアンを冷遇して来ましたが、今年は優遇措置。
加えて英国勢が頑張っています。国力が政府の中枢まですっかり衰えた英国ですが、映画人はまだ頑張るつもりなのかも知れません。とはいうものの親方がユニオンジャックを下し始めると、映画人はどの政策に合わせて作品を作ったらいいのか分からなくなるのではと、他人事ながら気にかかります。
技術などの受賞は省略しました。
ここ何年も授賞式の日は近所の人と一緒に食べ物と飲み物を囲み徹夜でテレビを見たのですが、今年はその人が直前に病気で倒れました。周囲に風邪の人が増え、また去年の悪夢が始まります。
仕方なく今年は1人でインターネットで見たのですが、司会者が感じ悪いです。メディアは一生懸命褒めているのですけれどね。ベルリンですとゲイの人はごく一部を除いてリラックスしているのですが、今年の司会者は全身から緊張感が漂い、頑張り過ぎ。歌も踊りも演技も披露したいのは分かりますが、ハリウッドの一流スターは誰でも歌も踊りも演技もできます。今更そんなに気合を入れなくても・・・見る方が疲れるじゃないかと思いながら見ていました。声も張り上げ過ぎ。
このショーを見る時はいつも思うのですが、客席に座っているのも大変だなあということ。カメラが客席も映しているので、変な顔をしているとばっちりカメラに撮られてしまいます。
コメディアンはノミネートに何人も取り上げられましたが、受賞の時は無視。それでも前進と取るべきか。おもしろい映画を撮って、ハリウッドの収入に貢献している点は同じですけれど。
作品
ブラック・コメディー。主人公の当たり役がバードマンで、演じるキートンの有名な役名がバットマンというのは偶然に違いありません!?
一世を風靡したスーパーヒーローを演じた俳優が現在は落ち目。舞台で再起をはかるものの、出演者の1人が怪我。代役にやたら才能のある男が来たため、困ってしまう元バードマン・・・。
後記: マイケル・キートンが主演男優賞を取るのではと言われていましたが、そちらは外れ、作品賞になりました。撮影が凝っているそうです。
軍の狙撃手クリス・カイルの自伝の映画化。
どの部分を映画にしたのか分かりませんが、カイルは入隊し、海兵隊に入ります。狙撃に才能があったらしく、功績、勲章山積み。退役後も軍関係の仕事をしていたのですが、元兵士だった男を助け、訓練している最中に助けられているその人物に射殺されてしまいます。
アメリカ人がアメリカ兵士を描いているので、アメリカでは受けるかも知れませんが、立場の違う外国で受けるかは疑問。ゴールデン・グローブも取り上げているので、それなりに批判も入っているのかも知れません。
後記: 何とこの映画がオスカーにノミネートされている今、カイルを殺した犯人の判決が出ました。仮釈放無しの終身刑。統合失調症を理由に無罪を主張しましたが、陪審員の説得できなかったようです。被告側は控訴するようですが、死亡した被害者が2人だったこともあるので、減刑は難しいかも。
職業軍人が戦闘に参加すればそれに見合ったトラウマが生じるのは当然。募集・応募したからにはその事も考えておかないとという面がある一方、あんな遠い所に米兵を送ることに正当性があったのかという面があり、その狭間に落っこちてしまった人たちの物語。
6歳のメイソン少年が18歳になるまでの物語。撮影に12年。主要俳優は12年付き合ったそうです。この監督はこれまで1日の出来事を映画化していました。ただ、恋人までの距離、ビフォア・サンセット、ビフォア・ミッドナイトのように同じ登場人物を同じ俳優に1995年から2013年まで演じさせているので、6才のボクが、大人になるまで。の12年は負けているとも言えます。
ちなみに6才のボクが、大人になるまで。はベルリンで賞を取っています。
両親が別々なキャリアを追い、メイソン少年は母親とお付き合い。12年後には両親はそれぞれ別な職業に就き、再婚。
