*****《ある町の社会教育委員のメモ》*****

【広報連載:社会教育とは?】

 平成22年度の社会教育委員による活動として,広報への寄稿を3年目として継続することにしました。社会教育という言葉が一般の方になじみ薄であること,また社会教育関係団体の活動が生涯学習的な面が強くなり,本来の社会教育活動が低迷しているという感じがあることから,社会教育とは何かを表明する必要があるという判断を下しました。短い寄稿ですが,毎月12回の発表の機会を得て,メッセージを送っていきます。以下に,その原稿を掲載しておきます。

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【みんなで創ろう ゆとり いきいき ふれあい かすや】

《平成22年4月号》

〜第4次総合計画のもとで〜
 まちづくりの目標の3番目に、「人・地域・文化を愛する人を育むまち」、4番目に「交流と助け合いによりお互いを大切にしあえるまち」とあります。この2つの目標を実現するために、社会教育計画書では「知り合う・助け合う・学び合う」というキーワードを諸活動の基本に据えて町民の皆さんの社会教育活動がまちづくりにつながるように支援を図っています。
 この欄では今後十二回にわたって、社会教育活動が目指していることがどのようなことであるのか順を追って紹介をしていきます。

〜社会教育とは〜
 社会教育法第二条に、社会教育とは学校教育活動を除き、主として青少年及び成人に対して行われる組織的な教育活動と定義されています。
 社会教育を援助し諸活動を奨励するための事務は教育委員会の所管です。
 社会教育のそもそもの目的は、生きるために必要不可欠な社会性の習得です。人は独りでは生きられないからです。
 周りの人に陰に陽に支えられていることを知り、優しさを周りに向けて助け合い、皆が心安らかに暮らす方策を互いに学び続けようとする資質が社会性の基盤になります。

〜ありがとうは後の句〜
 ありがとうという感謝の言葉は響きも美しく大切な言葉です。でも、弱点があります。それは待っている言葉ということです。誰かにどうぞと先に言ってもらわないと口に出せないのです。
 「みんなで創ろう」という言葉には、みんなが暮らしのそこここでどうぞと声を発しましょうというメッセージが込められています。
【社会教育委員の会】

《平成22年5月号》

〜生涯学習と社会教育〜
 生涯学習と社会教育という二つの言葉が混同されたり、曖昧に使用されたりしています。簡潔に区分けをしておかなければなりません。「学習」とは学ぶ人が主体であり、その成果は「私」という個人の中で起きています。一方、「教育」とは教えたり施したりする人が主体であり、その成果は「私たち」というかかわりの中にあります。
 生涯の各時期における個人の趣味や関心事である生涯学習と一線を画して、何らかのかかわりで括られている人々が幸せに生きていく上で必要なことを教えるものが社会教育となります。例えば、子育て世代という人々に、子育て上の基本的な技量を教えるといったことが社会教育です。

〜社会教育関係団体とは〜
 社会教育法第十条に、「社会教育関係団体」とは、公の支配に属しない団体で社会教育に関する事業を行うことを主たる目的とするものと定義されています。
 ○○町には、子ども会育成会連絡協議会、青年団、空と海の会、PTA連絡協議会、婦人会、体育協会、文化協会といったかかわりを持つ社会教育関係団体があり、積極的に活動されています。
 また、自治公民館学級も区民というかかわりの中での社会教育になります。

〜大事なものは見えない〜
 心臓の動きを普段は意識しないように、本当に大事なものは見えません。ふれあいも無くしてその大事さに気付かされます。まちのぬくもりはふれあいから生まれます。
 いろいろなかかわりの中で行われている社会教育が「私たち」というふれあいを創り出しています。
【社会教育委員の会】

