URAtop厨房裏地下食料庫

illumination

 jaune
vert
blanc
rouge
bleu

 
 

 

イルミナシオン
illumanation
 

jaune



 


 
 
 
 
 

3
 
 
 
 
 
 

「いいか。・・・・プリンス」
誰かがオレの名を呼ぶ。
ああ、それが今のオレの名前。
そう、そして今、オレの上に乗っているのは・・・。
・・・オレの雇い主。
せいぜい、いいコにしねえと・・・。
媚びて、情報を・・・。
聞こえるのは、
自分の嬌声と、男の荒い息づかい。
聞きたいのは、こんなものではなくて。
チ・・・クショ・・・。
何も考えられなくなる。
何も見えなくなる。
イヤダ。
こんな事がしてえ訳じゃねえのに。
おかしくなっちまう。
あっ、嫌だ。
奥まで擦られて!!
あああああ。
 
 
 
 
 
 

「なんだ。気をやったのか・・・」
クロコダイルはいつの間にかぐったりしている手中の体に気づいて、
動きを止めた。
意識がないと物足りない。
物足りないと無理に起こして続きをすることもあるのだが、
まあ今日のところは良しとするか。

腕の中のMr.プリンスを見ると、
情事の後をあちこちに残したまま無防備に眠っている。
その姿を見ると、
満足しかけた雄の印がまた兆してくるのを感じた。
この男には替えはないのだ。
厄介なことだ。
クロコダイルは再び腰をゆるやかに動かし始めた。
ゆったりした快楽に身をまかせながら、
繋がっている相手のことを考える。
いっそ秘書も止めさすという手もあるが、
それも性急すぎるか。
一つ任せる仕事を減らすとするか。
そうすれば、もう少し余裕もできるだろう。
もう、もう一人のMr.プリンスも配置した。
いつでもコイツを止めさせることができるが、
仕事をやりたがっていたからな。

まあまた明日考えることにするか。
クロコダイルは訪れる睡魔に身を任せた。

眠りの中で夢を見る。
夢の内容は誰にも覗けない。
 
 
 

クロコダイルの見る夢。
Mr.プリンスの見る夢。
 
 
 
 
 
 
 

閉じた瞳の奥には海がある。
どんな時でもその海はある。
すべては幻影。
すべては真実。
影を追うか、
光を追うか。

影に抱かれるか、
光に抱かれるか。
 
 
 
 
 
 



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