後記: え、え、えっ、まだ続編を作るんだって?ま、協力した俳優は気が長いようだから、本当に作るかも。
難病を抱え、コンピューターを使って会話をすることで有名なホーキング博士の伝記。発病前のホーキングがジェーン・ワイルドと出会い、病気の事が分かっても1965年に結婚し・・・というジェーンの自伝が元ネタ。
長い苦労の末ジェーンは1991年に離婚。映画では初期を描いています。
本人は2人の子持ちで、ジェーンとの離婚後自分を介護していた女性と1995年に結婚。彼女とも2011年に離婚。前夫人との離婚、2番目の夫人との生活については時々新聞沙汰になりました。この間誕生日が来て現在73歳。
後記: 純愛物語に仕上がっているようですが、現実の生活はなかなか大変だったようで。ただ、2年の命と言われた60年代から2015年まで命がつながっているのは、医学や技術の発展が良い事に使われたんだなあと思います。
舞台が高級ホテルで、登場人物が多いです。もったいないほどのスターをちりばめてあります。主人公はベルボーイと客の相談・苦情係。相談には有閑マダムの夜のお付き合いも含まれます。そんなある日マダムの1人が殺されて・・・。宣伝だけですと黄金時代の探偵小説のような印象を受けます。
アンダーソンは作家シュテファン・ツヴァイクをイメージしてこの映画を撮ったようです。
後記: 過去のアンダーソン映画よりおもしろそう。
大戦中ドイツの暗号を解読した英国の数学者アラン・チューリングの伝記。戦勝に結びついたため1度は英雄扱いされたものの、ゲイだという事がバレて、とんでもない刑に服すことに・・・。
実話の方ですが、雇い主は彼がゲイでも職場で問題を起こさないので、当時の法律に触れはするものの、放っておいたそうです。ところがある事件で彼が疑われ警察が間に入った事でトラブルに。仕事が完成するまではそれでも首にならなかった様子。
戦後まだゲイが違法だったため、警察にバレてお縄。刑は女性ホルモン注射。その後職業上の困難が生じ、事件の2年後自殺か事故か分かりにくい形で死亡。
2009年、ゲイに対する考え方が大幅に変わり、政府が謝罪。政府が事件当時合法だった法律に従った事を謝罪すべきかは疑問ですが、英国はドイツに比べゲイの非犯罪化が遅かったです。80年代、90年代にベルリンには自国に住みにくいためかベルリンに移住して来た人が何人かいました。現在でもベルリンにはゲイ嫌いの人もいますが、平和裏に住み分けができていて、比較的ゲイの人が多い区というのもあります。英国人は物静か、紳士ということで日本では有名ですが、欧州ではエキセントリックだ、ヒステリックだというのが一般的な印象。ドイツ人は戦後かなり世界で知られている印象と変わり、これといった迷惑をかけない限りあまり人のする事に文句を言わなくなっています。スウェーデンほどではありませんが、一般的に個人の生活にあまり口を突っ込まなくなりました。
後記: ホーキングにチューリングをぶつけて来ています。あちらは純愛映画、こちらは不審死。
セルマは地名。時代は1965年。テーマは血の日曜日事件。同名の事件はいくつかありますが、1965年版。米国黒人の公民権運動の真っ最中。数百人がセルマを出て公民権よこせデモを始めたところ、デモ阻止隊と出くわします。デモ隊は武装しておらず、出くわした大勢の武装デモ阻止隊兵士、保安官と対立。傷を負い、撤退。たまたまそこにいたジャーナリストが現状を報道したため、全米、全世界にばれてしまいます。政治に一言ある俳優が演じています。
後記: 政治色が強く、一般受けしないそうです。お約束の差別反対映画のようです。せっかく最近は黒人の主演俳優、監督がどんどん採用されるようになったのですから、チャンスを生かして大衆受けもするような作品を作ってみたらと思います。脚本やアイディアが本当に黒人の気持ちを代弁しているのかも考えてしまいます。全編ラップで差別への不平を歌い倒すとか。こちらに住んでいるトルコ人は差別をユーモアで斬り返すのが上手いです。
