現在、私たちを取り巻く社会や環境は目まぐるしく変化し、医療技術も日々進化しています。そんな中で、医院建築の在り方も変化していきました。最近では、医院のイメージやサービスを規準に、患者さんが医院を選ぶ時代となってきました。 診療の質を高め、患者さんの満足度を向上させるためには、診療所・医院の建物の質を高める事も不可欠な要素です。

古田建築設計事務所では、新築はもちろん、古くなった医院・診療所の機能的な改善、時代に沿った医院への再生をテーマとした「医院再生／Medical Renovation」にも取り組んでいます。｢リノベーション」とは、リフォームの役割に「安心･安全」と｢付加価値」を追加した『再生』を意味するものです。既にある建物に付加価値を与えることは、資源の再利用にもなり、またコスト的なメリットもあります。

具体的な『再生』のポイントを以下にまとめます。

１．既存の使いにくい医院・診療を機能的に改善する
　　・ 機能・動線の整理、プランの検討
　　・ 医療機器のデジタル化、院内LAN
　　・ バリアフリー化
　　・ 防犯性の向上
２．建物の老朽化に伴う閉塞感のある暗い空間の
　　イメージを開放的で明るい癒しの空間に…
　　・ 外観、内装のデザインの提案
　　・ カラーコーディネート
３．古い耐震基準（昭和56年以前）の建物の耐震
　　改修を行い、災害に強い「安全」な診療所へ
　　・ 耐震診断、耐震改修案の作成
４．設備の更新によるランニングコストの削減
　　・ 断熱性能の改良によるランニングコスト試算
　　・ 設備方式の検討によるランニングコスト試算