梅の花を求めて(3)


蘇我梅園
 蘇我梅林は中河原、原、別所の3カ所の会場があり、35.000本の梅の木が植えられているそうです。訪れたのは別所会場です。これらの梅は食用として栽培されており、その数には圧倒されました。開花時期は早咲きのようで、満開の時期を過ぎ、少々散り始めていました。梅の実を採取する目的のためか、梅の木は根元より枝分かれし、四方に太いしっかりした枝を広げているのが、印象に残りました。(平成21年2月16日)
湯河原梅林
 湯河原梅林は幕山公園の一画を占め、幕山の山麓斜面にある梅林です。約4,000本の紅梅・白梅が植えられていますが、昨日見た蘇我梅林の印象が強く、本数が多いと言う印象が薄れました。しかし、現在「七分咲き」の看板が出ているように花は丁度見頃でした。梅林には細かく散策路が造られていますので、一寸したハイキング気分で散策することができます。(平成21年2月17日)

青梅市梅の公園
 青梅市の西部、多摩川の南側を東西4km程の地域に地元農家の梅園が点在し、約25,000本の梅の木が植えられています。この地域は吉野梅郷(ばいごう)として知られています。

 『青梅市梅の公園』は梅郷地域の宅地開発による梅生産農家の減少傾向の中、地元の強い要望で昭和47年3月31日に誕生し、平成5年に完成しています。同公園は山の斜面を利用し、約4ヘクタールの土地に120種1500本の梅樹が植えられている自然公園として親しまれ、吉野梅郷と共に観梅コースの中核を締めるに至っています。

 梅の公園は丁度満開を迎えており、山腹を上り下りしながら、紅梅、白梅が入り乱れて咲いている風景を満喫することができました。吉野梅郷は時間の都合で全部見て回ることはできませんでしたが、帰途、公園に隣接した梅郷の一部である中道梅園を観て来ました。それぞれ個人農家の所有する梅園ですが、手入れが行き届き、梅の木の下には所々にベンチが配置されており、観梅を楽しむことができる環境が整っています。梅を栽培するための農園と言うよりも、観梅のための庭園と言う感じを受けました。(平成22年3月18日)
山茱萸(さんしゅゆ)
吉野梅郷(中道梅園)

小石川後楽園
 水戸黄門ゆかりの庭園である小石川後楽園で『黄門様のお庭で梅まつり』と言う触れこみに釣られて、行って参りました。回廊式庭園の左手奥隅の一画に梅林がありました。20種類ほどの紅梅、白梅が植えられています。一本一本は種類も異なり、手入れは行き届いて綺麗なのですが、6,7分咲のためか、背景の緑の木々が目立ち絵になりずらい光景でした。梅を愛した黄門様ですので、梅林のあるのは不思議ではないのですが、当初よりあった梅園ではなく、現在の庭園に区画された際、生じた空間を埋めるために造られたものと思われます。回廊式庭園の造りからすると、一寸違和感のある空間でもありました。(平成23年2月17日)

小石川植物園
 小石川植物園は東京大学大学院理学系研究科の付属植物園です。梅園には約70種120本程の梅の木が植えられています。今年の開花時期は2週間以上遅れており、丁度見頃でした。紅白取り混ぜて、種類が多く、特に紅梅は濃い深紅色から淡いピンク色まで木毎に違っていました。またやっと咲き始めようとしているものや、まだ堅く蕾を閉じている木もありました。
 『櫻切るバカ、梅切らぬバカ』と言われるように、一般の梅園では剪定が行き届き、根元の方から枝分かれし、目線の高さで、観賞するものと思っていましたが、植物園らしく、櫻のように見上げるように生長した木や樹齢を感じさせる老木もありました。(平成24年3月8日)
日本庭園越しの梅園
老木【長寿】

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