監督はまだ若い人。長編デビューでいきなりオスカーにノミネ ートです。主人公はジャズでドラマーになりたい青年。先生がやたら厳しい・・・。
後記: 音楽ってスパルタ式でいい結果が 得られるのか、甘やかしていい結果が得られるのか分からない世界です。クラシック・バレーだと早いうちに練習をする習慣をつけなければ行けないのだそうですが、アイススケートでは結構遅く始めた人が世界一になったりしますからね。
主演男優
ゴールデン・グローブの所に書きましたが、超エリート一家の出身。演劇の賞取りまくり。映画に移る時はいきなりロバート・デ・ニーロの作品に出演。やたら優遇され、どんどん有名になっています。見ていないので実力は知りませんが、舞台出身なら、達者なのでしょう。
後記: キートンを負かせてレッドメインが取ったのはレッドメインの責任ではありませんが、コメディアンが肩透かしで、監督ばかり褒めるのではキートンがかわいそう。別にこの作品でなくてもいいですから、また挑戦してもらいたいものです。
本職コメディアン。コメディーをあまり重視しないオスカーにはあまり縁が無く、むしろゴールデン・グローブの方に好まれるという印象ですが、めでたくオスカーにノミネート。ノミネートだけでも将来の仕事にプラスになるでしょう。
後記: カレルの演技も周囲の人が怯えるほど凄かったようです。怪演とまで言われています。でも賞からは無視。
テレビから出発。本人が本職コメディアンと思っているかは別として、コメディー作品が多いです。アメリカン・スナイパーはシリアス・ドラマでしょう。
英国の芸能一家の子供。テレビ版ホーキングで主演。シャーロック・ホームズ役でテレビ出演も。
始めはコメディアン。その後はシリアスな作品にも出演。私は彼が受賞すればと思っているところ。この中では1番上手いのではと思います。ノミネートされた作品で力が十分出ていれば本命。初ノミネート。
主演女優
大学卒業後、舞台へ。10年後長編映画に移動。7年後ブギー・ナイツでオスカー・ノミネート。その後有名な賞にノミネートされたり受賞。しかしあと一歩で大ブレークしていません。経歴を見るとゆっくり進む人のようです。これから現在より昇り調子に行くんでしょうか。
後記: 彼女を見ていると無理をし過ぎてストレスがかかっているのかと感じる事が多いです。受賞を機に、少しリラックスできればと思います。
芸能一家の人。舞台系。リュック・ベソン、ティム・バートン リドリー・スコットと有名監督の作品に出演。オスカーはもう持っています。
芸能一家の人。大学で文学を学び、在学中に学内の演劇活動に参加。その前にすでに芸能界には入っていました。過去6、7年の間上り調子。
音楽一家の出身。本人は舞台へ。長編映画デビューはボンドガール役。国から期待されている様子。ゴーン・ガールは問題ありの人物を演じているようですが、悪役の方が俳優としては遣り甲斐がありますし、英国の人はそういうのは軽くこなせるようです。
米国の建国の歴史に関わる家の出。芸能界には子供の頃から関係していて、オスカーも持っています。夫も結構行ける俳優だったので、家庭内ライバルが心配でしたが、結局離婚。彼女が気に入って選んだ夫でしたが、夫の方が小さく見えてしまうとなかなか難しいようです。ちょうど彼女がオスカー作品に出ている頃に離婚に近づき、受賞後離婚。オスカー受賞後年1本のペースで映画に出演はしていましたが、さほど話題にならず、その間に再婚。夫と一緒に警察と揉めて逮捕。今年のノミネートで心機一転でしょうか。
後記: ちょっと前に気合を入れて出た作品でオスカーを貰ったばかりなので、まさか受賞とは思っていなかったでしょう。気合を入れて出たら外されて、次の年にぱっとしない作品で受賞する俳優も多いですからね。それに比べれば彼女は幸せ。
監督
