ペトリュスのお話 その2


今回はネゴシアン・ボトルのペトリュス2種類紹介します。


左)ペトリュス1959Louis Eschenauer社(ルイ・エシェノエ) 瓶詰め

Louis Eschenauerはもともと船舶会社でボルドーの
ワイン商としても有名です。
シャトー・ローザン・セグラ、
シャトー・スミス・オー・ラフィットを所有していた時期もありました。
このペトリュス1959は1992年10月に 行われたペトリュス垂直試飲会で飲みましたが、
当時のコメント録がないため、印象が思い出せません。

(右)ペトリュス1947Ven der Meulen社(ヴァンダームーラン) 瓶詰
Ven der Meulen社はベルギーの有力なネゴシアンです。
古酒リストを眺めていると、例えば 1947 Ch.Cheval Blanc (B.B.)など、
シャトー名の後にB.B.という文字を見かける事がよくあります。 これはベルギー・ボトルを意味します。
このVen der Meulen社は当時意欲的に著名シャトーを バルクで買い付けしていたのがわかります。
この1947ペトリュスは2000年2月か3月に試飲予定です




1999年12月に飲んだペトリュス
1999年12月19日にムートン・ドールにて
ペトリュス1952&1951を飲む機会がありました。
私はこの日の前日、前々日と2日間風邪で熱を出し、寝込んでいました。
当日のコンディションは最悪に近く、あまり味が解らない状態でした。
このワイン会の大御所、 あるいは女帝とも呼ばれているお二方を中心に
コメントを 求めることにしました。

ペトリュス1952 ベルギーのVen der Meulen社の瓶詰め。

私は金属的で、血のような味しか解らず、 早速女帝お二人にコメントを頂戴した。
キダタロー嫁ことK田「年の割には艶のある肌。色がきれい。」
シャベクリタランティーンノM木 「ピークを過ぎたペトリュスに会えて嬉しい」(私は嬉しくない)
「ビロードがすり切れた味」(私はビロードなんか食べたことはない


ペトリュス1951

戦後最悪のヴィンテージとある。(しかしペトリュスは作られた)
またもや金属的な味しか感じ取れず大御所にコメントを頂戴した。
シャベクリタランティーノM木「香は1952と一緒よ。」
「味がそっけない。冷たい」とキダタローことひまじん伊藤が言えば、
嫁が「子供の頃になめた10円玉の味」と、すごいコメントが発せられた。
戦前生まれの女性はあめ玉の代わりに10円玉をなめていたのか、 とカルチャーショックを受けた。
最後に最近グラン・ヴァンを飲み干している まだぎりぎり20歳代のフェロモン満開のH子さんに
コメントを頂戴した。
「ぺトちゃん、ビギナーながら、いろんな子達と一期一会してるんだけど、 史上最悪なんて言う、ワインは無いと思ってるー。 只、本日のペトくん、なんだか、やさしさに掛けてた。 荒い?バランス?なんだろう。やわらかさに、、、。



ペトリュス1970
1999年12月24日これまたムートン・ドールで贅沢にも 2人で飲み干した。
1970年のペトリュスは1975年と並び1970年代の両巨頭として いつも比較の対象にしてきた。
先月飲んだ1975年のペトリュスは若干酸が強く、 ボディに欠けていた。
さて、この1970年は、、、 やはり偉大なペトリュスである。堂々とした帝王らしい振る舞い。
非常にエキス分に富み、フル・ボディ。 コールタールを想わせるトースト香。
ちょっと熟しているがまだまだ10年はかるーく持ちそうである。
最後に玉吉さんからいただいた葉巻の味と余韻が全く同じであった。
このペトリュス1970と互角に戦える1970のボルドーは、、、 そうシャトー・ラトゥール1970だ。







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