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【委員のやる気?】
町の社会教育委員会の会長を引き受けて3年目も後半に入ってきました。一緒に歩んできた委員も数人おられます。未だに役職指定の委員もおられ,1,2年で交代されます。実のところ,委員会としては力が半減していますが,この点の改変は教育委員会の所管事項として,しばらく見守りながら仕掛けていくつもりです。本務の多忙を理由に会議だけにしか出てこれないという実情では,委員としての基礎情報が不足し,発案も後追いになり,実情とすれ違った原則論に傾いていきます。
しかし一方で,全国・地方ブロック・近隣地区での研修会等に積極的に参加していただいている委員は,目に見えて力を付けてきました。頼もしい発言が出てきたことを肌で感じています。それぞれの委員が自ら率先して何かを動かそうとウズウズしてきたのです。単なる会議の要員ではなく,それぞれの関心を持ち得た領域の中で新しい動きを産み出したいという胎動に駆られているようです。
研修の中に自分の目標を見つけ,それに向けて力を発揮したいという貴重な願いを,会長としてしっかりと受け止めるときが訪れました。これまで,社会教育の方向性を示唆し,気づきを促すために研修報告を課してきた地道な委員会の運営がやっと功を奏したようです。会長の指導性は第二段階に入らなければなりません。委員会として,各委員の思いをどのように支援できるか,しっかりと考えようと思っています。
時代は変化を迫ってきます。何を変えればいいのでしょうか? いささか旬を外れかけていますが,構造改革です。時代には時代に相応しいシステムがあります。しかし,時代が変わればシステムも変わらざるを得ません。これまで十二分に機能してきたシステムを変えるには,先見性と勇気が必要です。それも余人ではなくて,決定権のある方に求められる資質です。教育行政についても,首長もしくは教育長が資格者になり,一社会教育委員は無資格者というのがじれったいことです。
これまでのやり方が構造疲労を起こしているから,何らかの改革をしたいと考えつきます。新しいシステムを作っていかなければ始まらないという直感が生まれます。慣れ親しんだシステムをいじることには,少なからず抵抗があります。その摩擦を軽減するためには,括り直すという介入が有効です。素材は従来のままで,組み替えるというリニューアル手法です。スクラップアンドビルドまではやりすぎず,新しいシステムの構築が可能です。
壊すことから始めると,新しいシステムができ上がるまでは休止に追い込まれます。そうではなくて,引っ越し先を作っておくようにします。社会教育に関わっている団体を,従来とは異なった視点から統合し直すようにします。時代が変わるということは,具体的には従来の範疇に組み込まれない活動団体が出現するということです。それを加えるためには,新しい看板を立てればいいのですが,それを創案し,立ち上げていくのが社会教育委員の役割です。
どのような設計図で社会教育専門の新店舗を開業できるか,アイデアを絞ろうと思っています。その上で,しかるべき立場の方へ上申しようと考えています。時代にマッチしたキャッチコピーが求められていますが,その顛末については,またご報告します。
(2003年11月04日)
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