メキシコ人。ハリウッドで作った 21グラムは、考え方は分かるけれど作品としてはつまらなかったです。
プロからはその目指すところが認められたためか高く評価。
バベルでは賞が山積み。
メキシコ人は一足先にハリウッド入りしたギレルモ・デル・トロなど、連帯感が強く、ハリウッドへの道をつけてくれる人がいます。
これまではシリアスな作品を作っていましたが、今回コメディーに挑戦。マイケル・キートンと共に高い評価。
後記: キートンは肩透かしを食い、イニャリトゥが作品賞と監督賞。今年はイニャリトゥの当たり年。全部で3つノミネートされ、全部取ってしまいました。作品としては9つノミネートされ、受賞は4つ。アメリカには黒人の勢力が伸びて来ると、ラテン系の住民にシフトする癖があります。とは言う物の、いつもと違う人にもチャンスが回って来るのは時代の変化を感じます。
オーウェン・ウィルソン、ルーク・ウィルソンと親しい人。なので彼の作品にウィルソン兄弟が使われることがあります。この作品にもオーウェンの名前が。
後記:アンダーソンの作品は何本か見ましたが、これはかなりいい出来だとの評判。
イーサン・ホークとジュリー・デルピーの3部作は高く評価されていますが、私はスクール・オブ・ロックは駄作と思います。いい考えが上手く料理できていませんでした。ジャック・ブラックは歌が上手なので、残念でした。ブラックとはもう1度バーニー みんなが愛した殺人者でやり直し。ブラック・ユーモアだそうです。凄いなあと思ったのはスキャナー・ダークリー。
後記: 私、そんなに時間が余ってないのでパス。
デビューから高い評価を受けた人。カポーティーはまだ見ていませんが、見たいと思っています。オスカーではたくさんノミネートされ、フィリップ・シーモア・ホフマンが受賞。
フォックスキャッチャーは有名なデュポン社のジョンの殺人事件を扱っています。
殺したのはジョン、殺されたのはレスリングの金メダリストシュルツ。殺された時はデュポン家のレスリング・チームの世話をしていました。デュポンの健康の面倒も見ており、動機などは全く不明。彼もスナイパーのように統合失調症と診断されました。デュポンは13年以上30年以下の実刑。仮釈放は申請が可能。服役中に病死。
後記: 自分では知らなかったのですが、実話だそうです。監督は実話の映画化が得意だそうです。デュポンの自立を阻む母親が問題の原因と言えなくもなかったようです。友達がおらず、周囲に実力を認めてもらいたいという欲求があったようです。変にお金があり過ぎると、自立が難しいんでしょうかね。取り敢えず地理的に母親から離れて、自分の取り巻きを作ったり、家業に励むために番頭さんに指導をしてもらったりすれば良かったのにと思ったりします。また、ある程度学ぶと、自分で自分を評価する力もつくので、母親に否定されても、学会が認めたとか、業界が認めたという方向に行けたと思うのですけれど。レスリングの金メダルが欲しかったのかなあ。
カレルの演技は称えられています。でもやっぱりコメディアンは受賞が無いのかなあ。
監督はノルウェー人。映像関係の学校は米国で、仕事はノールウェイ。長編のデビュー作ヘッドハンター。ヨー・ネスボの小説の映画化で、愉快でした。イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密は初めての英語の劇映画ですが、いきなりオスカーやゴールデン・グローブにノミネートされています。
助演男優
テレビ出演が多い人。スパイダーマンの編集長役で知られています。セッションではジャズ・ドラムの先生役。シモンズは映画界に入る前作曲の勉強をしていました。
後記: 良く知らない俳優。
ダスティン・ホフマン、ジーン・ハックマンと俳優学校で同期の大ベテラン。オスカーはもう持っています。
インテリ俳優ですが、見た作品でおもしろかったのはデイブレイカーぐらい。ちょっと真面目過ぎる印象。
