7Rのお相手は、ベテランのHさん。レート1840の強敵。
まぁ、全国大会に出場して楽な組み合わせがあるはずもないですけどねー。
あんまり、こんなところに書くのもどうかと思いますが、Hさんは1.5リットルのペットボトルにデカデカと御自分の名前を書き、毎日お茶をつめて持ってきます(笑)。
その豪快さに、密かにびびるわけですが・・・。
[Event "Zenkoku Taikai"]
[Site "PIO"]
[Date "2002.05.02"]
[Round "7"]
[White "anon-emperor"]
[Black "K.H"]
[Result "1-0"]
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【図−1】 |
カロカン・ディフェンスです。
メインラインでは、6.h4 h6 7.Nf3 Nd7 8.h5 Bh7 とした後に、9.Bd3として白マスのビショップを交換します。
こうすることで、hファイルのポーンを伸ばし、さらに黒のビショップに無駄な一手(8. ... Bh7)を指させることで手損をさせるという意味があります。
私自身は、8.h5 と伸ばしたポーンが後々に負担になる(hファイルのルークで常に守る等々、注意が必要)のが嫌なので、7.Bd3 とあっさりビショップを交換してしまいました。
これも決して悪い手ではありません。
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【図−2】 |
昨年の全国大会3Rでも使いました、dolphinバリエーション(仮称)です。
ビショップをb2に配置し、クイーンサイドのポーンで優位なエンディングを迎えようというのが、基本的な考えです。
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【図−3】 |
12.c3? は手損。12.c4と突くのが正しい形です。
ついつい、d4のポーンを守りにいきましたが、d4のポーンは黒のcポーンと交換してしまって問題なしです。
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【図−4】 |
14.c4 と突いているわけですから、12.c3? が手損であったことがわかります。
局面は序盤から中盤にさしかかります。
dolphinバリエーション(仮称)としては、ナイトとクイーンを交換し、ルーク・エンディングに持っていきたいところです。
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【図−5】 |
とりあえずは、ナイトから交換したいと思い、18.Ng5?(19.Ne4 が狙い)と指しましたが、18.Qf4でそれを防がれました。
しかし、黒から19. ... Nce4と来ましたので、喜んで交換しました。
21.Nd4 のところでは、21.Be5 Qg4で、若干白有利というのが、フリッツ君の判断です。
さて、ここでインチキ・サクリファイスが炸裂するのですが・・・。
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【図−6】 |
今思えば、その時にはどういう読みをしていたのか・・・(汗)。
ところが、私は完璧にこのサクリファイスが決まっていると思いこみ、指した次の瞬間に、「決まった・・・」とばかりに席を立ったのです。
このハッタリ(その時は決まっていると勘違いしていただけですが)がH氏の読みに影響を与えたのかもしれません・・・。
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【図−7】 |
24. ... Kh8が大悪手。
全国大会終了後の飲み会で、Sさんにわずか1秒で見破られた正着は、24. ... Rf7です。
悪手は咎めてこそ悪手。悪手を咎めることが出来ない手は、大悪手となってしまいます。
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【図−8】 |
結局、白の2ポーンアップになり、白が勝勢です。
白は駒交換、特にクイーンを早く交換したいところです。
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【図−9】 |
白はクイーンを中央に持っていき、盤面全体を睨みます。
せっかく、出ていったクイーンを 32.Qd2?は悪手。32.Bd4と黒を押さえ込みにかかるのが良いようです。
32. ... Rd8?も悪手。不利ながらも、32. ... Qf7が辛抱の一手とフリッツ君。
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【図−10】 |
34. ... Rf8?とルークが退いてしまえば、白は 35.Rd7とルークを突入させ、もう勝負はあったも同然です。
黒マスのビショップはg7のポーンとh8のキングを睨んでいますし、あとはセブンスランクに突入したルークを上手に使えば良いだけです。
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【図−11】 |
36.Qd4でクイーンの強制交換。黒のクイーンが逃げれば、37.Rxg7があります。
実は、36.Rxg7以降、メイトがあるとフリッツ君は申しております。簡単ですので、お考えください。
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【最終図】 |
40.Re7で、黒はナイトかg7のポーンのどちらかを取られるということで、リザインです。
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