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【表彰という出来事?】
今年,平成20年度の全国社会教育研究大会において,全国社会教育委員連合の会長表彰を受けました。64名の中の1人でした。思いがけないことでしたので,実感が湧かないままに,会場に出席しました。
受賞者は,名前を呼ばれて前列の席で起立していきますが,無言で立ち上がる方ばかりです。名前を呼ばれたらハイと返事をするというのは常識ではないようです。委員として範を示すのが責任と思っていますので,大きな声を張り上げて返事をしました。立ち上がって感じたことは,ハイという声で自分に対して自分が何をしているのかというけじめがついたことでした。
表彰ということが我が身に降りかかってくるのには,それなりの要件があったはずです。そのことを理解しておかなければなりません。選定基準を大まかにたどっておきます。
全国社会教育委員連合の会長表彰は,「社会教育の推進に特に貢献し、社教連の発展に功績のあった社会教育委員及び関係職員を表彰し,社会教育の振興に寄与することを目的とするもので,都道府県政令指定都市の社会教育委員連絡協議会又は教育委員会より推薦を受けた候補者の中から,会長が決定し,全国社会教育研究大会において表彰する」となっています。
表彰規程施行細則の第2条は,表彰候補者を推薦する基準は次のとおりにとするとして,
@社会教育委員は7年以上の在任者とする。
A会長は6年以上在任し,その職を退いた者とする。
B関係職員は5年以上在職した者とする。
となっています。
その前提となる県連から全連への推薦については,
@県連の理事,監事,副会長の経験があること。
A10年以上在籍した者。
B県の社会教育委員功労者
の条件によって,推薦が行われています。
さらに,県連絡協議会の功労者表彰規程には,「社会教育委員として10年以上在任し,地域の社会教育の振興に特に功績のあった者」という表彰基準があります。平成16年まではさらに「60歳以上」という条件が付記されていたそうですが,廃止されました。この条件に該当して,平成19年度の県社会教育研究大会にて表彰を受けました。その上,現在県連の副会長を務めていることから,全連への推薦条件が満たされたということになります。
こつこつと社会教育委員の職務を果たしてきただけで,ほとんど成り行きのように県連の副会長になってしまった挙げ句という印象です。もとより表彰ということを目指してきたわけではありません。そういう規程があることさえ知らなかったのです。表彰されるような働きをしたとは,自覚できていません。なんとも面はゆい思いです。
町の社会教育委員仲間からお祝いとして胡蝶蘭の花を贈っていただきました。全連の表彰は表彰状のみでしたが,町に帰ってから副賞をいただいたようです。それも手出しの思いを込めたもので,有り難いことと気持ちが温かくなりました。町の広報でも写真入りで知らされてしまいました。本意ではないのですが,これも今まで通りの成り行き任せにしています。
表彰をいただいたことで何も変わるはずもありません。今まで通りの委員活動をこつこつと続けていくつもりです。ただ,あまり永くは務められないでしょう。引き際を気にしながら,務めていこうと思っています。
(2008年12月28日)
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