ノートン家ではどうも男の子にエドワード・ノートンという名前を付けるのが好きらしく、父親もエドワード・ノートン。ミドルネームで区別しているようです。父親がジュニアなので、その子供はどうとするんだろう。
学校で日本語を習い、母方の祖父のいる大阪に住んでいたこともあり、大阪弁ができるという噂もありますが、日本が好きではない様子。
当時あまり神童のような俳優がいない中、ノートンはデビュー作の真実の行方で主演のリチャード・ギアを食う演技。オスカーにはデビュー作以外にもアメリカン・ヒストリーXでノミネートされています。才能はあるので、いずれ俳優業か監督業で取るでしょう。
ステラ・アドラー学校出身。舞台ではぱっとしない時期があり、映画に。ラスト・キャッスル、 ハッピー・フライト、 恋人はゴースト、 ゾディアック(フィンチャー版)、 シャッター アイランド、 グランド・イリュージョン を見ましたが、ラファロはあまり印象に残りません。この中では映画としてはグランド・イリュージョンがおもしろかったです。いずれ記事を書くかも。
助演女優
俳優一家。時々おもしろい作品にも出ますが、ブレークしたという感じがしません。6才のボクが、大人になるまで。には12年付き合っています。
ブルース・ダーンとダイアン・ラッドの娘。母親の出演作に出ると運がめぐって来るようで、母娘でオスカーにノミネートされた事があります。前代未聞。
芸能一家出身。デビューは小学生の時。一番有名なのはパイレーツ・オブ・カリビアン・シリーズ。
子供の頃から舞台で何やらやっていました。今年のノミネート女優にはそういう人が多いです。新スパイダーマンではヒロイン。
大学で舞台の勉強をし、そのまま舞台俳優へ。大学の勉強って、理論をやるんだろうか、演技指導を受けるんだろうか。その辺は不明。フォンダ主演のジュリアがデビュー作で、ディア・ハンターでは女性の中では主演に近い役。その後もいい役ばかり貰い続け、オスカーを始め有名な賞は総なめ。オスカーのノミネートでは記録更新中。
脚本
後記: グローブと一致。
脚色
長編アニメ
短編アニメ
外国語映画
発表にニコール・キッドマンが現われました。彼女の英語を聞くのはほとんど初めて。全然印象に残らない声、話し方。
後記: 制限時間を無視して挨拶を続ける監督。とてもうれしそうでした。
撮影
間もなく女優を引退し、監督に専念すると言ったジョリーの作品。4部門ぐらいノミネートされると予想されていたそうですが、さすがに事実に重きを置くジャーナリストが審査員に多いゴールデン・グローブでは無視されました。スター女優が監督に転向するのはいいですが、作品の内容を理解して仕事を引き受けているのかが分かりにくいです。彼女が選んだ原作によると日本には生肉のままの人喰いの風習があるんだそうですが、私は初耳。日本人がたくさん肉を食べるようになったのは戦後の事で、戦前戦中は食糧不足を別にしても魚や野菜を食べる人が一般的。肉の消費量はあまり多くありませんでした。警察も機能していたので人肉を習慣として食べていたのなら被害届けが山積みされていいはず。なのでこういう話を聞かされて私はびっくり。軍人だけが生の人肉を常食としていたという話も聞いたことがありません。あれだけの人が復員しているのだから、もし事実ならずっと前から話は公になっていたと思われ、聞けば聞くほど不思議な気持ちになります。ゴールデン・グローブの審査員はさすがにそのあたりを確認するまで票は入れたくなかったのでしょうか。
美術
衣装
発表にラジー賞の常連ジェニファー・ロペスが出て来ました。私は彼女が何と言われようとファンなのですが、どんな曲を歌っているのかはほとんど知りません。彼女のプロフェッショナルな生き方に感心しています。この日は素晴らしいドレスを着て現われました。
音響
編集
音響編集
視覚効果
メイクアップ
