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【社会教育計画書の手短な説明?】
平成18年度の生涯学習研修会では,恒例になっている社会教育計画書の説明が従来の40分から10分程度に縮小されました。メイン事業である講演の講師の時間的な都合でした。実のところ,講演の終わった後に説明の時間をたっぷりと設定することもできましたが,講演が主であることを考えると,出席者はお帰りモードに入りますので,効果は期待できません。それなら,まだ気持ちが前向きな講演前の時間を短時間でも使った方がましであろうという判断を下しました。聞いていただくのには苦労します。以下に,その短い説明を記録しておきます。
お手元に配布しております社会教育計画書について,ご案内をさせていただきます。この計画書は,教育委員会から社会教育委員の会に「社会教育活動の指針」について諮問がなされ,その答申を教育委員会で慎重に協議の上皆様方に配布されているものです。この計画書は行政と皆様方が共に目指すものであり,今年度から始まっております第4次総合計画に掲げられている「信頼と協働の町」という基本方針に添うものとなっております。
わが町における社会教育活動は皆様の活発なお力添えにより,これまでにも豊かな成果を上げてきております。しかしながら,社会状況は毎年少しずつですが移っており,社会活動に対する町民の方からの要請は広く深く,また新しい取り組みも求められるようになっています。そのような背景から,各社会教育活動によって何を目指すのか,何ができるのかを計画の形で提案させていただきました。
皆様方には,それぞれの学習活動をより広く,より深く極めていただくことが求められているということを強く意識していただいて,実践の中で計画書の提案を可能な限り織り込んでいただきたいと願っております。
時間の制約があり,計画書の全体についてお話しすることができませんので,今年度の重点目標について手短にご説明をしておきます。
●青少年活動
「子育てに関するアピールをまとめて,広く周知を図ります」
一口に健全育成といってもいろいろな養育イメージがあります。例えば,学校で目指す子ども像というものを設定していますが,果たして地域や家庭が願う子ども像と重なっているのか,摺り合わせて学校・家庭・地域の三者が共通のイメージを持つことが大切です。その協議のための行動を起こしていただくことを目標とします。
●成人教育
「各種団体と連携し,異世代との交流を積極的に推進します」
各団体や組織にはマンネリ化という悩みがあります。そのマンネリ化を防止する最も良い手立ては異世代との交流です。野球のセパ交流戦の例もあります。違った意見を取り込むことによって新しい息吹が生まれます。先ずは意見交換会などの機会を設定して下さることをお願いします。
●公民館活動
「学校と地域が連携して,子どものための校区コミュニティ活動を創出します」
地域の教育力を取り戻すためには,学校と地域の間に具体的なつながりを持つような形式が必至です。また,公民館活動の活力を生み出すためには公民館相互に連携した活動を持ち込んでいくことを考えるべきです。
●社会人権教育
「日常の暮らしの中での人間関係を円滑にするための身近な学びを推進します」
人権教育は人々の和やかな暮らしを目指して行われるものです。人間関係が薄くなっているという傾向は人権尊重とは逆行しています。総合計画が目指す信頼と協働の町はまさに人権の町を実現する取り組みになります。
●社会体育活動
「○○町方式の地域総合型スポーツクラブを設立する準備を始めます」
身体を動かすことは生きている実感と喜びに直結します。いろんな形で身体を動かす機会を町中に設けるためにも,クラブという形式を考える価値があります。スポーツ関係の方々の豊かな経験をさまざまなクラブの設立に向けて発揮していただくことが期待されています。
●芸術文化活動
「出前講座の開催,文化財マップの作成により歴史的知識の学習を支援します」
文明は若者がもたらしてくれますが,文化は高齢者がもたらすものです。さらに文化は受け渡すことがなければ意味がありません。文化的活動をされている方々には,受け渡しの機会をたくさん作って下さるようにお願いいたします。
●ボランティア活動
「ボランティアセンター支援として,地域に根ざした人材を育成します」
10月にボランティアセンターが立ち上がりますが,そこでは福祉ボランティアだけではなく,生涯学習ボランティアも含めてすべてのボランティアによる活動を集約する予定で準備が進められています。豊かな人材を身近なボランティア活動に生かしていくシステムづくりを地域でも是非ともはじめて下さい。
以上,今年度の重点として取り組むこと,また取り組んでいただきたいことをお話しいたしました。それぞれ固有の活動に少しで結構ですので,今年のカラーを付けていただけたらと考えております。
今日,この会場の玄関口に竹で作った鉢に植え込まれた花が並んでいるのをご覧いただいたことと思います。実は,昨日,社会教育委員が手作りしたものです。それぞれの団体や組織などの集まりの中でも作っていただいて,町の各所を飾ってはみませんかという一つのご提案です。
計画書の11頁をお開き下さい。社会教育委員の名簿が掲載されています。(社会教育委員の方々はお立ち下さい)。私たち社会教育委員は皆様とご一緒にさまざまな社会活動を進めてまいりたいと思っております。どうぞ,いつでもどこでも気軽に声を掛けていただくように,よろしくお願いいたします。以上で,私の説明を終わります。ありがとうございました。
どの重点目標も一言でいいきれるものではありませんが,何を目指しているかポイントだけでもお伝えできたらと願ってお話ししました。お陰様で短い中で分かりやすく聴くことができたという間接的な声を伺うことができました。よいことしか聞こえない耳は気をつけなければなりませんが,悪いところは自分で感じているので,一応の役目は果たせたとしておくことにします。
(2006年06月12日)
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