《平成22年6月号》

〜社会教育の区分けと方向性〜
 社会教育を対象者別にみると,学校教育を除いた地域や団体による様々な青少年に対する教育的活動,及び組織や機関・団体などが提供する成人に対する教育的活動に分けることができます。それぞれの集団の中で身近な課題を見いだし,その解決に向けた教育が行われるとき,社会教育となります。
 子育連や空と海の会は青少年を主な対象とした実践的な教育を行っています。また,青年団は青年としての,婦人会は婦人としての願いについて,同質のつながりの中で共有できる社会教育活動を進めることができます。さらに自治公民館では,地域の暮らしに基づいた共通課題の教育を行う役割を担っています。
 社会教育を活動領域別にみることもできます。例えば,町P連のように父母と教師が共に携わる養育活動,体協のように運動・競技の活動,文協のように文化・芸術の活動などを通した社会教育があります。それぞれの活動でつながる人たちが,日頃の活動の中で感じ取る課題に関して教育の機会を持つことが期待されます。また,それぞれの専門領域の熟練者として,技量等の伝承をする場を設けることで,社会教育の町全体への広がりが生まれます。

〜みんなで学び教わる〜
 知恵とは知の恵みであり,それを知ることで日々の暮らしが豊かになるものです。教えられなければ知り得ない知恵があります。それが自発的な学びの限界です。さらに社会で生きていくためには知っていた方がよい知恵があります。知恵を伝承し共有することが,みんなで学び教わるという社会教育の目指している目的です。
【社会教育委員の会】

《平成22年7月号》

〜社会教育による学び〜
 車は教わらなければ運転することができません。生活のいろんな場面で,どうすればいいのかと迷うことがあります。知っている人から教わりながら,私たちは生活を豊かにしていくことができます。人が暮らしていく上で分かっていた方がよいことがあります。例えば,美味しくて栄養豊かな食事は? 正しい運動の仕方は? 安心な資産の運用は? 芸術の楽しみ方は? 健全な子育ては? セクハラとは? オレオレ詐欺の手口は? どんな事故が多いか? 救急処置はどうすれば? 困ったときはどこに相談すれば? 暮らしていく上での知恵は,皆が同じです。それを一緒に学ぶ機会を提供することも社会教育の身近な一環です。
 社会は政治や経済など様々な分野で動いています。その動きの中には想定外の課題も生じます。どういった課題があり,どう対処すればいいのか,皆で考えなければなりません。例えば,少子化や高齢化といった課題を福祉問題と限定するのではなく,社会問題として,すべての人が自分はどのように関わることができるかという問題に向き合う社会教育も求められています。

〜明るい方向に〜
 共同作業をする際に,無届けで欠席した人から罰金を取るということがありましたが,罰金はまずいということで協力金をいただくことに変わりました。あるところでは,皆で協議をして出席した人に日当を出すという形に改められました。義務として作業に出席するのではなく,出席していただいたことにお礼をするという形式です。欠席した人に負担を強いるというやり方よりも,気持ちの上で明るくなるように感じますが,皆さんはどう思われますか?
【社会教育委員の会】

《平成22年8月号》

〜自治公民館学級で〜
 今住んでいるところがどういうところであったのか,ご存じですか? 地元の歴史を学ぶ講座が開催されて,目から鱗の感動が巻き起こりました。なんとなく伝え聞いていた事柄が違っていたという驚きは,講座の魅力となります。身近にあって目に入っている神社・仏閣や巨木,石碑などの由来は,この地で生きてきた人々からの貴重なメッセージです。町が用意している出前講座の中に「かすやの歴史」があり,地域ごとの歴史についてもお話を聞くことができます。先ずは大人が勉強をして,折に触れて子どもたちに語るようにすれば,地域の教育力になります。
 各地区では,PTAの地区委員,子ども会育成会役員,交通安全ボランティアの方々,青少年指導員の方など,子どもを見守り育てている人がおられます。それぞれ立場は違いますが,同じ地区の育成仲間ですので,連絡会のような機会を持って意見交換をしては如何でしょうか。地区ごとの課題を共通理解し,協力し合う道を見つけることも,大切な社会教育活動です。