発表をしたのはリース・ウィザースプーン。彼女、グウィニス・パートロフ、ジュリア・ロバーツなどを見るにつけ、1番いい時期にオスカーを貰ったなあと思います。この後は美貌では勝負がしにくくなるでしょう。今後またオスカーを取るには幸運や乗り、会社の方針だけでなく、本人の実力も物凄くなければダメです。
音楽(オリジナル・ソング)
2人はレジェンド、コモンとして有名。
カントリーの歌手グレン・キャンベルに関する記録映画。ジュリア・レイモンドはキャンベルの友人。キャンベルがアルツハイマーの診断を受け、まだ演奏ができるうちにさよなら公演を行った時の記録。評価が高い作品。私は彼の黄金の声に魅了され、カントリーなんか大嫌いだったはずなのに彼の曲だけは聞き入っていました。この作品の予告を見ているだけで涙が出て来ます。人生の最後まで頑張る人は好きです。
脳の音楽を司る場所は活発に使うと認知症予防に役立ちますが、アルツハイマーというのは多くの認知症の中の1つで、他の認知症予防に効く活動がアルツハイマーには効かないこともあるようです。キャンベルは現在は認知症患者用の施設に入っています。
音楽(作曲)
発表をしたのは今年79歳とはとても思えないジュリー・アンドリューズ。髪は染めたでしょうが40歳代の中年に見えます。その彼女が登場する直前にレディー・ガガがアンドリューズのヒット映画の有名な曲をメドレーで歌いました。いつものガガとガラッと違い、あっさりしたドレス、普通のメイク、そしてアンドリューズといい勝負の歌唱力。アンドリューズのお株を奪っては行けないと配慮したのか、普段の曲と曲風が違うため練習不足だったのか、重箱の隅をほじくれば粗は出ますが、あと3か月ぐらい練習したら完璧に歌えそう。そうなるとアンドリューズよりいい声をしているので、彼女を超えるでしょう。アンドリューズは完璧な感動の演技をしていました。ガガは歌い終わるとあっさり退場。しかし自分にはこんな歌も歌えるんだぞというところを世界に示す機会でした。
後記: デスプラがこちらで取りました。この業界は人が少ないのか、フランクフルト出身のハンス・ツィンマーは、オスカー9回、グローブ12回のノミネート。ジョン・ウィリアムズに至ってはオスカー35回、グローブ24回ノミネート。映画全体の音楽を上手に作るには何か特殊技能が必要なのか、人材は少な目。まあ、最低でもクラシックのオーケストレーションを熟知していなければ行けませんし、楽器以外の効果音の作り方も知らなければ行けませんし、シンセサイザーの使い方も熟知していなければ行けませんし、その上上手に歌える歌手や俳優も知らなければ行けない。ツィンマーとウィリアムズは毎年何かしらの映画の作曲を受け持っています。ブロックバスターも多いです。デスプラもその仲間入りするのでしょうか。オスカーには2007年から8回、グローブは7回ノミネートされています。
デスプラはダブル・ノミネート。
短篇
ドキュメンタリー(短篇)
ドキュメンタリー
最近話を聞かないと思っていたら、ヴェンダースはこんな所にいたんですね。ブラジルの写真家サルガドについての記録映画。
名誉賞
日本語で挨拶。
Jean Hersholt 人道賞
ベラフォンテは本来は歌手。大ヒットを出しています。身をもって人種差別、差別撤廃を経験した人で、まだ黒人の地位が確立していない頃、あるショーで白人の女性歌手の肩に手を置いただけで非難を受けたりしました。その女性自身は気にしていなかったようなのですが、見た人が我慢できなかったらしいです。そういう時代から、2015年までを現役の芸能人として経験しています。俳優として本気を出すと、凄い演技をします。
俳優としては短編、テレビ出演も合わせて21本に出演しています。歌手のバイトとはとても言えない渋い演技ができる人で、悪役もこなします。
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