〜住みよいまちに〜
 近隣の三大トラブルは,ペット,騒音,迷惑駐車といわれます。お互いに全く付き合いがないと敏感になってこじれることになりますが,多少なりとも付き合いがあると,遠慮や気遣いが現れる一方で,許容や容赦の気持ちで接することができます。社会教育活動の一環として「あいさつ運動」が進められていますが,地区内で出会う人とあいさつを交わして顔見知りになれば,お互いに住みよいまちになります。
【社会教育委員の会】

《平成22年9月号》

〜異年齢交流を〜
 今月は,自治区ごとに敬老祝賀会が計画されています。祝宴の中で,子どもたちとの交流が持たれているところもあります。お年寄りは喜ばれて必ずありがとうと言ってくださるでしょう。喜んでいただこうと願うどうぞという気持ちを持つ経験が子どもにはとても大切です。道を踏み外した子どもが,自分はこれまでありがとうと言われたことがなかったと自省しています。日本語のどうぞに当たる英語のプリーズは,喜ばせる,楽しませるという意味があります。社会はどうぞがあるからありがとうとつながることができます。
 現在,人のつながりは,子どもから大人まで,同じ世代に限られています。横のつながりだけではなく,縦のつながりを意図的に持つように心掛けましょう。世代間のつながり,異年齢交流は地域社会の背骨に相当します。生活の知恵は世代から世代に伝わっていきます。文化は高齢者から青少年に,文明は青少年から高齢者に向かって流れていくものです。

〜わざわざ〜
 道に落ちているゴミはだれも拾って捨てません。誰かがするはず,私がすることではないと思っています。余計なことはしないということです。もし地域の中で自分にできることがあれば,余計なことかもしれないが,ちょっとしてみようと思って行動してもらうと,自分の地域という気持ちが芽生え,住みよくなるはずです。いろんな局面でわざわざすることが,社会への参加であり,また人のつながりを産み出します。わざわざの気持ちを発揮することも,社会教育の目標の一つです。
【社会教育委員の会】

《平成22年10月号》

〜有縁社会を〜
 あなたが気に掛けている人は何人いますか? 家族以外では? あなたのことを気に掛けてくれている人は何人いますか? 家族はもちろんですが,勤め先や地域にいる人を思い出して下さい。会えばホッとする人はいますか? 同世代だけではなく,年下の世代や年上の世代を通じて,あなたとつながっていると信じられる人がいますか?
 同じ命のつながりがある家族という血縁,同じ地域に住むという地縁,売買関係である経済的なつながりという金縁,利益を追求する組織・会社という社縁,何らかの価値を創造する共同体という値縁,思想・信条・関心を共有する共同体という知縁など,様々な縁によって人がつながります。
 一方で,福祉面での問題の背景に無縁社会というキーワードが指摘されています。高齢者の所在が不明であるという社会問題がありました。若者のケータイ依存も,無縁社会の中で新しい形の縁を結ぼうとしているあがきなのかもしれません。今,社会教育に期待されている役割は,人と人を結ぶために新たな縁を産み出し,有縁社会を実現することです。

〜受け継ぐべきこと〜
 おみおつけ(御御御付け,御実御汁食)は具がたくさん入っていて,食べるものです。みそ汁はみその汁という飲みものです。丸いお握りは火事,水害などの非常の場合の食事であって,三角お握りは行楽に持参する食事です。年配の方から暮らしの中の言葉をきちんと使うことを受け継いでいくのも,社会教育になります。学びたいことではなく,学ばなければならないことが,社会教育のテーマなのです。
【社会教育委員の会】

《平成22年11月号》

〜育成環境の整備を〜
 社会教育の中で青少年の健全育成は主要な取組課題です。福岡県社会教育研究大会でも,社会教育に期待される役割について講演がありました。その一端を,皆様にお伝えすることも大切な委員の活動です。
 子どもたちに現れている諸問題の背景には育つ環境が変質していることがあるので,先ずは大人が変わることが求められています。
 例えば,親だけに子育てを強いるのではなく社会的な支援を,競争を勝ち抜く個人スキルよりも協働スキルの育ちを,社会に出るためよりも家庭を持ち子を産むという基本的目標を,だめ出しであおるよりも育ちを見届ける親のゆったりとした姿勢を,ワークライフバランスという捉え方よりもワークファミリーバランスを,受益者・消費者に育てるよりも負担・提供する者としての育成を,子どもが喜ぶことよりも子どもにとってよいことを,社会的には資本主義社会の人材育成よりも民主主義社会の人材を,といったあらゆる面での転換が必要とされています。
 大人の暮らしぶりが子どもの育ちを望ましくない方向に導いていることに気付き,大人自らが意識的に変革を始めなければなりません。

〜受け継ぐべきこと〜
 宇目の歌げんかという子守歌があります。「いらん世話やく 他人の外道 焼いちよければ 親が焼く」に続いて,「いらん世話でも ときどき焼かにゃ 親の焼かれん 世話がある」と掛け合いがあります。親以外の隣人や高齢者などが子どもに日常的に関わることは昔から変わらない大切なことであると教えてくれています。
【社会教育委員の会】

《平成22年12月号》

〜皆で取組を〜
 昨年○○町が行ったアンケート調査によると,8割の方が仕事関係,住宅事情,結婚などの理由で他市町から移住され,およそ4割の方が○○町に住んで10年未満です。地域の人間関係が結ばれるには10年が必要だといわれます。隣近所との付き合いがあるという方は5割であり,移住されてきた方の人間関係が薄いのではと思われます。コミュニティ活動(地域活動)に参加している方は4割に止まっています。子どもがいると,子ども会やPTA活動を契機として知り合いが広がっていき割と早く地域に馴染むことができます。独身や若い夫婦の方は,なかなか地域の人と触れ合う機会がなくて,孤立しがちです。地域でエコ活動やボランティア活動などの参加しやすい場と機会を提供することが望まれます。
 社会教育は人々の暮らしにつながる課題に取り組むものです。だからこそ,まちづくりに深く結びつくことができます。社会教育の活動は,主として個人的な生涯学習とは違って,皆の課題に皆で取り組むために,知り合い,助け合い,学び合いというステップに沿って進められています。知り合う仲間ができれば,そこから社会教育は始まります。

〜社会の中で〜
 社会の中で生きている人間にとって一番の中心課題は,自分の意志で住んでいる社会に何ほどかの関わりを持つことが出来ることです。マザーテレサは「人間にとって一番不幸なことは,その人がこの世に必要でないと思われることです」といっています。関わりの有り様について考えてみませんか。
【社会教育委員の会】

《平成23年01月号》

〜人に包まれて〜
 あけましておめでとうございます。皆様には,年頭に臨んでそれぞれの願いを心に刻まれたことでしょう。その願いがかなえられますようにお祈りいたします。
 年の初めの一つの行事は年賀状です。若い人は年賀メールでしょうが,この年賀のあいさつを何人の方と交わしておられますか? 人間関係を考えるときに引用されるダンバー数という説があります。人間がお互いに良く理解し合ったグループを形成したいなら、グループ人数は150人を超えてはならないという説です。これは対人能力の限度であり,年賀状の多い人でも150枚程度が適正ということになります。いろんな集団の経験上からは,50人という人数が最初の目安になっています。
 仕事上のお付き合いを除いた,私的なお付き合いをしている人は地域やグループに何人ほどおられますか? となり組合やPTA,子ども会育成会,各団体などのほか,隣人やただの知人など,多様なお付き合いがあるでしょう。そのお付き合いを,友達の友達はまた友達として,50人まで広げてみることをお勧めします。

〜縁は異なものに〜
 いろんな役目という御縁で知り合える方々がいます。役目の切れ目が縁の切れ目となっては,もったいないことです。仲良くなった友達として,時々懇親の機会を持つという続き方もあるでしょう。それもいいのですが,自分たちの新しい役目を見つけて,何らかの活動をするボランティアチームのようなものを作ってみませんか。心地よい居場所ができます。
【社会教育委員の会】

《平成23年02月号》

〜社会教育委員とは〜
 社会教育委員は何をしているのか,その活動の一端を紹介します。社会教育委員は,教育委員会から諮問を受けて答申することが主たる役割であり,実践的な活動をすることはあまりないので,町民の皆さんからは見えない存在です。
 社会教育関係の事業に出席する一方で,さまざまな研修会に参加して他市町で行われている先進活動の情報を得ることによって,○○町の社会教育の推進の方策を毎月の定例会で協議をしています。6月の生涯学習研修会では社会教育委員が起案した「社会教育計画書」を説明し,11月の文化祭の折には社会教育関係団体の皆さんと共同で「かすや発見」という○○町のホッとする風景や人の佇まいを見つけて紹介をしようという趣旨の写真パネル展を企画実施しました。
 また,今年度の目標としていた○○町のホームページに「社会教育」に関するページを掲載する活動をしました。このページの企画から掲載までの活動について,11月に篠栗町で開催された糟屋地区社会教育委員研修会で事例発表をしました。○○町ホームページの「育児・教育」から「生涯学習」のページに入ってみてください。今後より充実したページにしていく予定です。

〜生涯学習意識調査〜
 今年度は,10年ぶりに生涯学習町民意識調査が行われましたが,この調査の内容には社会教育委員の会が関わっています。専門家による分析を参照しながら,来年度は生涯学習推進のための課題と方策について考えることになります。その進展は次年度のこの欄でお伝えします。
【社会教育委員の会】

《平成23年03月号》

〜私たちのまち〜
 社会教育の場である「社会」は人の結びつきです。ところが,人の結びつきとは誰かがつながっているものであって,自分とは関係ないと思われているふしがあります。「この仕事 皆でやろうと 人に投げ」という川柳がありました。誰かのものである社会のことに関わるのは自分にとっては余計なことであり,誰かに任せるのが一番と敬遠されます。することは人任せに,してもらうことは自分にと,自分をお客様の立場に置けば,社会から引きこもっていくことになります。皆のことに関わることを苦役と見る勘違いから覚めてもらわなければ,血縁や地縁といった旧来からの身近な縁は失われ,誰ともつながらない無縁社会に向かっていきます。そのような社会が,皆が望んでいた社会であればいいのですが,そうではありません。
 また,情報社会では人の結びつきは間接的になってきて,匿名社会になりました。結果として,個人情報のバリアが強固になり,自分を隔離する防衛策が必須になっています。見ず知らずの人は危険という過剰な警戒社会でもあります。結び合うことが拒否されていては,社会が成り立たなくなります。
 社会を再構築するためには,「私たち」がつながっているという自覚が肝要です。社会は誰かのものではなく,私たちのものという認識です。社会教育は皆さんに身近で多様な縁を新たに創り出してもらう課題に直面しています。その取組の前提となるものは,社会のこと,皆のことは他人事ではない,自分たち,「私たち」のことであるという意識です。

〜私たちが創る〜
 社会教育は,お互いを知り合い,お互いを助け合い,お互いの知恵を学び合うというプロセスを辿って,「私たちの,私たちによる,私たちのためのかすやまち」を創ることを目指しています。住みたいまち,住んでよかったまち,私たちが創らなくて誰が創ってくれるでしょう。
【社会教育委員の会】

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 毎月の短いメッセージを月毎に書き足してきたので,全体として統一した内容にはなっていません。読んでいただく方も,月毎の間合いで読まれるので,前後の月とのつながりはあまり意味がないだろうという目算です。読み返すと,一年間の思考の揺れが見えてきます。月毎に関心がぶれていたということでしょう。社会教育はつかみ所のないものということを改めて感じます。
 全戸配布されている町の広報の一隅に載せている2段組のこの連載が,住民の皆さんにどれほど伝わっているのか分かりません。それでも伝えていかなければなりません。その使命のようなものを担う姿勢こそが社会教育だと考えています。そこで,23年度も連載を継続することにしました。一年後に,この続きがでることでしょう。お楽しみに・・・。

(2010年03月08日〜2011年02月11日)